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睡眠の質が良くなるコツ

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睡眠の質が良くなるコツ

はじめに

人は、一生の3分の1から4分の1を眠って過ごします。ぐっすり眠り、心地よく目覚めたときの爽快感を知らない人はいないでしょう。「快眠」は、昼間の活動のためにも、健康のためにも、すばらしい効果を発揮します。「世の中に寝るほど楽はなかりけり」といわれるように、これほど労なく、お金もかけずに心身を快調にさせてくれるものはありません。 ところが、人々の生活様式は、ほんの数十年の間に激変し、人人も子どもも生活が夜祭化して、睡眠時間は少しずつ減少しています。それが、朝起きられない子どもたちの問題をはじめ、睡眠不足による悲惨な事故など、さまざまな社会問題の誘引にもなっています。5人にI人が睡眠に問題を抱えるといわれる現在、健康な睡眠習慣を身につけ、よい眠りを得ることは、個人にとっても社会にとっても、重要な課題なのです。 本書は、よりよい眠りの入手に役立つ情報を集約したものです。睡眠そのものに間する知識や、不眠症や睡眠障害の原因・治療法に関する医学的な情報をはじめ、生活習慣、飲食物、体の調整法、呼吸法、グッズなど、不眠や睡眠障害解消に役立つ、各領域の専門家のお話をコンパクトにまとめ、ご紹介しています。ぜひ、ご自分の生活スタイルに合った安眠法の実行や眠りに関する悩みの解消にお役立てください。

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睡眠の最新知見

不眠や睡眠障害に悩み始めると、その症状に気持ちが集中してしまい、かえって寝つけない、眠れないということにもなります。まずは、眠りそのものについて、また不眠や睡眠障害について、基本的な知識を得て、自分の眠りを客観的に理解してみましょう。

健康被害だけでなく、大事故の原因にもなる「睡眠障害」
現代では人々の生活スタイルが夜型化し、とくに都市部では深夜も活動する人が珍しくなくなりました。テレビは当然のように24時間放送していますし、コンビニエンスストアを中心に24時間営業の小売店も増えました。私たちの睡眠時間は減少する傾向が続いています。 こうした社会変化と並行して、近年、不眠や睡眠障害に悩む人は増加傾向にあり、5人に1人は、睡眠の問題で悩んでいるといわれるほどです。 これは、個人的な悩みにとどまらず、さまざまな面に波及する社会問題でもあります。生活リズムかすれてしまい、起床時間に起きられないために不登校になっている子どもも少なくないといいます。また、睡眠障害や慢性的な睡眠不足によって生じる昼間のねむけは、大型トレーラー事故や遠距離バス事故など、悲惨な事故も引き起こしています。 アメリカでは、ねむけによる事故により、1年で2000人の人命が失われ、250万人が重症を負い、5兆円以上の社会的損失が出ているといわれます。こうした事故の多発を憂慮し、州ごとに睡眠障害センターが設置され、専門医が診療に当たっているほか、行政も積極的に事故原因を追究し、再発防止に取り組んでいます。 日本でも、平成16年の厚生労働白書では、主に長時間労働に起因する睡眠不足の健康への影響について、「睡眠時間が6時間未満では狭心症や心筋梗塞の有病率が上昇、5時間以下では脳・心臓疾患の発症率が上昇、4時間以下では冠動脈性心疾患による死亡率が、睡眠時間7時間以上8時間未満の者の約2倍となる」と指摘されています。さらに「睡眠時間1日4〜6時間以下の睡眠不足状態が長期間にわたると脳・心臓疾患の有病率や死亡率が高まる、という報告もある」と紹介して、強く注意を促しています。 たかが睡眠、されど睡眠。十分な眠りが得られないことによる健康被害やQOLの低下による損失は甚大です。

良い睡眠は、個人にとっても社会にとっても今後さらに重要になってくるのではないでしょうか?

大脳を休ませるためにもたらされる「眠り」の複雑で緻密な仕組み
ここ十数年の間に、睡眠障害についての研究も進んで、睡眠専門のクリニックが注目を集めるようになってきました。とはいえ、「眠りとは何か」「人はなぜ眠るのか」といった本質的な問いをクリアする説明はまだ十分でない、というのが、長年睡眠障害の診療に携わってきた私の、正直な印象です。 ただし、睡眠の研究者でなくても、「ぐっすり眠ったあとの気分のよさ」は、誰でも知っています。よく寝て、すっきり目見めた朝は、気分も晴れやかで、気力もあふれ、家事も什事もすいすい片づきます。 反対に、眠り足りておらず、目覚めがすっきりしないと、心身ともに重く、気だるく、作業能率も上がりません。 眠りは、食欲と同様、人の基本的欲求のひとつです。生きていくために必要不可欠で、完全に「自給的」なものです。いかなる先進の技術をもってしても、サプリメントや点滴などによって外部から補充することは不可能なのです。 人間以外の動物も眠りますが、人間のように無防備な状態で、7時間も8時間も続けて眠る動物はいません。そもそも、なぜ人は眠らなければならないのでしょうか。 本来、大脳は覚醒状態にあるものと考えられています。覚醒は、体内から発信されるものも含め、すべての刺激を大脳にとり次いでいる「脳幹網様体」が、大脳皮質を刺激(賦活)することによって支えられています。ですから、その刺激が少なくなったり、脳幹網様体の活動が抑制されたりすると、人は眠くなるわけです。これが、「神経機構」による眠りの什組みです。 また、ある程度の時間、起き続けていると、脳内には、睡眠を生じさせ、持続させる「睡眠物質」が生じてきます。現在、わかっているだけで十数種類の睡眠物質があります。代表的なものに、ウリジンや酸化型グルタチオン、最も強力といわれているプロスタグランジンD2などがあり、これらのホルモンが睡眠中枢に働きかけ、眠りをもたらしていると考えられています。これを、睡眠の「液性機構」といいます。

つまり、私たちは、起きている間はフル稼働している大脳のオーバーヒートを防ぐために、神経機構や液性機構という複雑で緻密な仕組みによって、ようやく眠りという休息状態に入るわけです。 大脳を休ませる唯一の手段は睡眠です。体は安静にしていれば休めますか、大脳を休養させるには、眠るしかありません。だから飛躍的に進化した大脳を持つ人間にとって、脹れないことが大きな問題になるのです。

90分周期で繰り返される「浅い眠り=レム睡眠」と「深い眠り=ノンレム睡眠」

ひと言で「眠り」といっても、われわれは均一に眠っているのではなく、2種類の睡眠状態の間を波状に行き来しています。 寝ついてから起きるまでの脳波を、ごく単純化してみると、最初はまず、ぐっと急激に眠りに入ります。まさに「眠りに落ちる」という表現がぴったりの入り方です。脳波Lには振幅の大きな遅い波「徐波」が出てきます。これをノンレム睡眠といいます。断眠実験を行った直後に寝ると、ノンレム睡眠の長い睡眠になりますから、まず体はノンレム睡眠を必要としていることがわかります。また、深いノンレム睡眠中には、成長ホルモンが盛んに分泌されることや、免疫機能と関連があることなども明らかになっています。 ノンレム睡眠が90分ほど続くと、脳波は覚醒状態に近くなります。これがレム睡眠です。目は閉じたままですが、眼球が素早く動きます。夢の中で何かを見ているために目が動くようにも見える動きです。レム睡眠中は、交感神経は完全な休みになり、筋肉の緊張がゆるむため、体は力が抜けています。逆に、頭は覚醒に近づき、レム睡眠時には、脳のタンパク質合成は増加します。これは、レム睡眠中に、記憶の取捨選択や固定が行われるため、と考えられています。人脈後のレム睡眠出現時間はほんの数分ですが、起きる時刻に近くなると長くなります。 こうした、ノンレムとレムの睡眠が、一晩に4〜5回、繰り返されているわけです。 新生児の睡眠は、半分近くがレム睡眠です。それが大人になると、20〜25%ほど減少し、高齢になると、さらに減ります。このことから、レム睡眠は、子どもの脳の発育に必要なのだろうといわれています。 大人では、レム睡眠時に、記憶の同定や、不愉快な記憶を薄めるような作業が行われていると推測されています。いやなことがあっても、ひと晩寝ると、気分が楽になっていた経験をお持ちのかたは多いと思います。 ここにも述べたように、レム睡眠とノンレム睡眠かおることは、よく知られるようになりました。しかし、何のために、これほど質の違う眠りが交互に起こるのかについては、まだはっきりわかっていません。さまざまな説かおりますが、人を使った実験で実証してみることはできませんから、いずれも「〜らしい」という推測を含んだ説明です。

レム睡眠とノンレム睡眠

レム睡眠とノンレム睡眠

 

睡眠・覚醒と、深〜い関係がある体温の上がり下がりやホルモン分泌の増減

レム・ノンレム睡眠のほか、成長ホルモン、体温、副腎皮質ホルモン(コルチゾール)、メラトニンなどにも、睡眠と深いかかわりがあると考えられているリズムがあります。 深いノンレム睡眠中に成長ホルモンの分泌がピークになることから、ノンレム睡眠は子どもの体の成長に役立つとも考えられています。大人の場合、ノンレム睡眠は疲労回復やタンパク質の変性を修復しているのではないかともいわれています。 体温は、日中は高く、夜になると下がり始めて、眠りにつくころには低くなります。それによって眠りやすい状態をつくっているわけです。いちばん低くなるのは早朝で、その後、起床のころには上昇し、覚醒を迎えます。 副腎皮質ホルモンには血糖値を上げる働きがあり、食事をとらない夜間に血糖値が下がりすぎないように調整して眠りを維持しています。分泌リズムがずれて、夜中に分泌されすぎると目が覚めやすくなって睡眠を妨げられますし、覚醒するころに分泌が少なく低血糖だと寝起きにだるい、ということになります。松果体から分泌されるメラトニンも、夜間に僧階するホルモンで睡眠と関係が深く、光によって分泌が抑制されます。アメリカではサプリメントも流通していますが、品質や副作用など注意すべき点もあるようです。

睡眠・覚醒のリズム

睡眠・覚醒のリズム

 

主観的な眠れなさと客観的な生活上の支障が両方あるのが「不眠症」
「睡眠障害」にも、不眠症を筆頭に、呼吸関連睡眠障害(いわゆる睡眠時無呼吸症候群)やナルコレプシーや過眠症など、さまざまなタイプがあります。国際分類では、以上のような明らかな原因がない、いわば特定の原因がない、原発性の不眠を「不眠症」と分類しています。 そもそも不眠症とは、寝つきが悪かったり、夜中や早朝に眠りが途切れたりして、睡眠が不十分な状態を本人がつらいと感じ、気にしたり心配したりしている状態をいいます。要するに、本人が主観的に「寝た気がしない」と感じる状態です。 それと同時に、睡眠が不十分なために、日中の仕事や家事に支障があり、睡眠不足のために、日常生活が著しく損なわれている、という客観的な障害があること。この客観的な障害と、主観的な不眠感の両方があるものを「不眠症」といいます。 ですから、常識的に考えれば睡眠時間が短い状態が続いても、本人がそれを気にしておらず、また日常生活に支障が生じていなければ、不眠症とはいいません。

眠ろうとすることが眠りをじやまする!?「精神生理性不眠」の発症パターン
誰にでも、たまには何かのはずみで眠れないことがあります。普通は、翌日の昼間は眠さをがまんして仕事や家事を行い、夜には、ふだん以上にぐっすり寝て、睡眠不足は解消されます。ところが、「昨夜は眠れなかった。今夜はしっかり寝なくてはいけない」などと思い、昨夜の分まで睡眠時間をとろうと考えて、早めに布団に入ると、この時点で、すでに「眠る」ことを意識して、少々緊張感があり、ちょっと寝つきにくくなっています。 眠かったはずなのに、布団に入っても寝つけないでいると、さらに「寝よう、寝よう」と焦ってしまいます。焦れば、わずかながら血圧はヒがり、筋肉も緊張して、体は「寝つく」とは逆の方向に生理的変化を起こし、そのために、ますます寝つきにくくなります。 そして、こうした夜が数日でも続くと、自分の布団や寝室に対するマイナスの条件づけが形成され始めて、眠くてしょうかないのに自分の布団に入ると目が覚めてしまう、という悪循環に陥ってしまうのです。 これが、典型的な不眠症の発症パターンで、この種の不眠を「精神生理性不眠」といいます。眠れないことを「そんなこともあるさ」「今夜、眠れなくても、明日は眠れるわ」などというように気楽に考えられない、神経質で完全主義的な傾向がある人に多い睡眠障害で、診察室でも、よく見かけるタイプです。「人間は、ちゃんと寝て、ちゃんと起きなければいけない」と思い、脹れない状態を「こんなことではいけない」ととらえて異物化し、排除しようとして、自分で不眠傾向を助長してしまう、ともいえます。 こうした不眠症を訴える患者さんは女性が多く、分布としては、20代と50代に、2つの山ができるようです。若い世代には、睡眠と覚醒のリズムのずれに、「眠れないと明日、仕事に支障をきたす」というプレッシャーがかけ合わさっていることが多く、中高年世代では、子どもも大きくなって手を離れ、時間的に余裕ができて昼間の活動性が低下していることと、いわゆる「空の巣症候群」的な心理状態が背景にあることが多いようです。

自分で感じるより眠っている「精神生理性不眠」はカウンセリングが治療の基本
精神生理性不眠の場合、治療の基本はカウンセリングになります。いかに自分が眠れないか、そして、それがどれほど苦しいかを綿々と訴える患者さんが多いので、そのお話に耳を傾けることが治療のメインになることが少なくおりません。 不安の強い患者さんには、緊張をやわらげる目的で、カウンセリングと並一行して、睡眠導入剤を処方します。そのほかの患者さんには、自分の認識を変えることによって症状を改善する「認知行動療法」を行っていきます。具体的には、自分の睡眠状態を客観的に知っていただくために、睡眠中の脳波を記録します。 この検査は、慣れない病院のベッドに1泊し、頭に電極をつけて寝なければなりませんから、けっして眠りやすい環境ではありません。ところが、精神生理性不服の患者さんには、電極をつけ終わるとすぐに寝息を立て、それなりによく眠るかたが多いのです。枕が変わるとむしろよく脹れるということのようですが、実は自宅でもそれなりに眠れていることが多いのです。 検査後に、主観的な眠りの深さと、脳波にあらわれた睡眠状態のくい違いを見ていただきます。すると、睡眠自体には異常がなく、自分が心配しているほど眠れていないわけでもないことが、客観的な質実としてわかります。

眠れないことは共通しているが、これだけ違う「不眠症」と「うつ病」

精神生理性不眠の患者さんには、睡眠中の脳波と、患者さん自身による睡眠評価を比較してもらいます。そして「寝た気がしない」のは、折々に眠りが浅くなったり、目が覚めたりするためであることを説明すると、6割のかたは、自分が予想以上に眠れていることに納得し、安心して、治療は終了の方向に向かいます。 残り4割は、「自宅の布団→眠れない」というマイナスの条件づけができてしまっていて、「検査の夜は、先生がそばにいたから、例外的に安心して眠れた」と感じるタイプのかたで、認知行動療法によるカウンセリングを続けることになります。精神生理性の不眠には、不眠恐怖に近い感覚があることが多く、こうしたかたにはベースに神経症と類似した素質があるのだろうと思います。 これに対し、うつ病の患者さんの不眠では、脳波と自己評価が一致しており、事実、眠っていません。また、不眠を主な訴えにするうつ病の患者さんは少数で、精神生理性不眠の患者さんが「眠れさえすれば、ほかの面は人丈夫なんです」などと不眠の苦しさを強調しつつ、健全性を主張する姿とは対照的です。実際、精神生理性不眠のかたは、本人の言葉どおり、外見も元気そうであることが多いのです。 一般的に、精神生理性不服には、昼間の活動量の少ない生活が影響していることが多いので、カウンセリングを続けながら、ウォーキングや運動をとり入れると、劇的に不眠が改善することが多いようです。うつ病の治療には、カウンセリングと並行して、抗うつ薬が必要になります。

 

一過性のストレスが原因の「ストレス性睡眠障害」は、慢性化させないことが改善のポイント
眠れないことを気にしているうちに、しだいに悪循環にはまっていく「精神生理性不眠」では、これといった具体的原因が見当たらないことも多いのに対し、「ストレス性睡眠障害」では、不眠の原因となったストレスははっきりしています。 環境の変化や、日常生活中のイライラや緊張、不安、葛藤などは、ストレスとなって自律神経を興奮させやすく、不眠の原因にもなります。たいがいのストレッサー(ストレスの厘因になっている事象)は.過性のもので、新しい環境にも慣れ、イライラや葛藤のもとにある問題が解決されれば、ストレスは消失し、不眠も解消します。 ところが、心的外傷後ストレス傷害(PTSD)のようにストレスの原因になる経験が激烈だったり、更年期などで本人のストレスに対抗する力が弱っていたり、あるいは、一過性の不眠に誤った対処法をとったりしていると、慢性の不眠症に移行することもあるので注意してください。安易にアルコールに頼って眠ろうとすれば、かえって睡眠の質を低下させたり、途中で目覚めてしまったりして逆効果です。また脹れないからといって深夜まで起きていては、生活リズムが乱れて、日常生活にいっそう支障をきたすようになり、さらなるストレスを抱えることになります。 まず、原因となったストレスは何なのか、家庭や仕事、人間関係などに思いをめぐらしてみましょう。ストレッサーとして思い当たることかあれば、少しでも負担が軽くなるように、解決策を講じてください。ストレスの源自体を変えることは無理でも、親しい友人に話を関いてもらうだけで、ぐっとストレスが軽くなることが多いものです。 人生にストレスはつきものです。脹れなくても、起床時刻は守り、朝の光を浴びて、できるだけきちんと日常生活を送りましょう。眠いからといって、長時間、昼寝をすると寝つけなくなり、睡眠と覚醒のリズムを乱してしまい、不眠を悪化させます。

また、自力で解決しようとせず、不眠でつらいと感じたら、かかりつけの内科か、精神科や睡眠障害の専門医に相談してみてください。睡眠導入剤を処方してもらったり、ストレスの原因になっている問題を相談したりして、不眠の慢性化を防ぎましょう。薬を使うのは怖いから医者に行きたくないというかたがいらっしやるようですが、専門医であれば、ゆっくり話を聴き、必要な検査をして、患者さんの気持ちをくんで対応します。

ドクターショッピングや安易な薬の服用が「薬物依存性睡眠障害」への入り口に!?

かつては、「睡眠薬」といえば、服用しているうちに耐性がついて効きにくくなりやすく、量が増えたり、致命的な用量オーバーが起こりやすい、危険な薬物というイメージがありました。その代表的なものが、バルビタール系の睡眠薬でしょう。これも適切な服用をすれば問題はないのですが、遅効性で効くまでに時間かかかるために過量(用量オーバー)に達しやすく、また、脳幹に直接作用する性質のため、呼吸抑制や血目低下などのショック症状を引き起こしやすかったのです。 いまは、呼び方も睡眠薬から「睡眠導入剤」に変わり、副作用の少ないものが主流になっています。現在、よく用いられているベンゾジアゼピン系の薬剤は、バルビタール系の薬剤より耐性ができにくく、安全性の高いものです。 市服薬も出回っていますが、こちらは、アレルギー反応を起こすヒスタミンを抑制する「抗ヒスタミン剤」などが主役で、効きめはマイルドですが、その分、本格的な不眠には効きにくい傾向があります。効果の「持ち越し」もあり、翌日にぼんやりした感覚が残ることもあるようです。多少の耐性はありますから、決められた量を飲んでも眠れないからといって「もっと飲んだら効くだろう」などと考えてはいけません。市販薬だからと安易に服用しないで、説明書きをよく読み、用法用量を守って使ってください。 ときおり見かけるのは、医師をハシゴし、さまざまな種類の薬をもらっている患者さんです。なかには、びっくりするほどの種類の薬を飲んでいる人もいますが、短時開架の導入剤を何種類も飲んでも、一定の効果しか得られず、副作用が出るばかりです。 長期間の服用にも注意が必要です。ベンゾジアゼピン系の睡眠導入剤は、不安や興奮を鎮めることによってねむけを誘うものです。・副作用は少ないのですが、それでも長期間服用し続けたあとに急にやめると、離脱(禁断)症状を起こすこともあります。常用量しか飲んでいなくても、漫然と服用を続けていると薬剤依存性が生じてしまうのです。軽い不眠症だったものが、何年も服用していたために薬を離せなくなり、私のところに受診しに来られたときには、立派な「薬物依存性睡眠障害」になっていた、という患者さんも珍しくありません。といって、「それはたいへん!」というので、一気に服用をやめると、反動で「薬剤離脱性不眠」に陥り、深刻な不眠症状が出ることもあります。 このように、いかに安全性が高い睡眠導入剤(睡眠薬)とはいえ、使い方を誤ると弊害もあります。大切なのは、服用を始めるときのインフォームドコンセント(説明)です。かぜ薬を飲む場合と同様に考えていただき、症状が消えるまで一定期間に限って飲むのであれば、問題になるような強い離脱症状を起こすこともなく、不眠は改善し、スムーズに服用をやめることかできます。

体内時計と社会的時刻のずれから起こる「概日リズム睡眠障害」を治すのは太陽光!
「概日リズム睡眠障害」は、誰でも発症しやすく、患者さんの数も多い睡眠障害です。「時差ぼけ」に代表されるように、体が持っている睡眠リズムが、社会的な生活時間とずれてしまうことによって起こります。私たちの睡眠・覚醒リズムや体温やホルモンなどの約24時間のリズムを「概日リズム」といいます。本来、体は、次ページのグラフのように、刺激から隔離された状態では、約25時間周期の体内時計を持っています。それを、明るさや食事、学校や仕事に出かけるなどといった生活環境因子に合わせて、毎日約1時間、調整して生活しているわけです。休日が続くと、ついつい夜更かしになるのは、25時間の体内時計を、社会的要請による時刻に合わせないから、ともいえます。

 

ずれてしまった体内時計をリセットして社会的な時刻に合わせるには、早朝の太陽光が効果的だといわれています。体を目覚めさせるために、ちゃんと朝食をとることも大切でしょう。「睡眠日記」をつけることも概日リズム睡眠障害の改善には役立つといえます。ただし、精神生理性不眠のかたが睡眠日記をつけると、睡眠に対するこだわりを助長することになって、マイナス効果になることもありますから、気をつけてください。

 

「睡眠時無呼吸症候群」の問題は、日中の事故のリスクや循環器への影響

呼吸関連睡眠障害の中で最も多いのは、上気道の閉塞のために眠っている間に無呼吸を繰り返す「閉塞性睡眠時無呼吸症候群」です。定義として、呼吸が止まる、または、浅くなる(低呼吸)状態が1回に10秒以上続くものを無呼吸といい、それが1時間に5回以上起こる状態を睡眠関連呼吸障害といいます。 呼吸が止まると息苦しくなって酸素欠乏状態になり、一晩に何度も睡眠が妨げられます。本人には呼吸か止まったことも目が覚めたこともあまり自覚はないのですが、熟睡できていないため、昼間に強いねむけや倦怠感に襲われますし、集中力も低下します。作業能率は下がり、居眠りのために運転や機器の操作を誤って、大事故を引き起こすリスクも高くなります。重度になると、1時間に30回以七の無呼吸を繰り返し、そのたぴに、酸素欠乏を起こして睡眠が中断されることになります。平常の酸素飽和度を100とすると、70〜60あたりまで低下しますから、循環器にも過重な負担がかかります。睡眠呼吸障害は心血管障害の危険因子だという多くの研究報告があります。 ちゃんと睡眠時間をとっているのに、日中、強いねむけに襲われるという人は、この睡眠時無呼吸症候群を疑い、専門医を受診してみてください。「エプワースねむけ尺度(ESS)」にねむけの自己チェック表を掲載していますから、それを使ってチェックしてみましょう。人いびきのあと、パタッと呼吸が止まって、その間はいびきも止まり、呼吸が再開すると同時にいびきが再開するというパターンを繰り返す「エンスト型のいびき]をかく人は無呼吸の疑いが濃いといえます。中年男性に多い睡眠障害ですが、閉経後には女性も発症しやすい傾向かあります。 いびきの対処法は次項で説明しますが、1時間あたりの無呼吸・低呼吸の回数が20以上ある場合には、CPAP療法を健康保険で受けることができます。CPAPは、鼻マスクから強制的に空気を送り込む装置で、閉塞した気道に機械的に空気を送り込むわけですから、無呼吸は激減します。「こんなによく脹れたことはない」と感動する患者さんも珍しくありません。装置も小型化し、軽くなって、家庭でも使えるようになりました。 CPAPを使うと、睡眠の質が向上し、ねむけと倦怠感は大いに改善しますが、あくまでも対症療法ですから、無呼吸の原因がなくなるわけではありません。医師と相談しながらCPAPを使い、並行して、肥満の改善や、過度の飲酒習慣を断ち切るなど、元にある原因をなくす努力も続けることが大切です。

「睡眠時無呼吸」の危険もあるいびき対策はまず寝具や生活の工夫と注意から
程度の差こそあれ、いびきは睡眠時無呼吸症候群の、代表的な症状です。無呼吸にならないいびきもありますが、基本的にいびきは、呼吸の通り道である上気道が睡眠中に狭くなって、なんらかの抵抗が生じ、その抵抗が粘膜の振動音を発生させているわけです。つまり、基本的に、いびきと睡眠時無呼吸は、程度の差はあれ、生理学的には連続した現象ですから、たかかいびきと思わず、注意してください。 そもそも睡眠中は、気道塗の緊張がゆるみ、あおむけになると、図のように舌のつけ根(舌根部)や、鼻腔の奥の軟口蓋が下がり、気道が狭くなりやすいのです。それでも、健康な人では、あおむけに眠っても気道はそれなりに確保され、スムーズに呼吸ができます。ところが、そこに、何か上気道を狭くする要因が加わると、起きている間は呼吸に支障はなくても、眠ってしまうと、呼吸が妨げられるほど気道が狭くなってしまいます。 要因になりやすいのは、扁桃腺やアデノイドの肥大、口蓋垂(のどちんこ)が大きい、鼻中核湾曲など、上気道自体の問題のほか、肥満、首が短い、下あごが小さい、といった体形やお酒も関係します。肥満すると気道の周囲の組織にも余分な脂肪がつきますし、お酒は筋肉の緊張を緩める作用かあることに加えて気道周囲の組織を充血させますから、いずれも結果として上気道を狭くします。ですから、肥満を解消し、飲酒を控えることによって、いびきは軽減され、同時に無呼吸も改善することが多いのです。 いびきは、横向きに寝ることで抑えられるので、あおむけになることを防止するための枕や、縦中央を高くしたシーツなど、いびき予防のための寝具もいろいろ出ています。パジャマの背中にやわらかいテニスボールを入れたポケットを縫いつけただけでも、背中がごろごろしてあおむけ寝をしにくくなるので、いびき防止には効果的です。 軽症の睡眠時無呼吸症候群であれぼ、マウスピースの使用でいびきを解消でき、無呼吸も改善します。マウスピースは歯科の範疇ですが、まずは睡眠の専門医を受診して相談してみてください。

脚がむずむずし、ぴくん、ぴくんと動いて深刻な不眠をもたらす「むずむず脚症候群」

眠りかけているときやじっと座っているときなどに、主としてふくらはぎの深部に虫がはうような不快なむずむず感が起こって、脚を動かさずにいられなくなる症状を「むずむず脚」といいます。不快感は脚を動かさなければ解消しません。そのため、頻繁に脚を動かすことになって眠りが著しく分断され、不眠に苦しむことが多いのです。 このむずむず脚の患者さんのうち、8割程度の人は、眠りかけたときに手足が周期的にぴくんぴくんと不随意に動く「周期性四肢運動障害」もあわせ持っています。睡眠中に足がぴくんと動くので、やはり眠れません。 これら2つの症状を合わせて、「むずむず脚症候群」と呼びます。名前はユーモラスですが、脹れないことによる苦痛は大きく、たいへんつらいものです。 原因は明らかになっていませんが、50歳以上の中高年層に多く、鉄欠乏性貧血、腎疾患や糖尿病性神経障害、パーキンソン病などの疾患となんらかの関連があると考えられています。妊娠中に起こることもあります。アルコールやカフェイン、喫煙、肥満、ストレスなどが症状を悪化させる要因になることもわかってきました。 なかでも腎不全は、この症候群の原因のひとつであると考えられており、人工透析を受けている患者さんの6割から8割は、むずむず脚症候群を発症しています。 改善策としては、腎疾患や糖尿病などの疾患があれば、まず、その治療を行います。 原因疾患かない場合は、症状を抑える薬を使った対症療法で改善を図っていきます。現在よく使われるのは、睡眠導入剤でもあるベンゾジアゼピン系薬剤のクロナゼパムや、ドパミン作動薬などです。 むずむず症状がなく、ぴくんぴくんの周期性四肢運動障害のみ起こる場合は、ドパミン作動薬(ビ・シフロール、ドミンなどが多く使われている)を、寝る前や症状が起こった際に服用するとよくなることもありますが、食欲不振や吐きけなどの消化器症状といった副作用もあるので、服用の際は必ず医師の指示に従ってください。とくに高齢のかたには、不安や妄想などの精神症状を伴った副作用が出ることもありますから、注意か必要です。 この症候群は、脚のむずむずのために眠れない人がいることが、1998年のアメリカ睡眠研究財団の調査でわかり、「レストレス・レッグス症候群(RLS)」と名づけられてから知られるようになったものです。「レストレス・レッグス」とは落ち着きのない脚の意です。 まだ歴史も浅いために、診断がつきにくいこともあるようですから、思い当たる症状がある人は、ぜひ、日本睡眠学会が認定した医師や医療機関など睡眠の専門家を受診してください。

デート中に居眠り!?レム睡眠の異常で起こる「ナルコレプシー」
睡眠障害には、眠れない、眠りを妨げられるといった障害とは逆に、ちゃんと寝ていても眠けが残る、という障害もあります。それが「過眠症」です。代表的な病気は「ナルコレプシー」といい、ちゃんと睡眠時間をとっているにもかかわらず、自分が話している最中や、試験中、運転中などにも、強いねむけが起こり、眠ってしまうというものです。 その、一般的な居眠りとは異質なねむけの起こり方を「睡眠発作」といいます。たとえば運転中であれば、ねむけを自覚して車を道端に停車させる程度の余裕がある場合もありますが、デート中に眠り込んでしまったり、上司の話を問いている最中に眠ってしまうような事態も起こりやすく、社会生活上の支障の多い、やっかいなものです。睡眠発作に先立って、疲労感や目を開けていられないという感覚、四肢の重たい感じなどがあり、目の焦点が定まらない、首の筋緊張が失われて頭ががくんと前に倒れる、などの予兆が見受けられることもあります。また、この疾患には、感情的に興奮すると、体の力が抜けてしまうという症状があります。「情動脱力発作」といって、笑ったときに力が抜けて、顔の表情筋に力が入らなくなったり、釣りざおに魚がかかって喜んだ瞬間に手の力が抜けて、さおを手放してしまうなど、ふつうは考えられないタイミングで脱力が起こります。 睡眠ポリソムノグラフ検査(※1)で脱力発作時の状態を記録してみると、筋肉の活動は消えて、浅い眠りのレム睡眠に移行していく様子が観察されました。つまり、覚醒の状態から、突如、レム睡眠が起こっていたわけです。 また、ナルコレプシーには、人肌時の金縛りや幻覚・幻聴などの症状もあります。普通は寝入ったら、まず深い眠りのノンレム睡眠が約90分続きますが、ナルコレプシーの患者さんでは、寝入りばなに、いきなりレム睡眠が始まるのです。 こうした昼夜を通しての「レム睡眠発現様式の異常」が、ナルコレプシーに特徴的な症状を出現させていると考えられます。その原因として、なんらかの中枢系のトラブルが推測されますが、詳しいことはわかっていません。
それでも、今年、従来主に使われてきた「リタリン」より、有効性が高く副作用の少ない「モダフィニル」(販売名「モディオダール」)が使用できるようになって、ナルコレプシーの治療はとても楽になりました。
ナルコレプシーの発症は10代に多く、中学や高校での発症がピークです。その症状から、病気というより、やる気がない、不まじめだと誤解されることも多く、依然として、患者さんにとって、悩み多き病気です。
互いに支え合うために「NPOなるこ会」(※2)という患者の会もできており、患者や家族に向けて、さまざまな情報を発信しています。

※1)PSG‥睡眠中の、眠りの深さや持続時間、呼吸、循環器、体の動きなどを、同時に測定する検査。睡眠障害の原因を正確に診断するためには不可欠だが、検査できる医療機関は睡眠専門のセンターなど少数。

※2 Japan Narcolepsy Association。

睡眠時間は4〜9時間と個人差あり!昼間の「問題ねむけ」をチェックしよう

社会的な背景もあって、不眠に悩む人は非常に増えています。ただし、睡眠時間には個人差か大きく、4〜5時間で元気に活動できる人もいれば、9時間以上寝ないとねむけが強すぎて生活に支障が出る人もいます。前者を「ショートスリーパー(短時間睡眠者)」、後者を「ロングスリーパー(長時間睡眠者)」といい、理由はわかりませんが、それぞれ人目の数%の人が、そういう特殊な睡眠時間を持つタイプとして存在しています。ロングスリーパーとしては、相対性理論のアインシュタイン、ショートスリーパーでは、エジソンやナポレオンが有名です。現在ご活躍中の日本の入学教授にも、多趣味・多資格で、すごく元気なショートスリーパーの典聖と思われるかたがいらっしやいます。 残り95%は、ごく一般的な6〜7時間の睡眠で生活している人です。多少、睡眠不足になる日もあるでしょうか、翌日はぐっすり眠れて、帳尻を合わせているのだと思います。 不眠や睡眠障害における最大の問題は、昼間の強いねむけです。ねむけの程度は自己評価できます。自分か、社会生活上の支障をきたすような「間題ねむけ」の持ち主かどうか、自己チェックしてみましょう。重度以上のねむけありと判定される場合、睡眠覚醒リズムの乱れや、なんらかの睡眠障害かおる可能性も考えられます。

 

努力せず、追い求めず、自分なりのリラックス法で快眠を手に入れよう
睡眠についての研究はずいぶん進んできましたが、それでも、まだ、眠りの構造とねむけの関係など、わからないことは数多く残っています。たとえば、ぐっすり眠るとは深い睡眠をとることである、というイメージがあります。確かに、ロングスリーパーなどでは、浅い眠り(レム睡眠)の時間が長い、つまり深い睡眠が少ないために長時間の睡眠が必要になっているとも考えられますが、睡眠時無呼吸症候群の患者さんがCPAPを使った場合、浅い眠りが長いにもかかわらず「ぐっすり眠れた」という感想を間くことが多いのです。精神生理性不眠の患者さんなどでは、実際はかなり眠っていても「眠れない」と感じることも少なくないように、眠れたか、眠れなかったかは、多分に主観的な要素が大きいようです。睡眠は、瞬間的に深く眠ればよいのではなく、一定時間、継続して眠れてこそ効果を発揮すると思われています。それゆえ、途中で目見めたり、眠りが浅かった感覚が残っていると、寝足りないと感じることになるのでしょう。 一般的に、規則正しい起床と就床、食事と適度な運動、ゆったり入浴することといった生活習慣が、よい睡眠を誘うものであることはまちがいありません。なかでも、午後から夕方にかけての適度な運動は、確実に寝つきをよくしてくれます。反対に、夜間のカフェインは深い眠りを減少させて、夜間の覚醒回数を増やすといわれますし、喫煙も睡眠にマイナスの影響を及ぼします。飲酒も、適量を晩酌で楽しく、というのが快眠の秘訣でしょう。そのほか、快眠のためのコツを次ページに紹介してあるので、参考にしてください。 不眠症や睡眠障害の増加を感じる一方で、長年、睡眠障害に悩む患者さんの診察に当たってきた私の実感は「なんと人間はよく眠るものか」ということです。不慣れな病院の一室で、めんどうな実験装置をつけながら、みなさん、実によく眠ります。 眠ってしまえば意識はありませんから、「眠り」そのものを知っている人はいないはずですが、誰もが眠りは心地よいものと知っており、求めています。睡眠とは、かのレオナルド・ダヴィンチが言ったように「欲しい、欲しいと思うが、手に入ったときには気づかないもの」ということでしょうか。アメリカの睡眠学者は「手のひらにのせた小鳥である」と言いました。そっとしていると、そこにとどまっているが、つかもうとした瞬間、逃げ出すもの、それが睡眠だというわけです。 眠ろうと意識すると焦りが出て眠れなくなります。ですから、眠るための努力というものは存在しません。努力を始めた瞬間に、眠りは遠ざかっていくのです。 安眠のための生活習慣は守りつつ、脹れない夜こそ、その時間を天から授かった余暇として、静かに読みかけの本を読むくらいの余裕ある心境でいたいものです。

 

脳が元気になる快眠法12のコツ
①睡眠時間は人それそれ
②寝る前にリラックスを
心がける
③床に就くのは眠くなっ
てから
④毎日、同じl寺刻に起床
⑤朝起きたら日光を室内
に入れ、夜の照明は控
えめに
⑥規則正しい食事・運動習慣
⑦昼寝は午後12時〜2
時ごろの20分間
⑧眠りが浅いときには、
睡眠時間を減らしてみ

⑨激しいいびき、呼吸中
止、足のぴくつきは注

⑩十分眠ったつもりでも
日中の眠けカi強いとき
は専門医に相談
⑪睡眠薬代わりの寝酒は
不眠のもと
⑫睡眠薬は医師の指示で
正しく使えば安全

 

深い睡眠・良い寝起きのためのコツ

あなたの不眠や睡眠障害の原因に、何か眠りを妨げている病気はありませんか。医学的に解明された眠りのメカニズム、眠りを助ける薬や漢方薬など、医学や薬学に関する知識も得て、不眠や睡眠障害に賢く対処しましょう。

睡眠メカニズムの解明によりわかってきた「睡眠の新常識」
睡眠のメカニズムが解明されてきたのは、意外にも最近のことです。睡眠は単なる休息ではなく、成長ホルモンや性腺ホルモンを分泌して疲労回復や傷の修復・性機能促進にかかわったり、免疫力を高めたりと、人体に欠かせないさまざまな作用が全身に波及する時間でもあります。人の脳には、起きて働くための脳と、眠っている間に働くための脳という、2つの職能があり、睡眠がト分とれないと、後者の機能が不足して、体全体に支障が生じるわけです。 こうして睡眠の機能が明らかになって、これまで一般に考えられていた睡眠の常識に誤りかおることもわかってきました。まず、睡眠時間は老いも若きも.律なのではなく、加齢とともに変化するということです。若いころのように長く眠れなくなったとか、夜中に目が覚めるようになったとよく聞きますが、それは、成長に必要な機能が不要になったため。眠っている間に働いていた、成長のための作用がいらなくなるので、睡眠パターンも変わるわけです。 睡眠は季節によっても変化します。これは、日長時間に影響された体内リズムの変化によるもので、たとえば真夏の7月には睡眠時間が少しずつ短くなり、8月の終わりからは少しずつ長くなります。そのほか、その日の食事内容や日中の過ごし方、性別、年齢などによっても、必要な睡眠時間は違ってきます。ですから、よい眠りはかくあるはず、と思い込むのではなく、日中の活動に支障のある眠りでなければよい、と考えてください。 眠れないで悩んでいる人は、なんとか睡眠時間を確保しようとして、早めに床につく傾向がありますが、これは大きなまちがいです。習慣的な入眠時刻の2〜4時間前というのは、その人にとって最も眠りにくい時間だからです。さらに、床に入って、すぐに寝つけず、「眠れなかったらどうしよう」などと考えていると不安や緊張が高まり、いっそう目がさえるもの。そんなときは、明かりをつけ、床を出て、気軽に読める本を読む、アロマテラピーを楽しむなど自分なりのリラックス法を実行してください。しばらく気分転換してから、改めて床につけば自然な眠りが訪れるでしょう。

 

不眠などさまざまな症状を引き起こす「自律神経失調症」
かつては、不眠や食欲不振など、原因不明の不快症状は何でも自律神経失調症とみなす、といわれたこともありましたが、最近では研究が進み、その正体がわかってきました。 心臓や胃腸を、自分で意識的に動かしたり止めたりはできません。これは自律神経が自動的に働いてその機能を調節しているから。うっかり心臓を動かすことを忘れたり、呼吸や消化活動を止めてしまうと命にかかわります。自律神経は生命を維持するための自動制御装置なのです。 自律神経は、交感神経と副交感神経という、2つの相反する働きの神経からできており、どちらも脳から全身に向けての指令によって各器官の働きを調整しています。交感神経が優位に働くと心臓が拍動を増してドキドキし、筋肉は緊張して、血圧が上がり、元気に活動できる身体状態をつくります。副交感神経の働きか優位になると、心拍は遅くなり、血圧は下がる一方、胃腸の動きが活発になり、消化吸収が盛んになって、体を休ませて活力を養う状態をつくります。 基本的に、昼間は交感神経、夜休息をとるときには副交感神経が優位になって、体のリズムをつくっています。リズムは季節に応じて変化し、また、人の成長期や働き盛りには交感神経が優勢で、老年期に入ると副交感神経が優勢に転じるというリズムもあります。 自律神経失調症とは、交感神経と副交感神経のバランスがくずれた結果、起こる症状です。原因となる病気が特定できない、いわゆる不定愁訴の患者さんで自律神経失調症と診断される人は、全患者さんの約1割で、その大多数が女性です。女性は、月経や妊娠・出産、閉経などの際に、ホルモン分泌が複雑に、かつ著しく変化します。それが自律神経に影響を及ぼすため、分娩後や更年期の女性に自律神経失調症が多いのです。 対処法として、自分の置かれた状況や対人関係のとり方などを客観的に見直してみることのほか、家族や友人に気がかりなことを話したり、できないことはできないと割り切る、規則正しい生活を送るなど、心構えと生活を変えることが大切です。そのためにも、ぜひ専門医を受診し、きちんとしたアドバイスを受けて、快適な生活をとり戻してください。

 

力士の勝率も低下!放置すると寿命を縮めることもある「睡眠時無呼吸症候群」

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に何度も、一時的に呼吸が止まってしまう症状を中心にした病気をいいます。主に、鼻やのどの形態的な異常や、肥満などで気道が狭くなったりふさがったりするために起こるもので、具体的には、睡眠中に10秒以Lの呼吸停止が1時間に5回以上あると睡眠時無呼吸症候群と診断されます。なかには1時間に100回以上も無呼吸状態になっていた患者さんもいて、当然、脳も体も酸素不足になりますから、本人はしっかり眠っているつもりでも眠りの胃は落ちます。そのために、日中にねむけが生じやすく、慢性疲労や集中力の低下などが起き、仕事や生活に支障をきたすことも少なくありません。代表的な症状はいびきですが、ほかに、頻繁に目が覚める、夜間の頻尿や発汗、息苦しさ、悪夢、起床時の頭痛、抑うつ、性的能力の低下などの自覚症状かあります。 睡眠時無呼吸症候群は、新幹線の運転士が居眠りしたことで要注意の疾患として話題になりましたが、この病気のこわいところは、放置すると高血圧や心不全、脳梗塞、糖尿病などの合併症を招き、寿命を縮める可能性かある点です。最悪の場合、睡眠中に脳や心臓の発作を誘発し、突然死を起こすことも考えられます。 アメリカの研究では、中等度以上(1時間に20回以上の無呼吸状態)の無呼吸症を治療しないまま放置すると、8年後の生存率は63%だったという報告もあります。私が力士23人を対象に行った調査では、無呼吸症の力士は取り組み成績が全体的に悪く、治療を行って成績の上がる例もありました。 一般的に肥満した人、首が太くて短い人が、睡眠時無呼吸症候群になりやすいといわれています。さらに、日本人は頭の形やあごの形から気道の閉塞が起こりやすく、全国でおよそ200万人の睡眠時無呼吸症候群患者がいるであろうといわれていますが、実際に治療を受けている人はごくわずかです。最近は、検査方法や治療法が進歩して、比較的簡単に症状を軽減することができるようになりましたから、思い当たる症状がある人はぜひ一度、専門医を受診してください。

 

危険な副作用が少なくなった最近の睡眠薬。「市販の睡眠薬」利用も選択肢のひとつ

睡眠薬というと副作用がこわい、と感じる人が多いようですが、最近の睡眠薬はそんなに危険なものではありません。基本的には医師の診断を受け、処方してもらうことをおすすめしますが、時差ぼけなど、一時的な不眠の場合、薬局などで市販されている睡眠薬を試してみるのも、ひとつの手だと思います。市販の睡眠薬は、安全性を考慮して、病院で処方される薬より効きめが穏やかです。酸棗仁湯(さんそうにんとう)やといった漢方の生薬を含んでいるものも多く、神経の興奮を鎮め、筋肉の緊張をほぐしたり、血液の循環をよくしたりする作用が主になっています。疲れすぎやイライラ・緊張で気持ちが高ぷって服れないという人にも有効です。睡眠薬というより、鎮静薬的な作用によって「体が眠る環境を整える薬」なのです。メーカーによる効能の差はさはどなく、市販の睡眠薬を飲んでも眠れなかったという人は、ほかの市服薬を試すよりも病院で処方してもらうほうが賢明です。とくに、うつ病からくる不眠の場合、市販の薬では効かないことがほとんどです。不眠が1カ月以上続く場合や、うつ病が考えられる場合は、精神科や心療内科の受診をおすすめします。 医師の処方する睡眠薬は現在、ベンゾジアゼピン系睡眠導入剤が主流で、かつての睡眠薬のように、効かなくなってしだいに量が増えたり、無理にやめると禁断症状が出たり、大量に飲むと命にかかわるといった問題はほとんどありません。以前の睡眠薬は、脳の睡眠中枢や覚醒中枢に直接働きかけ、呼吸機能も強く抑制していましたが、ベンゾジアゼピン系の薬は、入の情動などと密接にかかわる大脳辺縁系に働きかけ、緊張や不安をほぐしながら眠りに導く性質の薬です。ときには、残眠感、ふらつきといった副作用が出ることもありますか、薬の種類や用量を変えれば改善できます。勝手に服用を休んだり、用量を変えたりせず、医師と相談しながら、自分に合った薬と服用法でよい眠りをとり戻してください。

 

症状や体質に合った漢方薬は、劇的効果もある「オーダーメイドの薬」

多くの不眠の原因にもなる自律神経失調症には、しばしば漢方薬が処方されます。漢方薬の特徴は、処方に際して、病名ではなく、その人の症状と体質に合わせて生薬を調合するところ。ですから、自律神経失調症のように、症状が人それぞれ違ったり、複数の症状が一度に出たりする状態には、漢方薬での治療が適しているといえます。 医師が漢方薬を処方する際には、まず問診を行い、どんな症状が出ているかを調べます。さらに、その人の体力の状態や体質を漢方的なものさしによって見きわめ、その体質に合わせて、調合する生薬を調整していきますから、同じような不眠でも体質によって処方する漢方薬は違ってきます。この「体質に合わせる」という部分が、西洋医学にはない、東洋医学独特の考え方であり、ひとりひとりの症状や体質に合わせて生薬を組み合わせる漢方薬は、いうなれば「オーダーメイド」の薬。ひとりひとりにぴったりの薬を処方することができるので、症状の改善にも優れた効果を発揮します。即効性も高く、処方が合っていれば、2日から1週間ほどで症状が改善し始めます。よくなってきたからといって服用をやめず、3ヵ月を目安に飲み続けて、不眠などのつらい症状への効果を確かなものにしてください。

 

あごの歪みから正す「かみ合わせ調整」によって、不眠・うつ病・視力の低下も改善する

かみ合わせが悪いと、全身のトラブルを招きます。実際に、かみ合わせの治療後1力月もたたないうちに視力が1・0以上も上がったという事例はたくさんあります。視力だけでなく、偏頭痛、目の痛み、首や肩のこり、背中や腰の痛み、足のしびれ、冷えなどのさまざまな不快症状、動悸や息切れ、心臓、消化器系の異常、水虫、ぜんそく、アトピー、膠原病なども改善されます。 これらの障害が重なって、不眠やうつに苦しむようになる人も少なくありませんが、かみ合わせの治療後、それまでの悪夢がうそのように消え去ったという事例は、あげればきりがないほどです。 かみ合わせが悪いとなぜ全身のトラブルと関係してくるのか?多くの臨床経験から私は次のように考えています。 いったん上下の歯のかみ合わせがずれ始めると、やがて下あごの位置が前後左右と徐々にずれ始めます。下あごがずれると顔全体に歪みが生じ、頭の重心も片寄ります。すると体は、頭を傾けたり、肩を上げたり、背中を曲げたりの不自然な姿勢をとってバランスを保とうとし、やがて背骨(脊柱)が音曲してしまいます。 そうなると、背骨の中を走る中枢神経も曲げられて、圧迫や引っぱりが生じます。中枢神経からは体の各部を支配する末梢神経が分かれて出ていますから、出遊された部分の末梢の機能も低ドします。また、脊柱に沿って走る動脈や、重心が片寄った側の血管も圧迫を受け、さまざまな個所に血流障害が生じるようになり、それに無理な姿勢による筋肉の過度な緊張も加わります。これらが全身の不快症状を引き起こすわけです。整体などによって背骨の歪みだけを正そうとしても、その原因になるかみ合わせを治し、あごの位置を正さなければ、また、九の歪んだ状態に戻ってしまうでしょう。 治療は、まずかみ合わせの調整、次にスプリントを使ったあごの矯正、最後にインブラントや歯科矯正器具による歯列矯正という3段階で行います。かみ合わせを正しくするための補綴物を入れたほうがよい場合もあります。

ただし、いくら完璧に治療しても、その後のフォローをしっかりしなければ無意味です。また食生活に気をつけ、弔いうちからあごや歯を大切にすれば、歪みを予防することも可能です。
私どもが行っているような治療を行っている歯科もしだいに増えていくと思います。原因不明の不快症状に悩んでいるかたは、ぜひ一度、専門医にかかり、ご自分のかみ合わせを見直してみてください。

 

 

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