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睡眠薬に頼らずに快適な睡眠を手に入れる

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目次

睡眠薬に頼らずに快適な睡眠を手に入れる

寝室にスマホを持ち込まない。スマホは深い睡眠を阻害する

携帯電話、テレビ、デスクトップパソコン、ノートパソコン、iPad、キンドル、タブレットPC………寝室を小さな家電ショップに変えている人は多い。このことが、健康をどのように脅かすのかヮ・そして、睡眠にどのような影響を及ぼすのか? 携帯電話会社が自ら依頼した調査から、寝る前に携帯電話で話すと深いノンレム睡眠の段階に達するのが遅くなり、深い睡眠の時間が短くなることが明らかになった。っまり、回復力、免疫機能、ホルモン機能が低下し、翌日の頭や身体の働きが悪くなるのだ。 英国レスターシャー州にあるラフバラー大学の研究チームが、携帯電話から出る放射線が人間の脳に与える影響を調べた。被験者の頭に携帯電話をくくりつけ、コンピュータで携帯電話のオン/オフを操作しながら脳波を脳波計で測定したのだ。 すると、電話が「通話モード」(電話がかかってきたときの状態)になると、電源が切れて1時間以上たってもデルタ波はあまり動かないままだった。デルタ波は、深い睡眠のいちばんの指標となるものだ。睡眠において、深い睡眠の段階は重要な役割を担うので、この睡眠が阻害されれば睡眠効率に大きく影響する。だからこそ、この脳波を観察したのだ。 被験者は眠るようにと指示されたか、電話の電源が切れた後、寝つくまでに普段の2倍の時間がかかった。深い睡眠に入ることができたのは、携帯電話から出る放射線の影響が脳波に見え隠れしなくなってから1時間がたった後のことだった。 だからといって、アルミホイルの帽子をかぶってテクノロジーから身を隠せといったくだらない訴えをするつもりはない。テクノロジーの発展と活用はかつてないほど拡大し、もはや私たちの生活の一部となっている。とはいえ、そうしたテクノロジーがもたらしかねない悪影響を認識し、それらから身を守る術を賢く活用したほうが絶対にいい。 何よりも気がかりなのは、アメリカ人の少なくとも半数が、寝るときに携帯電話をすぐそばに置いているという事実だ。真祝中でも、メッセージを受信していないかチェックするという人は多いだろう(それが睡眠のリズムを乱すのはごうまでもない)。朝起きたら真っ先に携帯電話を手にする、という人はもっと多いに違いない。 私たちにとって、意識するという行為はかけがえのないものだ。それに、一日の始まりに何をし、終わりに何をするかは、人生全体に大きく影響する。携帯電話を手にメールやメッセージのチェックから一日を始めれば、その日はずっと自分ではなく自分以外の人を優先することになる。誰かのニーズに対処することから始めれば、自分の身体を気にかけたり、その日にやろうと思っていることに集中したりする時間はなくなる。これではまるで、「成し遂げたいことがあるとわかっているが、それについては、ストレスがたまって時間もエネルギーもなくなったときにやろう」と言っているのも同然だ。 そして、携帯電話におやすみのキスをして枕元に置くことで一日を終わらせれば、その先にもやはり失敗か待ち受ける。なぜなら、携帯電話で最後にしたことが頭に残るので、翌日に何かやりたいかといったことは頭をよぎらないからだ。それに、先程説明したように、携帯電話の画面から出る光のスペクトルは、日中に分泌されるべきホルモンの分泌を促すので、眠っているはずの時間に分泌されるセロトニンの分泌に遅れが生じ、量も減少する。

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電磁界によるガンのリスク

携帯電話を寝室に持ち込むべきではないと、さまざまな理由をあげて説明してきたが、実はさらに深刻な
問題が潜んでいる。家庭にある電化製品や電子機器からは、電界と磁界の両方が発生していて、その二つを
総称して電磁界と呼ぶ。電界は壁などの障害物で簡単に遮断されるか、磁界になると、壁や建物、それに人体まで簡単に通り抜けてしまう。携帯電話の使用を通じて発生する電磁界は、人体に有害な影響を与えるこ
とがわかっている。
次の二つの単語を見てほしい。違いがわかるだろうか。
EAT
FAT
目が悪くなければ、最初のEの下の横線だけが違うとわかる。1本の線の有無で、まったく違う結果が生
まれるのだ。体内の細胞もこれと同じだ。100兆個以上ある細胞のなかに間違った情報が伝わると、自己
免疫疾患による症状が現れたり、ホルモン機能が乱れたりするほか、ガン細胞が現れることもある。
私たちが普段使っている電化製品から発生する電磁界は、白血病、脳腫瘍、乳ガンといった深刻な病気に
関係する。では、携帯電話から生じる電磁界はどうなのか?
WHO(世界保健機関)では、携帯電話から発生する電磁界を「ヒトに対して発ガン性があるかもしれな
い」としてグループ2Bに分類している。
また、イスラエルにあるテルアビブ大学でガン研究を率いたシーガル・サデツキー博士も、アメリカ上院
での公聴会で「携帯電話は唾液腺腫瘍の、因と考えられる」と証言している。彼の報告には、携帯電話をあ
てるほうの耳の耳下腺に腫瘍ができる確率について次のように記されていた。
・携帯電話での定期的な通話を5年間続けると、34パーセント増加する
・一生のうちに携帯電話での通話が5500回を超えると、58パーセント増加する
・一生のうちに携帯電話での通話時間が266・3時間を超えると、49パーセント増加する
これでもまだ、危険だと信じられないだろうか?
放射線の測定や影響を扱う学術誌『RPD』にも、『メラトニンの分泌は電磁界を浴びることで大幅に阻害される』という研究報告か載っていた。弱い電磁界すら浴びる量を制限すべきである、というのが彼らの結論
だ。メラトニンは睡眠の安定に欠かせないだけでなく、抗ガン作用もある重要なホルモンだ。電磁界に絶えず身体をさらしていれば、体内のメラトニン生成システムが崩壊しかねない。

テクノロジーに振り回されるな
私たちが使っているwifiをはじめとするさまざまな電波は、まったく新しい形態のエネルギーである。その認識をもつことが大切だ。人間の身体は伝導性が非常に高い。とはいえ、電波を使うテクノロジーか登場してからそれほど年月はたっていないので、世界を覆うwifiという巨大な傘が人体にどれはどの影響を及ぼすのかは、まだはっきりとはわかっていない。 いまは、24時間いつでもテクノロジーとつながれる。携帯電話が登場する前は、留守にしている大とはその大が帰宅するまで連絡をとれなかった。外出ついでに知り合いの家を訪ねるのも普通だった。「やあ。ちょっと近所まできたので寄らせてもらったよ」。思いかけない友人や家族の来訪を、私はいつも喜んだ。 いまは、先進国に慕らす大ならほぼ全員が携帯電話をもっている。たいていはポケットに入っているので、絶えず無制限にインターネットの情報が見られて、世界中の人々と交流できる。絶えずつながれる機会は増えたものの、親密な関係を築く機会は減った。確かに、いつどこからでもメッセージを送ることはできる。でも、ドアをノックする音が聞こえたら、きっと「いったい誰だ?」と怪訝に思う。誰かと一緒にいるなら、その人に向かって「誰かくる予定なの?」と尋ね、誰がきたのか気になって苛立ちを隠せない。「火曜日の午後2時に、いきなりドアをノックするなんてどういうつもりだ?」と心のなかで思うだろう。 笑い話に思える人もいれば、実際にそういう経験をしたことのある人もいるだろうが、いまは年配の人だって、誰かの家を訪ねるときは事前にメールをしたほうがいいと思っている。家の前に着いてから、「いま玄関にいるのですが!」とメールをするのでは遅い。それでは意味がない。いつでも好きなときに連絡をとるのはいいが、実際に家にくるときは、たっぷりと時間の余裕をもって事前に連絡してほしいというのが本音だ。 携帯電話をはじめとするテクノロジーに頼るようになり、人とのかかわり方が変わり、細胞のかかわり方も変わった。そして、子どもへの影響は大人より大きい。 残念ながら、耳下腺腫瘍と脳腫瘍の両方とも、十代未満の子どもに及ぶリスクがいちばん大きい。子どものほうが頭蓋骨が薄いので、携帯電話から出る放射線をたくさん吸収してしまうのだ。 携帯電話から出る放射線は、中脳までの組織全体に影響する。中脳にできる腫瘍は、ほかの部位に比べて深刻だ。それに、子どもの細胞の再生は早いので、細胞の成長への影響も大きい。いまは、子どものときから電子機器の放射線を浴びる時代だ。これがいちばんの問題だと言える。携帯電話かなかった時代のことを鮮明に思いだせる大人はまだたくさんいるが、若い世代の人たちは、携帯電話が普及してから生まれている。スウェーデンのエレブルー大学病院のレナート・ハーデル教授によると、ティーンエージャーのときから携帯電話を頻繁に使用していると、大人になってから脳腫瘍になる確率が4〜5倍高くなるという。

電子機器が睡眠を破壊する

この章の教訓は、携帯電話をむやみに携帯しないという話に尽きる。この教訓を身近にいる若い世代の人
たちにも伝えてほしい。携帯電話がもたらす悪影響を知れば、携帯電話と一緒に一晩中過ごそうとは思わな
いはずだ。
携帯電話や電子機器を、心の友のように扱う人は多い。そういう人は、文字が入力できる距離に携帯電話
がなかったら倒れて死んでしまう、といった態度を見せる。
安心してほしい。携帯電話がなくても死にはしない。先はどの教訓を無視すれば、残りの人生はあまり楽
しくならない。だから、電子機器は寝室から追いだそう!睡眠が人事なら、必ずそうするはずだ。病気を
しない健康な身体になることが大事なら、そうするはずだ。テレビもノートパソコンも携帯電話も、睡眠を
阻害する放射線を発する。そういうものを使う場所を家のなかで決めて、そこだけで使うようにしよう。寝
室は、睡眠とセックスのためだけの部屋だ。
寝る前にテレビを観ると、睡眠サイクルが乱されるという研究結果は山のようにある。ベッドでテレビを観るのはごく普通のことだと思うかもしれないが、そのあいだ、脳の一部は花火のように激しく光っている。つまり、脳と身体にストレスを与えているということだ。それが就寝時間の近くなら、その影響はいっそう強い。 自室にテレビのある子どもは、試験の点数が低く、睡眠に問題を抱える傾向が高いというデータがある。それだけではない。部屋にテレビがあると、肥満になるリスクも格段に高まるという。 では、ママとパパヘの影響はどうか?イタリア人カップル523組の性生活を調べたところ、寝室にテレビのないカップルがセックスした回数は、テレビを置いているカップルの2倍だった(これを読んで寝室からテレビを放りだす人はかなりいると思う)。 寝室にテレビがあるとセックスの回数は半分になると述べたが、50歳をすぎたカップルに限定すると、テレビの存在かより顕著に回数の減少に反映される。 性生活が充実するというだけで、ほとんどの人にとってはテレビを追いだす十分な理由になるはずだ。この事実を知った後で誰かの家の寝室でテレビを見つけたら、きっとショックを覚える。寝室に入ってテレビを見つけたとたん、胸に手をあてて息を飲み、「まさか、まだテレビを置いている人がいたとは……」と思わずつぶやいてしまうことだろう。 電子機器はセックスにも影響を及ぼす。不妊や生殖障害を中心に扱う学術誌『フアーティリティ・アンド・ステリリティ』に、ノートパソコンを使ってワイヤレス環境でインターネットに4時間接続した状態でいると、精子の運動率の著しい低下を招き、精子DNAの断片化が進むという研究報告が載っていた。生殖細胞の健康と先進技術は、あまり相容れない(自分は未来からきたロボットだというなら話は別だが)。毎日当たり前だと思ってしていることが、実は私たちの身体や生き方に大きく影響するということを忘れないでほしい。 寝室に電子機器を置くことは、睡眠と身体に対する第一級殺人罪も同然だ。だから、いますぐ行動を起こそう。身体のことを尊重し、寝室から電子機器類をすべて追いだすのだ。身体が喜ぶ条件を1つひとつ満たしていけば、それに見合った睡眠を得られる環境が整っていく。

最高の脳と身体をつくる睡眠の技術〜ベッドまわり編〜

・アラームにスマホを使用しない
携帯電話には便利な機能がたくさんあるので、アーミーナイフのようにさまざまな用途で活用してい
る人は多い。アラーム機能もその」つだ。携帯電話をベッド脇に置きたい誘惑にかられたくないなら、
本物のアラーム時計を使うようにすればいい。第10章で紹介したような、ブルーライトを抑える機能の
ついた時計でもいいし、昔ながらのベルが鳴る時計でもいい。なんなら、雄鶏を目覚まし代わりにし
たってかまわない。とにかく、不必要な携帯電話の使用はやめよう。
・寝室からテレビをなくす
コミュニケーションの大切さが繰り返し唱えられるようになって久しい。おまけに、どんな理解を得
るときも、コミュニケーションが基本となるのが現実だ。寝室からテレビを排除したいが、パートナー
が納得してくれるか不安だという人は、相手への思いやりを示しながら本心を話せばいい。テレビをな
くすことが大切だと思う理由を説明し、相手が幸せであることも大切だと思っているから、テレビをな
くしてもいいか考えてほしいと頼もう。いつもより少し多めに愛情を込めてコミュニケーションをとる
だけで、理解を得られることは案外多い(念のため、この本もパートナーにプレゼントしたほうがいい)。
・ベッドの周囲2メートルに電子機器を置かない
テレピ、ステレオ、エアコン、コンピュータ、冷蔵庫といった電化製品は、ベッドから2メートルは
離したほうがよい。それが可能な部屋なら最高だが、物理的に無理なこともある。2メートルは無理で
も、最善を尽くしてほしい。
ベッドそのものに問題が潜んでいることもある。『サイエンティフィックーアメリカン』誌に次のよう
な記事が掲載されていた。「アメリカのベッドの場合、フレームとボックススプリング(マットレスを置
く台)に金属が使われていて、ベッドから周波数が出る。その周波数は、1940年代からFMとテレビの放送で使われている周波数のちょうど半分の長さだ。その周波数によって、マットレスから75セン
チの高さに最大強度の電磁界が発生し、その電磁界に私たちの身体が包まれる。マットレスの右側で眠れば、身体の左半分は右半分の約2倍の電磁界を浴びることになる」
私たちが眠っているマットレスは、文字どおり電磁界を身体に伝える導体となりうるのだ。いい知らせではないが、怯えることはない。マットレスについては、後で改めてとりあげる。いま使っているマットレスが気に入っている人は、電磁界を遮断するカバーをかけるといい。99・7パーセントの電磁界を遮断するものがある。
・寝るときはwifiを切る
自宅のwifiが睡眠や健康に悪影響を及ぼしていないか心配なら、寝るときにwifiを切る習慣を身につけるといい。生物力学の専門家で著作もあるケイティーポウマンは、コンセントの電源を切るタイマーを使って自動で切れるようにしている。コンセントにタイマーを差し、タイマーにルーターの電源プラグを差し込んだら、自分の寝る時間に電源が切れるようにセットすれば完了だ。
・スマホはリビングに置いておく
とんでもないと思うかもしれないが、眠っているあいだは携帯電話が違う部屋にあってもまったく問題ない。それで大事な何かを逃すことは、99・999パーセントない。反対に、携帯電話からの通知がなくなり、携帯電話が発する放射線で貴重な睡眠を阻害されることがなくなれば、睡眠の質は間違いな
く大きく改善される。眠るときは、携帯電話を自由にしてやろう。まずは1週間試してみてほしい。その間に世界が終わりを迎えるようなことがあれば、私から電話でその旨を知らせるのでご安心を。

脂肪過多が睡眠を阻害する

最良の睡眠をとるうえで見過ごされやすいのが、脂肪過多という問題だ。体重が多すぎると内臓や神経系に過剰な負担がかかり、内分泌系を混乱させてしまう。 先にも述べたように、内分泌系(ホルモンをつかさどる器官)は、メラトニン、オキシトシン、コルチゾールといったホルモンを生成するので睡眠との関係が深い。 まずは、大りすぎがコルチゾールに与える影響から見ていこう。コルチゾールは、身体かストレスを感じたときに分泌されるストレスホルモンだ。オーストラリアにあるディーキン大学の研究チームによると、太りすぎの人は食後にコルチゾールの分泌が大幅に増えるという。体格に即した体重の人の場合、食後のコルチゾールの増加は5パーセント程度だが、太りすぎや肥満に分類される人は51パーセントも増加したのだ!コルチゾールがこれだけ増えれば、血糖値は上昇し、インスリン感受性は低下し、体内の炎症を抑制する力が強くなる(免疫力が低下する)。 しかも、コルチゾールほど睡眠を阻害するホルモンはない。このホルモンが増えると、身体の正常な機能が損なわれる。食事を何時にとっても関係ない。食事をするたぴにストレスホルモンが激増すると思うと、恐ろしくなる。余計な脂肪は絶対に落としたほうがいい。 昔からよく言われる「痩せたいなら夜遅くにものを食べてはいけない」という格言は、そういう意味では正しい。だが、夜遅くに食べること自体が問題なのではない。それが問題となるのは、本気で心配になるほど太りすぎたときだ。以前太っていた私にはわかる。 私には肥満遺伝子がある。子どもの頃、家族のほぼ全員が90キロを超えていた。一時的に大ったのではなく、ずっとその体重だったのだ。私もそのひとりで、肥満遺伝子が増えるとどのような外見になるかは身をもって知っている。背中に痛みを抱えていた学生時代、私の身体はぶよぶよだった。あちこちに痛みがあり、身体に力が入らず、ほんの少し何かをするだけでも一苦労だった。ところが、太っている自分を変えるとすべてが一変した。 体重を落として肥満遺伝子を追いだすと、身体を動かしやすくなるいい遺伝子が体内に増えた。体脂肪率は20パーセントから7パーセントまで落ちた。ひとたび減り始めると、ウソのように脂肪が消えていった。大切なのは、痩せるための行動を起こすこと。それだけなのだ! 私は本物の食べものを食べて積極的に身体を動かし、失った恋人を収り戻したかのように眠る日々を送った。だが、夕食は毎晩遅い時間にとっていた。午後10時頃に食べ、それからすぐにベッドに入った。それなのに、かつてないほどスリムで健康な身体になった。夜遅くに食べたら痩せない、というのは間違いだ。夜遅くに食べたら「脂肪が燃焼しない」といったこともない。痩せるうえで何よりも大切なのは、ホルモンの働きだ。どうやらホルモンがうまく働いていれば、人生もうまくいくようだ。

ホルモンの働きをダイエットで正常化させる

ホルモンは、体内のあらゆる細胞に情報を運ぶ「化学物質のメッセンジャー」だ。
たった一つのデータが欠けるだけで、たった一つの行き違いが生まれるだけで、まったく違う結果を招くことがある。ある言葉を次の人へ耳打ちして伝える伝言ゲームと同じだ。10人目にもなれば、「今夜はスリーブをゲットする」が「今夜はシープとデートする」に変わっているかもしれない。
シープ(羊)を数えることがスリーブ(睡眠)を意味するとはいえ、羊とデートというのは何とも奇妙な話だし、最初の人が伝えた言葉でもない。これと同じで、自分で意図しなくてもホルモンが間違ったメッセージを伝えれば、あっというまにおかしなことになる。
だから、いまここで覚えてもらいたい。ホルモンが何をするかは、あなた自身が何をするかに大きく影響される。

ホルモンの比率や働きは、年齢とともに変化する。それは自然の摂理だから仕方がない。しかし、私たちか加齢のせいにしてきたことや、年齢に見合う健康として受けとめてきたことは、決してホルモンの影響だけではない。自分自身が何をするかによって、ホルモンの正常な働きを助けるか、その邪魔をするかが決まる。要するに、ホルモンの健全な働きを促すものを食べ、運動をする必要があるということだ。そしてもちろん、ホルモンの働きをつかさどる睡眠の質も高める必要がある。 私が入っていたとき、余分な体重が睡眠の妨げとなっていたのは間違いない。私は身をもってそれを知ったが、専門家も実証している。ジョンズ・ホブキンス大学メディカル・スクールの研究者たちが、睡眠に問題(睡眠時無呼吸、日中の疲労感、不眠症、細切れ睡眠など)を抱える人を対象にある実験を行った。被験者の半数は、監視下でトレーニングをしながら食事制限を行った。残りの半数は食淑制限のみ行った。6カ月後、どちらのグループも平均約7キロ体重を落とし、腹部の体脂肪率は15パーセントまで下がった。さらに、どちらのグループもまったく同じように睡眠の質が約20パーセント改善した。このことから、腹部の脂肪の減少は、睡眠を改善するうえで最適な指標となることが明らかになった。また、たくさんの運動をしなくても、食事を変えるだけで得られる成果が大きく変わることも実証されたと言える。

睡眠障害を克服するダイエット法

太りすぎが影響する睡眠の問題のなかでも、『睡眠時無呼吸症候群』はとりわけ顕著な症状だ。これは、眠っているときの呼吸の間隔が間いたり、呼吸が不規則になったりする症状を指す。「無呼吸」と呼ばれる時間は10秒から数分続くこともあり、1時間に5〜30回以上起こりうるという。基本的に、無呼吸のあいだは呼吸は止まっている。それにより、血圧の異常や脳職能の低下といったさまざまな問題が生じる。 睡眠障害を研究する脳科学者のマーガレット・モリーンは次のように語る。「体重の増加、それも胴体や首周りに脂肪がつくと、呼吸機能が損なわれるため、睡眠の妨げとなる呼吸障害が生じるリスクが増加します」。現在、アメリカ人の1800万人以上が睡眠時無呼吸症候群だと言われている。太りすぎのせいで気官に深刻な負担がかかっている人や、呼吸に問題を抱えている人になると、さらに数百万人多いという。 睡眠時無呼吸症候群の治療と言えば、CPAP(シーパップ)という呼吸補助装置をつけて寝るのか一般的だ。こうした装置があれば、生活がガラリと変わるのは確かだが、一時的に睡眠の質が改善されてエネルギーが得られるようになるだけでは、問題を根本から解決することにはならないのではないか。それに、CPAP装置をつけた姿は、映画『ダークナイトライジング』の悪役ベインにしか見えない。それが好きだというのはかまわないが、夜の生活に影を落とすのは必至だ。 症状を改善したところで問題は解決しない。睡眠時に無呼吸を引き起こす、根本的な原因への対処か必要だ。そのためには、本来のシルエットからはみ出したぶんの体重を落とすしかない!毎年必ず、この問題に苦しめられる大が世界中に大量に発生する。真面目、賢い、意志が固い、といったことは関係ない。意志の固い人に間違った道筋を与えれば、当然間違った目的地にしかたどり着かない。 これこそが、ダイエットのいちばんの問題だと私はとらえている。正確で、安全で、効果の約束された情報があまりにも不足しているのだ。ダイエット産業はドル箱産業だ。ダイエットに奮闘する人がいなければ、ビジネスとして成り立だない。 健康の伝道師を名乗る多くの人々が伝授してきたのは、結局は後退するダイエット手法でしかない。実践すれば.時的に休眠が減るので、多くの人がその方法で何度も痩せようとする。求める結果を出そうと懸命に努力しているのに、そういうダイエットを行ったところで、結局は元に戻るどころか、元の体重より増えるケースがほとんどだ。身に覚えかおるなら、いいかげん前に進んで同じ過ちを繰り退さないようにするべきだ。 私から、誰でも簡単にとりいれられるダイエット法をお教えしよう。私はこの方法でさまざまな大のダイエットに協力し、合計何百キロもの体重を落とした。しかも、落とした体重の維持に成功している。効果は保証つきだ。ただし、それを実行すると決断するかどうかは、あなたにかかっている。

脂肪をため込もうとするインスリンに注意

カロリーを制限して体重を落とそうとするなら、ワンサイズ大きい服をいますぐ買いに行ったほうがいい。

調査によると、カロリー制限によって落ちた体重の70パーセントは、脂肪のない筋肉組織が失われた結果だという。筋肉は体内の脂肪を燃焼する装置のようなものなので、ダイエットによって筋肉を失えば、代謝が低下し、じわじわと時間をかけて休眠が戻ってくる。 ダイエットと間くと「体重を落とすこと」だと思いがちだが、そうではない。本当に落としたいのは、体重ではなく『脂肪』だ。そして、脂肪を落とすことに関しては、すべてホルモンにかかってくる。 だからといって難しいことはない。体内にため込んである脂肪を燃料に使うホルモンの分泌を促せばいい。 では、どうすれば促せるのか? まずは、自分の行動が脂肪を燃やしているのか、ためているのか、そのどちらかを理解する必要がある。脂肪の場合、その中間というものは存在しない(押問答のようだ)。脂肪をため込むホルモンばかりを活動させていては、自動的にダイエットから脱落する。どれほど緻密にカロリーを制限しても無意味だ。 脂肪をため込むホルモンの筆頭がインスリンだ。インスリンは糖尿病に関係するだけのホルモンだと思っているかもしれないが、実は生存のためになくてはならないホルモンの一つでもある(しかも、スイッチの切り方を知らないとどんどん太っていく恐れがある)。 だが心配はいらない。インスリンがいちぱん反応するのは糖質だ。糖質は、パンやパスタや芋類といったでんふん質の多い食品すべてに含まれるほか、精白糖を使った食品(ケーキ、お菓子、炭酸飲料など)、さらには新鮮な果物といった健康的な食べものにまで含まれている。身体にとっては、どの食品であろうと関係ない。糖質が入ってくれば、インスリンのスイッチが入る。もちろん、オレンジシャーベットより果物のオレンジのほうが、ビタミンやミネラルも含まれるので身体にいいと言えるが、そこに含まれる糖質は、結局は血液内のダルコースに生まれ変わる。
抑えるべきは脂肪ではなく糖質
脂肪を燃焼しやすい身体に変えたいなら、三大栄養素の残りの二つに注目する必要かおる。要はタンパク
質と脂肪だ。栄養素を中心に扱う『ジャーナル・オブ・ニュートリション』誌に、次のような研究報告が載っていた。132人の被験者(その多くは、メタボリック症候群または2型糖尿病を患っている)を2グループに分け、一方には低糖質の食事、もう一方には低脂肪の食服を6ヵ月続けてもらった。すると、低糖質グループは平均5.8キロ痩せたのに対し、低脂肪グループは平均1.9キロしか痩せなかった。糖質は少ないが脂肪は多い食事をしたグループか、実質3倍も痩せたのだ! だからといって、低糖質ダイエットが絶対だと言うつもりはない。それよりも、三人栄養素をとる割合が、自分の代謝システムに適していることのほうが大切だ。かなり単純な話だと思うのだが、このとおりに実践していない人が多いのはいったいなぜか? 私はその理由を目の当たりにしてきた。大学の栄養学の講義で、脂肪を少なめにして糖質をたくさん食べないと、健康な身体と健全な体重は維持できないと口を酸っぱくして言われた。みなさんも問いたことがあるはずだ。私が入学で教わったのは、実際に痩せる食べ方とは正反対のことだったのだ。ちなみに、教授たちはみな太っていた。私が一緒に仕事をした健康の専門家のなかにも、太っている人はたくさんいる。誤解しないでもらいたいが、彼らはみな素晴らしい人たちだ。自らに間違ったことを教えたものの、みな頭がよくて優秀だ。そういう人が間違ったことを正しいこととして覚えると、間違ったことでの達人になりかねない。今日の健康や栄養に関する教育は、私の学生時代とはまったく違う。おかしなダイエットが推奨されていた理由については、あまり気にしないほうがいい。正しい情報を得て、それを自分に活用することのほうがずっと大切だ。
脂肪の摂取は制限しないほうがいい
食べる脂肪は、脳や神経系、内分泌系を正常に動かすうえで欠かせない存在だ。それなのに評判が悪いの
は、単純に呼び名のせいだろう。「脂肪」という響きのせいで、食べれば身体が脂肪まみれになるという考え
方が定着したのだ。だがそういう考え方は、ブルーベリーばかり食べていると身体が青くなると信じるよう
なものだ。青い妖精のスマーフを否定するつもりはないか、身体はそういうふうにはできていない。
食べる脂肪は、「エネルギー」という呼び名のほうがふさわしい。脂肪がいちばん多く含まれるのは神経膜で、とくに脳内に多い。脳の大部分は脂肪でできているので、脂肪がいちばん大きな顔をしているのだ!脂肪は神経線維を覆って絶縁体のような役割を果たす。脳内で神経縮織を覆うミエリンも脂肪であり、基本的にこれのおかげで、何をするのも遠くできるのだ。三大栄養素の呼び名を、『タンパク質、糖質、エネルギー』と改めれば、良質な脂肪の大切さが広く伝わるようになるのではないか。 体重を落としたいなら、タンパク質と良質な脂肪を多めにとるとよい。そうすれば、膵臓がインスリンに代わってグルカゴンを多く生成できるようになる。グルカゴンが分泌されると、体内にため込んである脂肪酸が燃料に変わる。脂肪を落とすことが目標なら、グルカゴンの活用は不可欠だ。 私たちの身体は一人ひとり違う。自分のダイエットに何か効果的で何かそうでないかを知るには、自分と同じ身体の人はひとりもいないと認識することが何よりも大切だ。とはいえ、誰もが気をつけるべきことというのはやはりある。身体は違っても同じ人間だ。人間に共通して不可欠なものがある。

三大栄養素以外にも気を配ろう

理想的な体型の話になると、三人栄養素のことばかり話題にのぼり、ほかの素晴らしい栄養素が見落とされることが多い。ほかの栄養素とは、ビタミン、ミネラル、微量元素、植物性栄養素、酵素などで、これらには身体の機能を最大限に高める効果がある。たとえば、マグネシウムといったメジャーでない微量栄養素が体内で不足すると、三大栄養素にどれだけ気をつけていても過食を招く恐れがある。 それに、微量栄養素はホルモンが正常に機能するうえでも欠かせない。先にも述べたように、脂肪をなくせるかどうかはホルモンにかかっている!微量栄養素が豊富な食事をとれぱ、レプチン(満腹を伝えるホルモン)の分泌が活発になるので、バランスのとれた健康な身体と、体内の正常な働きを保つことができる。こういう食事は、ダイエットで言われている食事とは正反対だ。たいていのダイエット手法はカロリーを制限し、微量栄養素が入っていないシェークやバー、カロリーオフの食品の摂取を推奨する。 市販の「身体に優しい」クッキーが、1袋でわずか200キロカロリーだろうと関係ない。そのカロリーを構成しているものは何で、ホルモンにどう作用するのか?断言しよう。そういう食品は基本的に、ホルモンに致命的なダメージを与える。
では、微量栄養素をしっかりとるには何を食べればいいのか?
開眼だ。本物の食べものを食べればいい!
誰でも箇単にとりいれられるダイエット法を紹介すると約束したが、本物の食べものかどうかを見極める
のは難しいかもしれない。そこで、見極めるコツを一覧にまとめた。
本物の食べものかどうかを判断するときは、次のことを考慮するとよい。
・ひと目見て原料が何かわからないものは、本物の食べものではない可能性が高い(ペーダルの姿には、原料の小麦の姿の欠片もない)
・ドライブスルーの窓口から出てくるものは、本物の食べものではない可能性が高い
・原材料の数が4〜5種類以上のものは、本物の食べものではない可能性が高い
・原材料の表示が義務づけられているものは、本物の食べものではない可能性が高い
・おまけや特典がついてくるものは、本物の食べものではない可能性が高い
要するに、なりたい身体を手にしたいなら、自然に帰れということだ。遺伝子が食べてほしいと期待する
食べものは決まっている。本物の食べものを食べ、賢く運動することを身体に覚えさせれば、身体があずか
る恩恵は計り知れないものとなる。

睡眠不足が肥満の原因になる
太りすぎや肥満は、睡眠の問題を引き起こす。その一方で、睡眠に問題があるせいで肥満を招くこともある。
スタンフォード大学が、寝不足になると体内のレプチンが大幅に減少するという調査結果を発表した。レプチンは満腹を教えてくれるホルモンだと言われている。食欲を制御するという重要な役割を担っているからだ。食べるべきでないとわかっていても、疲れているときや寝不足のときは誘惑に負けやすい。 肉体的にも精神的にも疲れていると、脳はすべての機能を基準値に保とうとして、追加のカロリーを探し始める。素早く手軽にカロリーを吸収できるのは、ポテトチップスやクッキー、アイスクリームといった子どもが喜ぶ食べものだと脳は知っていて、なぜか突然そうした食べものの誘惑に抵抗できなくなる。こうなるともう、意志の問題ではない。人間の生存本能の問題であり、話はさらにややこしくなっていく。 睡眠不足になると、脳の「優先順位づけ』の機能が低下し、人間の脳にいちばん古くから備わっている部位が過剰に反応するという。カリフォルニア大学バークレー校で撮影された脳画像スキャンから、睡眠不足のときは扁抗体の活動が活発になることが明らかになった。扁抗体は食欲をつかさどる部位だ。感情の影響を受けやすく敏感で、生存を何よりも優先する。この部位が活発に動くと、疲れてお腹が空いた状態になる。そのせいか、脳画像をスキャンされた被験者は、身体のためとは言えない食べものを好んで選んだ。 扁桃体の活動が活発になる反面、前頭皮質と島皮質の活動は抑制される。この2つは、進化、自制、合理的な意思決定に関係が深い部位だ。睡眠不足によってこうした変化が起これば、その先には確実に苫労と失敗が待ち受ける。 それは、意志の力ではどうにもならない。優秀で意志が強いのにダイエットに失敗する人が大勢いるのは、無意識のうちに意志に抗う状態に身体がとらわれているからだ。睡眠不足になると、あなたの内に潜む超人ハルクに脳をのっとられてしまい、絶対にしないと自分に誓ったことへの誘惑に抗えなくなる。疲れてお腹が空いた状態の人には、自分が食われたいなら別だが、決して近づかないほうかいい。 過去のダイエットの失敗は、本当に自分自身のせいなのか?自分に言い訳を許さない限り、本当の意味で失敗したとは言えない。仮に自分のせいで失敗したとしても、脳をのっとられたことに気づいていなかったのなら仕方がない。とはいえ、身体にどのような変化が起こるかがわかったのだから、今後は自分が望む状態になることを意識的に行って、二度と失敗しないようにしてほしい。 シカゴ大学医学部教授のイヴ・ヴァン・カウターは、睡眠不足のことを「肥満の生みの親」と呼ぶ。睡眠不足になると、インスリン感受性の低下、ホルモンサイクルの乱れ、脳の機能の低下が起こることを思えば、彼女の意見は100パーセント正しいと言える。これからは、どんな言い訳も許さずに、身体が求めている睡眠をしっかりととろう。そうすれば、今度こそ本当に痩せて、本来あるべき体型と健康が手に入る。

最高の脳と身体をつくる睡眠の技術〜食事編〜

・夜食は高脂肪かつ低糖質のものに

寝る間際にどうしても何かを食べるときは、高脂肪かつ低糖質なものを選ぶとよい。そうすれば、血糖値の変動を招かずにすむ。糖質の多いものを寝る前に食べれば、血糖値は跳ねあがる。その後急激に下がり始めるので、眠気が吹き飛んでしまう。だから、「夜食」を食べれば目が覚めるという認識が広まっているのだ。冷蔵庫内にライトをつけることになったのも、きっとこれが理由なのだろう。 ぐっすりと眠りたいなら、寝る間際にものを食べるのはとても危険だ。コルチゾールが増えることを思えば、太りすぎの人はとくに気をつける必要がある。ベッドに入るのは、食後から最低でも90分たってからにしよう。あける時間は長いほどいい。この場合もやはり、糖質の多いものを食べたときほど注意が必要だ。糖質をとってすぐに寝ると、眠っているあいだに低血糖状態に襲われることがある。そうなると、深い眠りの段階から引き戻されるので、深い眠りを得るのが難しくなる。 誤解しないでもらいたいが、糖質そのものが悪だと言っているのではない。とるタイミングで影響がまったく変わると言いたいのだ。人間の栄養と臨床栄養学の研究に特化した『AJCN』誌によると、消化吸収されやすい糖質を多く含むものでも、寝る4時間前に食べた人は寝つきが早かったという。一日しっかりと働き、運勤し、家族や友人とのひとときを過ごした後、微量栄養素もしっかりとるなら、夕食に糖質の多いものを食べても問題ない。血糖値が安定するまでの時間を考慮して、夕食をとる時間帯を早めればいい。
・満腹ホルモン『レプチン』の働きを高める
栄養不足は根深い過食を招く(ひいては、睡眠と健康も阻害される)。このことを、つねに頭に置いていてほしい。
恐ろしいことに、いまはカロリーに気をとられすぎて栄養不足になっている人が本当に多い。いつも食べすぎてしまうという人は、おそらく身体が栄養を求めている。私たちの脳や器官や細胞は、「生存」という唯一無二の目的のために動いている。脳と器官は絶えず、栄養素に関する情報をやりとりしている。それが自らの活動や再生に必要となるからだ。身体が空腹を訴えるかどうかは視床下部が決める。といっても、「おい、カリウム、ビタミンB12、銅、マグネシウム、シリカがすぐに必要だ!」というように、足りない栄養素を叫ぶことが空腹のサインとなるのだ。すると、体内にドーナツとコーヒーが入ってくる。だがそれでは、微量栄養素的にはマイナス82点だ。 なぜマイナスになるかというと、身体に必要なものがとれなかっただけではなく、体内に入ってきた食べものもどきを処理するために、体内の資源が実際に減ってしまったからだ。コーヒーから抗酸化物質をいくらか摂取したとはいえ、ドーナツが入ってきたことで体内に生じるフリーラジカルの活動はとても抑えられない。 そうなると、無限の知性を備えた私たちの身体は何をするか?再び空腹の警告を鳴らす。今度は先はどの栄養素に加えて、カルシウム、セレニウム、リコピン、ビタミンCも必要だ。そうして空腹を覚えると、サンドイッチとポテトチップスを体内に取り込む。これが延々と繰り返されるというわけだ。こういう食べものばかりとっている人は、つねに空腹感に襲われてどんどん食べる。いつまでたっても空腹を止めるボタンが見つからない。身体がこういう状態のときこそ、賢く眠って本物の食べものを食べて、流れを変えるのだ。 睡眠の質を高めれば、レブチンの働きを高めることになる。そして、微量栄養素が豊富なものを食べるように心がけていれば(楽しみで食べるぶんのお腹は少し空けておいてもいい)、体内でレブチンが生成され、空腹を訴える最初の原因となった足りない栄養素も満たされていく。そうすれば、空腹との闘いはあなたの勝利となる。

インスリンを抑える朝食メニュー

一日の最初の食事を最高のものにしよう。賢く食べることから一日をスタートさせるのだ。いまは、デザートやおやつのようなものを朝食にとることが当たり前になっている。オートミール、トースト、パンケーキ、ベーグル、シリアル、果物のスムージー……。こういう食べもので一日が始まると、血糖値が急激に上昇するうえ、脂肪をため込む一日になってしまう。 長期にわたって脂肪をつけないための最大の秘訣を教えよう。脂肪をため込みたくないなら、午前中はインスリンを低く抑える。朝食は、本物の食べものやスーパーフードを食べ、良質な脂肪のサブリをとるのに最適だ。なにしろ、自宅の冷蔵庫やパントリーがすぐそばにある。野菜を入れたオムレツに、アボカドのスライスに昆布の粉末をふりかけたものを食べ、オメガ3脂肪酸のサプリを朝食としてとれば、一日の始まりからホルモンが健全に活動できるようになる。 よくない朝食の例にスムージーをあげたが、スムージーを否定するつもりはない。脂肪を落としたいと思っている人は、フルーツの量を最小限に抑えるといい(砂絵をまぶしたドーナツを食べるくらいならスムージーのはうがいいが、気をつけないとインスリンが急増する)。スムージーをつくるなら、葉野菜を中心としたグリーンスムージーにするといい。ブレンダーにホウレンソウなどの葉野菜を「これでもかI・」というくらい詰め込んで、ベリーを少々にブロテインパウダー、アーモンドバター、純正のカカオパウダー、シナモン、無糖のアーモンドミルクを足す。もう少し甘みが欲しければ、小さいバナナを半分かステピアを足してもいい。葉野菜と微量栄養素をたっぶりとれば、インスリンの反応を最小限に抑えられる。 グリーンスムージーもいいが、最高の朝食は、タンパク質(タマゴ、ステーキ、サケなど)、野菜(火を通しても生でもどちらでもよい)、良質な脂肪(アボカド、ココナッツ、オリーブ、ナッツなど)をとる食事だ。ジョニー・デッブ扮するウィリー・ウオンカがつくるようなお菓子で朝食をすませるのは今日で終わりだ。脂肪を本気で落としたいなら、健康的な朝食に対する認識をこの場で改めて、脂肪をため込む身体から脂肪を燃やす身体へつくり変えよう。 栄養をしっかりととること、ホルモンの機能を最適な状態に保つこと、扁抗体ののっとりを防ぐことは、どれも身体と睡眠を改善するためには欠かせない。そして、最高の睡眠を得るためには、摂取の仕方に注意を払う必要のあるカテゴリーがもう一つある。それについては次の章で詳しく見ていくとしよう。

快眠をもたらす最高の飲酒法

アルコールはレム睡眠を阻害する

眠っているあいだ、人は実際に賢くなっているということをご存じだろうか?睡眠には貴重な役割がたくさんあるが、『記憶の整理』と呼ばれる働きの凄さにスポットがあてられることはあまりない。これは、時間の経過とともに忘れてしまう「短期記憶」や経験を、一度入ったら消えることのない長期記憶に変える働きを意味する。 記憶の整理は、睡眠中に複数回訪れるレム睡眠の影響を強く受ける。レム睡眠を十分にとれていればいいか、そこに邪魔が入ると、記憶と健康が被害を被ることになる。 アルコールを夜に飲むと寝つきが早くなることは、研究で実証されている。これはいい話だが、残念ながら、アルコールはレム睡眠を大きく阻害することも明らかになっている。レム睡眠の段階に入り込むことも、レム睡眠の周期が安定して訪れることもなくなるので、脳と身体の完全な回復は見込めない。だから、アルコールか残った状態で眠った翌朝は、目覚めても気分かすっきりしない。 これはもはや周知の事実であり、世間では「二日酔い」という言葉がすっかり定着している。二日酔いを題材にした映画『ハングオーバー』では、朝目覚めた主人公が(アルコールの影響で記憶の整埋かできなかったせいで)前日のことを何も覚えておらず、騒動が起こる。映画なので話の展開は現実離れしているが、朝起きたら顔に新しいタトウーが入れてあったということは現実にあってもおかしくない。

飲酒は睡眠恒常性を狂わせる

ミズーリ大学の調査によると、アルコールが睡眠を阻害するのは疲労と覚醒のバランスが狂うからだという。このバランスのことを「睡眠恒常性(ホメオスタシス)」と呼ぶ。 恒常性とは基本的に、体内の安定性を維持する能力のことを指す。先にも述べたように、睡眠不足になると、簡単には返せない「睡眠負債」ができる。この借金を返して睡眠を得られる身体にするにはどうすればいいのか。そのカギを握るのは、先程とりあげたアデノシンだ。そのときにも述べたように、アデノシンが増えると眠りにつきやすくなるが、アデノシンによく似たカフェインにはせっかく生まれかけた眠気を遮断する力かおる。だから、カフェインをとると眠くなってもそうと自覚できない。 アデノシンはアルコールの作用にも大きく関係していて、眠気を催させたり、身体の動きを鈍くさせたりする。調査によると、脳内のアデノシンに変化の兆しがあるときは、アルコール依存と睡眠障害の両方が関係するという。アルコールには、アデノシンの細胞外濃度を高める働きがある。その結果、眠気を催し、眠いと自覚するのだ(アルコールの量によってはみだらな気持ちになり、その自覚も生まれる)。 アルコールによってアデノシンの力が不自然に高まると、睡眠恒常性が狂い、身体はそれを元に戻そうと必死になる。図を見てわかるように、寝る間際に飲酒すると、眠り始めた最初の段階で通常のレム睡眠よりはるかに深い眠りとなり、その後通常のレム睡眠よりさらに眠りの浅い「リバウンド効果によるレム睡眠」がやってくるので、身体はそうした異常事態を何とか収めようとする。そういう眠りしか得られなければ、目覚めたときにはきっと、片割れをなくした靴下のような気分になる。それも、古くて臭くて、趣味の悪い色の靴下だ。眠ったことは眠ったが、良質な睡眠をとるのと、酔っ払って気を失って寝るのとではずいぶん違う。

 

酔っ払って寝る行為を当たり前に続けていると、深刻な問題が生じることかある。ミズーリ州セントルイスにある私立ワシントン大学の研究チームが睡眠サイクルの乱れている人を対象に調査したところ、正常なサイクルで眠っている人に比べてアルツハイマー病に関係する兆候が多く現れることが明らかになった。これもまた、睡眠の量より質を重んじるべき理由の一つだ。睡眠の質を下げることや、脳の機能を損なうことは、絶対に避けたほうかいい。

アルコールは女性のほうが悪影響が出やすい

夜の飲酒は、女性にとってはなおさら危険だ。それを示す有力な証拠がある。アルコール依存とその治療に特化した『アルコホリズム‥クリニカル‘アンド・エクスペリメンタル・リサーチ』誌に、実験という名のもとで被験者に飲酒してもらった研究が掲載されていた。その実験では男女を問わず被験者全員が体重に応じた量の酒を飲み、全員が等しく酔った(アルコール量は呼気による検知器で測定された)。すると、男性に比べて女性の被験者のほうが夜中に何度も目が覚め、目覚めている時間が長く、トータルの睡眠時間が短かった。女子会に参加してショットグラスを次々に空けるつもりでいる人は、この結果を気にかけたほうがいい。 アルコールの影響が女性のほうの睡眠に強く現れるのは、おそらく、アルコールを代謝するスピードが男性に比べて速いからだろう。基本的に女性のほうが、アルコールの鎮静作用のまわりが早い。だから、女性が寝る間際にお酒を飲めば、寝つきは早いかもしれないが、睡眠の段階の進み方が乱れる確率はかなり高くなると言える。場合によっては、汗をかく、不安に襲われる、悪夢を見る(これはレム睡眠段階を得られればの話だが)といったこともありうる。 女性への影響が強いからといって、男性諸君も安心はできない。また、女性にお酒を楽しむなと言うつもりもない。夜遅くにお酒を飲めば、何らかの形で必ず身体に影響が出る。この事実を踏まえたうえで、自分に必要な睡眠を得られるようになってほしい。

飲酒したら寝る前にトイレに行く

寝る前にお酒を飲めば、排尿衝動か生じる。当然、これも睡眠を阻害する。膀胱を開放したくなって起きあがれば、睡眠のリズムは乱れる。おしっこをすれば、どうしたって目が覚めてしまう。 アルコールが残った状態で眠り、途中で目が覚めると、身体の回復に必要な睡眠の段階になかなか戻れない。寝る間際にお酒を飲むなら、ベッドに入る前にトイレに行く時間をたっぷりとることを忘れないでほしい。 また、寝る間際の飲酒は、いま抱えている身体の問題を悪化させる恐れもある。前立腺や膀胱の問題が当然真っ先に思い浮かぶが、睡眠障害に関する病気についてはどうか? 睡眠時無呼吸症候群の人は、飲酒に注意か必要だ。睡眠障害を専門に研究する、ケース・ウェスタン・リザーブ大学クリーヴランド・クリニック・メディカル・スクールで准教授を務めるリーナ・メーラは、アルコールは上気道内の筋肉の正常な緊張を阻害すると主張する。つまり、お酒を数杯飲むと、眠っているときの呼吸に問題が発生するリスクが高まるのだ。睡眠時無呼吸の問題を抱えている人がお酒を飲むと、眠っているときに呼吸が止まる頻度が増え、止まっている時間が長くなる可能性が高い。飲酒と睡眠時無呼吸のちやんぽんは、命を脅かす副作用が生じる確率を激増させる。飲酒にそれだけの価値があるのか、しっかりと考えたほうかいい。 睡眠の問題を根本から解決したいなら、余分な体重を落として睡眠時に呼吸が止まらなくなるようにし、睡眠の質を改善するしかない。お酒を飲めば、どうしたって腹まわりに脂肪がつくので、ダイエット中は当然飲まないに越したことはない。今後、友人と飲みに出かけて楽しいひとときを過ごしてはいけないのか?もちろん、そんなことはない!寝る3時間前には飲酒をやめたいか友人と飲みにも行きたいという人は、深夜まで飲み歩くのではなく、夕方のハッピーアワーを存分に活用すればいい。 優先順位を決めたうえで、自分にとっていちばん大切なことにきちんと取り組むのだ。睡眠を完璧にしたいと思っているなら、禁酒する時間帯を決めて、寝る数時間前には確実にアルコールが身体から抜けるようにしよう。そうすれば、友人や家族と過ごす時間がますます充実したものとなる。また、お酒を飲むときは水をたくさん飲むとよい。アルコールがあっというまに血液中に吸収されるのは、アルコールが液体だからでもある。アルコールの影響を早めに消したいなら、水をたくさん飲んでアルコールの代謝で生じた老廃物の残りを洗い流せばいい。 アルコールには利尿作用もある。体内から水分を迫いだそうとするので、脱水症状になるリスクが高まる。お酒を飲むと、その種類にかかわらず、飲んだ4倍近くの水分が身体から失われる。脱水症状は、二日酔いになったときの吐き気といった不快な症状が現れる一因でもある。 脱水症状からできるだけ早く回復するにはどうすればいいか。ワインの専門家であるアンソニー・ジリオは、お酒を1杯飲むたぴに230cc程度の水を飲むとよいと言っている。
睡眠不足時のパフォーマンスは酩酊状態と同レベル
アルコールと睡眠不足の共通点は、道路に出たときにも現れる。イリノイ州エヴァンストンにあるノースショア・スリープ・メディスン・クリニックを創設したリサ・シーヴスは、次のように語る。「車の運転中に眠気に襲われると、飲酒したとき並みに運転能力が低下すると実証する研究はたくさんあります。具体的に言うと、20時間寝ていない状態で車を運転すれば、アルコールの血中濃度がO・08パーセントの人と同等のレベルまで運転技術か下がります。この血中濃度は、アメリカ全土で飲酒運転とみなされる数値です」
眠気に襲われたらどうなるか。頭がふらつき、だんだん周りを意識できなくなり、目を開けていられないほどまぶたが重くなる。そんな状態で、重量1・8トンの車両を法定速度で運転しろと言われたらどうか。
運転したいとは思えないはずだ。というよりも、運転すべきでない。
アメリカ運輸省道路交通安全局は、警察に毎年報告される交通事故のうちの10万件は、疲労や眠気が直接的な原因だと考えている。この数字はむしろ控えめだ。アルコール濃度と違い、眠気は客観的に判断しづらい。
飲酒運転の懸念は世界的に広がっていて、あまりにも多くの命がその犠牲になっている。このことから、飲酒運転を防ぐという意識が育ち、その防止のためのさまざまな対策が生まれている。しかし、極端な疲労を抱えての運転に反対している人はいるだろうか?アメリカ睡眠財団が行った調査によると、前年に車を運転中に眠気を感じたことがあると認めたドライバーは60パーセントで、運転中に居眠りしたことがあると白状したドライバーは37パーセントだという。これ以上に危険なことがあるだろうか!疲れて居眠り運転したドライバーが起こした事故の場合、事故を避けようとしたタイヤ痕が残っていないことが多い。また、ドライバーか助からないことも多いので、そのほとんどは何か起きたかわからずじまいのままだ。 交通安全を推進するAAA財団が実施した調査でも、死亡者が出た交通事故の6分の1(17パーセント)は眠気を催した運転手に責任があることが明らかになっている。しかし、睡眠不足状態での運転は社会的に受けいれられているため、飲酒運転については冷ややかな目を向ける割に、睡眠不足が原因といったデータを前にしても、どこか信じがたいような気がする。そうは言っても、疲れた状態での運転が本当に危険なら、そうした信じがたい気持ちを打ち破る必要がある。ディスカバリーチャンネルの『怪しい伝説』という番組で実施された、飲酒状態と疲れた状態での運転を比較する実験を紹介しよう。 この実験は、レギュラー出演者のトリー・ベレッチィとキャリー・バイロンが2種類のコースを実際に運転するというものだった。一つはまちなかを走る状況を想定したコースで、もう一つは高速道路のように単調なコース(このコースを25周する)だ。2種類のコースを設けたのは、運転中に注意がそれる頻度についても検証するためだ。 実験は、コースとする道路を封鎖し、警察官の立会いのもとで行われた。さまざまな実験を行う番組として知られるが、この実験はもっとも危険なものだったという。トリーとキャリーは、法律すれすれのO・07パーセント未満のアルコール血中濃度になる程度に飲酒し、ほろ酔い状態で2種類のコースを運転した。こうして基準となる飲酒状態での運転を終えると、今度は疲れた状態で運転するために、30時間起きっぱなしでいることになった。徹夜明けの状態で、ふたりは再度同じコースを運転した。そうして出た結果は本当に驚くべきものだった。 ほろ酔い状態での運転に比べて、睡眠不足状態だったトリーの運転は10倍ひどく、キャリーの運転は3倍ミスが多かった(キャリーの運転はほろ酔い状態のときも怪しかったか、睡眠不足状態ではそれ以上にひどかった)。この実験はかなりひどい睡眠不足状態で行われたが、1トン以上ある乗り物を運転するのに、その能力か損なわれるくらい疲れた状態で運転した経験は、あなたにもあるのではないか? この例をあげたのは、疲れているときに運転してはいけないという警告を伝えたかったからだ。そして、睡眠不足状態で行われている恐れのある仕事に何かあるか、考えてみてもらいたい。道路や橋の建設、外科手術、食品や水質の検査、バスやタクシーの運転など、数えあげたらきりがない。自分を顧みずに睡眠を犠牲にしていると、自分自身はもちろん、自分以外の人にまで危険が及ぶ恐れかおる。 身体をしっかり休めて回復させるような寝方をすれば、危険がつきまとう状態で運転せずにすむ。とはいえ、やむをえない事情が発生することはある。疲れている状態でどうしても運転しないといけないときは、強い眠気を感じたらすぐに車を停めること。リサ・シーヴスは、「安全な場所に車を停めて、10〜20分仮眠をとってください。短い仮眠をとると、その後の注意力が向上し、運転もよくなることがわかっています」と言っている。睡眠研究の専門家は、夜遅くに長距離を走るときは同乗者がいたほうがいいともアドバイスしている。また、アメリカ睡眠財団は、長距離の運転では2時間おきの休憩を推奨している。 この章を通じて、自分自身の行動を振り返ってほしい。車の運転や飲酒は、当たり前に行っている人がほとんどだ。2つを同時にしてはいけないということは、誰もが知っている。それは、飲酒と睡眠、睡眠不足と運転にもあてはまる。もちろん、友人や家族と一緒に楽しい時間を二度と過ごせなくなるわけではない。健康な状態で一日の終わりを迎えられるように、考えて行勤しよう。

最高の睡眠は寝るときの姿勢で決まる

寝るときの姿勢は身体のすべてに影響する
寝ているときの姿勢のことまで語る必要があるのか、と驚くかもしれない。姿勢といっても、お尻を下にしてベッドに身体を預けたら、あとは勝手に決まると思っている人がほとんどだろう。寝ているときの姿勢が大切だとは、なかなか思わない。長いあいだ自然にやっていることだから、そう思うのも無理はない。
だか、寝ているときの姿勢は大切だ。それも、かなり重要だと言っていい。
寝ているときの姿勢はさまざまなことに影響する。ごく一部を紹介しよう。
・脳への血流
・背骨の安定性
・ホルモンの生成
・関節や靭帯の状態
・酸素を取り込む量や呼吸の具合
・筋肉の働きと回復
・心臓の働きと血目
・消化と細胞の代謝
寝ているときの姿勢が身体の働きや回復の妨げになれば、何時間寝たところで、子どもたちに奪い合いされた人形のような気分で目覚めることになる。

寝ているときは、背骨を安定させる姿勢をとることが大切だ。優秀なカイロブラクターなら、背骨を走る中枢神経が体内の主要器官のすべてに直接つながっていることを教えてくれる。背骨が変に歪んで脳と身体の情報のやりとりが途切れれば、深刻な問題が慢性的に現れかねない。また、そういう問題のなかには、睡眠に悪影響を及ぼす根源となりうるものもある。
寝るときの姿勢にはいろいろあり、人はお気に入りの姿勢でぐっすり眠ろうとする。ヒトデのポーズ、落下のポーズ、戦士のポーズなど、ベッドで心地よいと感じる姿勢はたくさんある。
いろいろな姿勢があるといっても、実際に寝ているときにとる姿勢は1つか2つに落ち着く。図を見て自分がどの姿勢をとろうとするか、確認してみてほしい。

 

図のポーズはあくまでも基本形であり、さまざまなバリエーションが存在する。ここからは、仰向け、う
つぶせ、横向きとさらに分類を絞り、それぞれのベストの姿勢について見ていくことにしよう。

仰向けが最良の寝る姿勢
専門家にどういう姿勢で寝るのが理想かと尋ねると、仰向けで寝るのがよいという答えが大勝だろう。そ
の裏づけとなる理由がいくつかある。まず、背骨にとって最適な姿勢は仰向けだ(厳密には気をつけるべき
ことがいくつかあるが、それは追って説明する)。仰向けで寝れば、胃酸の逆流といった消化管のトラブルも
起きにくくなる。また、美容に関心の高い人にとっても、仰向けなら顔の肌呼吸が遮られないので、吹き出
物やシワが現れにくくなるというメリットがある。
その反面、仰向けで寝ると、いぴきや睡眠時無呼吸を招くリスクが増大する。重力で舌の根本が下がって
気道を塞いでしまい、正常な呼吸がしづらくなるのだ。また、仰向けになると喉の力がどうしても弱まるの
で、眠っているあいだに喉が閉じやすくなる。骨格の割に脂肪が多すぎても、先程述べたように、喉の
周りについた脂肪のせいで空気を正常に取り込めなくなる恐れがある。こういう問題を抱えている人は、余
分な脂肪を落とし、仰向けではない姿勢で寝るほうがいい。
仰向けは、公正に見るともっとも正しい選択だ。とはいえ、いちばん快適な姿勢とは言い難い。背骨に
とって安心な姿勢なのは間違いないが、次のような間違いを犯していると、睡眠にとって最高の姿勢とはな
らない。

・枕が高いと背骨に悪い
ベッドを枕でいっぱいにして寝ている人がいる。飾りとして枕をいくつも置くのはかまわないが、寝るときにその全部を使う必要はない。仰向けに頭を乗せた枕が高すぎると、背骨の自然なカーブが歪んでしまう。
そうすると、首や背中、頭に痛みが生じたり、もっとひどいことになったりする。また、枕という高い山を越えないといけないので、脳への血流も一晩中悪いままだ。

眠っているときは、頭があまり高くならないのが自然な姿勢だ。眠っているときは唯一、脳へ向かって血
液を必死に送り上げなくてもいい時間である。枕が高くないと眠れないという人は、いますぐその習慣を改
めてほしい。高い枕は、背中にも脳にも悪い。
・くたびれたマットレスはNG
真面目な話、くたびれたマットレスで寝るくらいなら、床で寝るほうがはるかにマシだ。マットレスは本
来、身体を支えるものだ。床のように支えが強すぎてもいけないし、ふわふわで支えが弱すぎてもいけない。
だからといって、世界一のマットレスまでは必要ない。身体がマットレスに沈んだときに背骨の自然なカー
ブが歪まなければいい。マットレスについてはのちほど詳しくとりあげる。

うつぶせで寝るときは身体をまっすぐにしない
お腹を下にするうつぶせ寝は、かつては赤ん坊の寝姿の代名詞だった。しかし、時代とともに好き嫌いが
わかれ、いまなお議論を呼んでいる。子どもの発達について研究したバツラフ・ボイタ博士は、赤ん坊のよ
うにうつぶせになることは人間の発達に絶対に欠かせないと述べている。彼は50年にわたる研究の末、圧迫
すると赤ん坊の神経系が「活発に勤く」部位が複数あることを発見した。その部位は、身体を少し動かせる
状態でうつぶせになったときにド迫される。だから、子どもは自然にその姿勢をとるのだろう。
大人になっても、うつぶせの姿勢になると心地よく安心できるという人は多い。うつぶせにもさまざまなメリットとデメリットがあるので、うつぶせで寝る人は正しい姿勢のとり方を実践してほしい。
顔からうつぶせになって手足をまっすぐに仲ばすのは、やめたほうがいい。それでは腰椎の自然なカーブか損なわれるので、背中が痛くなる。しかも、向きを変えないまま何時間も枕に頭を預けていれば、深刻なトラブルが生じることになる。
その一方で、明るい知らせもある。うつぶせで寝ると気道が広がった状態になるので、小さないびきや睡眠時無呼吸の症状の一部を防ぐことができるという。ただし、うつぷせで寝るときは、次のことを守る必要がある。
・膝を横に出す
まっすぐ伸ばした足のどちらか一方の膝を横に出して股関節を開き、背骨にかかる負担を軽くする。
・頭を枕にのせない
うつぶせで寝るときに、枕は必要ない。枕を使うと、一晩中位を過剰に伸ばすことになる。こんなバカげ
た話はない。一目中空を見あげながら歩くのと同じだ。そんなことをすれば、頭がおかしいと思われるばか
りか、首を痛めることにもなる。
・小さい枕をお腹の下に入れる
固めの小さい枕をお腹や股関節まわりの下に入れると、腰や首への負担が軒くなる。また、膝を横に出し
たほうの股関節まわりの快適な位置に枕を挟んだほうが、身体に優しい姿勢になる。

横向きで寝るときのコツ

横向きで寝るのが好きだという人は多い。それにはちやんとした理由がある。人間の身体は、母親の子宮
で眠っているときに集中して発達する。そのときの、身体を横向きにして丸める姿勢は「胎児のポーズ」と呼ばれる。だから寝るときに自然と、発達を促す胎児のポーズにならって横向きになるのだ。
仰向けより横向きになるほうが、いびきを防げるし、呼吸の改善にもつながる。それに、左を下にして寝ると、胃酸の逆流や胸焼けといった消化器官の厄介な問題が軽減されるという。
その反面、横向きで寝ると「腕がしぴれて手や指の感覚がなくなる」といったデメリットもある。腕を下敷きにして長く寝ていると、血液と神経機能が止まってしまうからだ。そうなると、「誰かが腕に麻酔薬を塗るいたずらをしたのか」と思いながら目覚めることになる。

横向きで寝るときは、次のことに気をつけるとよい。
・肩に体重をのせない
肩に直接身体を預けて寝ると肩や腕の筋肉が出遊されるので、少しずらして寝る。
・枕を低めにする
枕の高さを調節し、頭が高くなりすぎないようにする。枕を使うのは、枕で首を支えることで背骨を正常
な姿勢に保つためである。頭が高くなりすぎてはいけない。
・背中や腰が痛い人は枕を膝に挟む
腰痛もちの人は、柔らかい枕を膝のあいだに挟むといい。そのほうが背骨が安定するので、腰まわりの負
担が軽減される。
マットレスは7年に1回替える
人生の約3分の1は、毎日眠ると決めたマットレスの上で過ごす。
だから、眠っている身体を預ける寝具の大切さについて触れないわけにはいかない。念のために言ってお
くが、自分に適した寝床を選ぶことができる人は、素晴らしい能力に恵まれた人だ。世界には、床で寝なが
らも最高級のベッドで寝ている人より安眠できている人がたくさんいる。しっかりと考えたうえでやはり
ベッドがいいと言うならそれでいいが、大服なことはほかにもたくさんある。いずれにせよ、マットレスは
睡眠時のトラブルを増やす元凶にもなれば、人生の残りの3分の2をいっそう素晴らしくしてくれる財産に
もなりうるのは確かだ。
調査によると、アメリカ人の7000万人以上が睡眠時に何かしらの痛みに悩まされているという。マッ
トレスが原因で、爽快な気分どころか身体のあちこちに痛みを感じながら目覚める人がそれだけいるのだ。

非営利団体が消費財を検証する『コンシューマー・レボート』誌には、マットレスは7年おきに交換する必要があると書いてあった。だか、そう考えている大はほとんどいない。.度マットレスを買ったら、、生使い続ける。そこに疑問をもつことはまずない。 マットレスの寿命が7年である最大の理由は、ほとんどのマットレスが使い始めて2年もしないうちに25パーセントたわみ、その後もどんどんたわみ続けることにある。これが、睡眠で生じる腰痛の最大の元凶だ。 寝そべったときにいちぱん重くなるのは腰の部分なので、マットレスはその形にそって沈み、いちばん重い部分から劣化し、反発性(押し返す力)が失われていく。場所によって反発性が異なるマットレスで寝ていれば、背骨が安定しなくなり、腰や背骨まわりの筋肉の緊張にばらつきが生じる。寝ている本人はリラックスしているつもりでも、体重の分散が一定でなければ、リラックスできる筋肉もある反面、ほかの筋肉は一晩中緊張しっばなしになる。 使い始めたばかりのときは問題ないが、時間がたつにつれてマットレスの反発性は失われていく。身体に生じている異変の原因は、もしかしたら毎晩寝ている場所にあるかもしれない。異変は背中や首の痛みだけとは限らない。臓器に問題が生じることもある。くたびれたマットレスのせいで身体がストレスを感じれば、日中に怪我をするリスクだって高まる。しかも残念なことに、マットレスの懸念すべきことがらはこれだけにとどまらない。

マットレスに含まれる有害成分に気をつける

ショックを受けるかもしれないが、実は多くのマットレスには人体に有害な発泡体や合成繊維が使用され
ている。おまけに、ガスが放出される難燃剤が施されているので、さまざまな健康被害か生まれかねない。
マットレスに使用される難燃剤には、主に次のような物質か含まれている。
・PBDE(ポリ臭化ジフエニルエーテル)
2004年以前に生産されたマットレスに使用されていた。のちに肝臓、甲状腺、神経系に有害だと判断
されたため、使用されなくなった。
・メラミン樹脂(ホルムアルデヒド)
アメリカ環境保護庁により、長期にわたって浴ぴると発ガンの恐れがある物質に分類されている。
マットレスを部屋に届けてもらったことがある人は、設置後に「部屋の空気を入れ替えてください」と言
われた覚えかおるはずだ。マットレスが運び込まれたからといって、寝室がペンキ塗り立てのような臭いに
なるのはおかしいのではないか。その臭いがなくなれば問題ないという印象を受けるが、実際にはそう単純
ではない。
製造会社はよかれと思って難燃剤を施したが、いまやそれが健康を脅かす懸念材料となっている。大人へ
の影響も心配だが、それ以上に心配なのが子どもへの影響だ。
ニュージーランドの著名な化学者として知られるジェームズ・スプロットは、乳幼児が突然死する原因は
いろいろあるものの、乳幼児用のマットレスから出る有毒ガスが最大の懸念事項だと考えた。そして、19
50年代初めから、黙黙剤などとして、リン、ヒ素、アンチモンの合成化合物がマットレスに塗布されるよ
うになったと主張した。そういう化学物質は、寝具にはびこりやすい細菌と反応して有毒ガスを発生させる。
致死量に相当するガスが赤ん坊の口や皮膚を通じて体内に入れば、中枢神経系が停止し、呼吸と心臓も止まる。その有毒ガスは、途中で目覚めることも苦しむこともなく、赤ん坊を死に至らしめる。スプロット博士の調査によると、普通に検死をしても、有毒ガスの痕跡はまず残らないらしい。 ずいぷんと気がかりな話だが、これを機に、いままで「当たり前」に受けいれていたことについて改めて考えてみてほしい。スプロット博士は、ガスは口からだけでなく、皮膚からも吸収されると述べている。何か臭いかすると思ったときは、臭いの元となる気体が肌を通じて体内に入っているということだ(この話のせいで、今後誰かとすれ違って臭いを感じるだけで怖くなるかもしれないが、事実なのだから仕方がない)。また、臭いを感じとっても、人はすぐに慣れる。臭いの良し悪しに関係なく、嗅覚器官がそうさせるのだ。「道端のバラの香りは立ちどまって嗅ぐものだ」という格言がある。本来は立ちどまるだけの心の余裕をもちなさいという意味だが、実際にそうしないとバラの香りをあまり長くは楽しめない。 また、臭いがないからといって安全とは限らない。マットレスを選ぶときは、先に述べたリスクが伴わないものを選ぶことがとても重要になる。マットレスは、靴や服のように身近な人のあいだで使いまわされることが多い。だが、『ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル』誌に、誰かのお古の乳幼児用マットレスを使うと、突然死のリスクが3倍になるという研究が載っていた。なぜリスクが高まるかというと、マットレスの上で人か寝れば皮膚細胞が落ち、それが細菌の餌となって化学物質の分解を促すからだ。そうなれば、有毒ガスが発生し、知らないうちに健康か脅かされていく。 1994年、ニュージーランドでSIDS(乳幼児突然死症候群)を防いで子どもを守るための重要な施策が講じられた。有毒ガスが発生するマットレスの危険性に関するデータに衝撃を受けた健康問題の専門家たちが、赤ん坊を寝かせるマットレスを安くて無害な保護カバーでくるむことを積極的に広めたのだ。その後20年のあいだ、保護カバーでくるんだマットレスで寝ていた赤ん坊を20万人以L調べたところ、SIDSで亡くなった赤ん坊はひとりもいなかった。保護カバーキャンペーンが始まってから1020人の乳幼児がSIDSで亡くなったが、そのなかに保護カバーで覆われたベッドで寝ていた子どもはひとりもいなかった。 この事実からわかるように、自分や自分の愛する人が使うマットレス選びを決して軽んじてはいけない。発泡体が37・7層になっていて、表面がボディースーツのように身体にぴったりとそう摩訶不思議なクッションになっていたとしても、それは上辺の飾りにすぎない。そのマットレスの反発性は、実際のところどのくらいもつのか?そのマットレスに、人体に有害となりうる物質は使われていないのか?
マットレスは、人体に害のないものがいい。反発性が長く保たれるものがいい。マットレスは大きな投資なので、次に自分や家族のために買うときは、この2つを確実に満たすものを選んでほしい。安全なベッドでぐっすり眠れば、睡眠の質は確実に上がる!

一緒に眠る人との最適な位置関係

愛する人と一緒に眠ると、本当に心が安らぐ。愛する人と日々寝起きを共にすることほど素敵なことはない。だが、ちょっと待ってほしい。この先もずっと愛し愛される関係でいたいなら、眠るときの位置関係についてしっかりと考える必要がある。 自分以外の誰かと.緒にベッドで寝ると、おもしろい発見がある。一緒に寝ていてまったく違和感を覚えない人もいれば、毎晩バトルになる人もいる。静かにほとんど動かず眠る人もいれば、シルク・ドウ・ソレイユのようにアクロバティックに動きまわる人もいる。ほかにも、掛け布団をひとりじめする人、いびきをかく人、寝言を言う人や、大声で叫ぶ人までいる。いずれにせよ、愛する人が眠っているときに見せる新たな一面に出合ったとき、ふたりの関係は新たな局面を迎える。 もちろん、この本の内容について語り合い、勧めに従うことは貴重な経験となってくれると思う。とはいえ、眠るときの位置関係そのものについてはどうすればいい?特注サイズの巨大なベッドでもない限り、ヒトデのポーズで並んで眠るのは無理がある。 そこで、お勤めの位置関係をいくつか紹介しよう。実際に試してみて、ふたりにとっていちばんいい位置関係を探してみてほしい。それが見つかれば、最高の睡眠がふたりのものになる。

 

寝るときの姿勢は習慣のようなもので、変えるとなると時間がかかる。理想の姿勢に変えたい人は、寝るときにその姿勢をとり、夜中に目が覚めて自分の望まない姿勢になっていたら、意識して理想の姿勢に変えるようにするといい。
パートナーのいる人は、睡眠の必要性や寝るときの姿勢の好みについてきちんと話し合おう。このテーマは、いくら話しても絶対に話しすぎるということはない。自分の意思をはっきりと伝えるとともに、相手を思いやる気持ちも忘れてはいけない。相手が睡眠に求めていることも理解して、自分も相手が安らげるための努力をしよう。
眠る場所を共有すること以上に、誰かと密に接することはほとんどない。絆を深める絶好の機会だが、思いがけず苛立ちが生まれることもある。そういうときは、相手への愛情や敬意を互いに確認しあえばすぐに
解決する。

睡眠のためのマインドフルネス入門

心のおしゃべりを鎮める

「私のベッドは魔法の場所だ。そこに入ったとたん、やろうと思っていたことを思いだす」?これは実に的を射た格言だ。 人はベッドに入ると、自分の人生の何かについて考えを巡らせる。時間、場所、人、理由、出来事、やり方などが思い浮かんでくるが、本来なら眠らないといけないはずだ。こういう経験に覚えがある人は、「心のおしゃべり」という深刻な問題を抱えている。といっても心配はいらない。解決策はちゃんとある。 ベッドに入ってからあれこれ考えてしまうからといって、どこも「悪く」はない。人間とはそういうものだ。それに、たくさんの情報を処理できる力は、素晴らしい能力だとも言える。専門家によると、人の脳裏には毎日5万以上の思念が浮かぶという。そのほとんどは、無作為に生まれてすぐに消える。しかし、いまは情報が氾濫し、何ごとにも敏感であることを求められ、ストレスが過剰にかかる世の中だ。それを思うと、心のおしゃべりが少々多すぎるかもしれない。何とかするには、自分の意志でおしゃべりの声を小さくする術を学べばいい。単純な話だ。 私がこれから紹介するテクニックは、睡眠の改善に役立つのはもちろん、人生を好転させる強力な武器にもなってくれる。心のおしゃべりは、ストレスや手に負えない忙しさの産物だ。かつてないほど大量の情報が絶えず流れてくるいまの時代、そのストレスから自分を解き放つ術を身につける必要がある。その術とは「瞑想」だ。

瞑想で何か変わるのか
瞑想といっても難しく考える必要はないし、妙な信仰に賛同する必要もない。足を組んで床に何時間も座る、ヒゲを伸ばす、名前を記号や果物の呼び名に変える、ありかたいとされる液体を飲むといったことも必要ない。 私は瞑想と呼ぶよりも、「脳のトレーニング」と呼ぶほうがふさわしいと思っている。静かに座って意識を呼吸に集中させる、歩数を数えながら公園を歩くといった簡単なことでトレーニングになるのだ。いくつかの基本的なルールを守りさえすれば、シャワーや洗濯など日々の活動を瞑想の時間に変えることだってでき 瞑想は、強壮剤のようなものだと思えばいい。毎日使うことができて、使うたびにどんどん結果がよくなる。つまり、瞑想をすればするほど、穏やかな気持ちで日々を過ごし、自分の存在を強く感じるようになるのだ。「すればするほど」というのは「頻度を増やす」という意味で、1回あたりの時間を長くするという意味ではない。自分に適した瞑想が見つかれば、瞬時に自分の存在を感じつつ穏やかに一日を過ごせるようになる。 私は毎朝30〜45分の瞑想から始めて、それを3年続けた。いまでは、5分程度の「ミニ瞑想」を.日に何度か行っている。それでも、30分以上瞑想していたときと同じ集中力と心の平穏が得られる。なぜそうなるのか?瞑想の効果は積み重なっていくからだ。目を閉じて呼吸に意識を集中させることを脳と身体が繰り返すことにより、それに伴う神経細胞のつながりが強化され、瞬時にリラックスした状態になれるのだ。 たくさんの研究により、瞑想には「気分をよくするホルモン」や鎮静作用をもたらすエンドルフィンを増やしてコルチゾールなどのストレスホルモンを減らすほか、体内の炎症を抑える効果まであることが明らかになっている。そういう状態になれるものを買おうと思えば買えるが、かなり高くつくだろう(それに逮捕される恐れもある)。 それでは、瞑想によって人生がどのように変わるのか、具体的に見ていこう。

・集中力が高まる
『ブレイン・リサーチしフレティン』誌に、8週間瞑想を続けると、アルファ波と呼ばれる脳波を制御する力が高まるという研究報告が載っていた。 この論文の筆頭著者で、MIT(マサチューセッツエ科人学)で脳を研究するクリストファー・ムーアは次のように述べている。「瞑想を繰り返し行うことにより、心の乱れが最小限に抑えられ、何らかの刺激で注意がそれる確率が低くなると思われる。実験のデータから、瞑想をすると集中力が高まることがわかる。これは、起きたことが自分に与える影響を制御する力が高まることがI因にある」 もっと集中力がほしいと思うことはないだろうか?気がそれることが少なくなればいいのに、と思ったことはないだろうか? ほとんどの人にとって、集中力は大切な存在だ。集中してものごとをやり遂げる力が、成功のカギを握る。瞑想には文字どおり脳を変える力があり、集中力の活用を可能にしてくれる。こんな力をくれるものはほかにない。「そうなればいいな」というレベルの話ではなく、本当に脳の成長や機能を変える力が瞑想にはあるのだ。 研究が始まってから8週間後、瞑想を行った被験者に特定のことに集中するように求めると、瞑想しなかった被験者に比べてアルファ波の振幅に大きな変化が見られた。瞑想したグループは、基本的に実験当初と比べて集中力の強さと深さが増した。ハーバード・メディカル・スクールの研究者も、瞑想が脳の構造を変えることを明らかにした。瞑想をすると、注意力や感覚処理に関係する領域か強固になるという。 仕事上のパフォーマンスや生産性、記憶力、集中力に瞑想がもたらすメリットを語るデータは数知れない。これはどの力を利用しなかったせいで、ひとりだけ取り残されるということのないようにしてほしい。

・ストレスが減る
ジョージア州オーガスタにあるジョージア医科入学による調査で、瞑想には血圧を下げるとともに、心臓病や心臓発作のリスクを軽減する効果があることがわかった。ほかにも、瞑想によって慢性的な痛みが緩和したり、炎症のもととなる物質が減少したりすることを実証する研究はたくさんある。 いまや、病院で診察を受ける人の80パーセント以上がストレスに関係する病気だ。瞑想を始める理由でも、ストレスをなくしたいからという理由がいちぱん多い。実際、瞑想には健康な人のストレスはもちろん、さまざまな病気を患う人のストレスも緩和する効果があると実証する研究は数え切れないほどある。瞑想は、脳にとっても、身体にとっても、人生全体にとってもいい効果をもたらしてくれると実証されているのだ。

・睡眠の量と質が改善される
アメリカ睡眠医学会が発表した研究から、瞑想には不眠症を治す効果があることも明らかになった。その研究ては病気を抱える人に2ヵ月にわたって瞑想してもらう実験を行い、寝つくまでの長さ、トータルの睡眠時間、トータルの目が覚めている時間、眠りについた後で目が覚める回数、睡眠効率、睡眠の質、気分の落ち込みが改善したことか実証された。 実験の責任者を務めたラマデヴィ・グリネニはこう語る。「この実験から、日中に深くリラックスできる方法を教えることが、夜の睡眠の改善に役立つと言える」 また、『メディカル・サイエンス・モニター』誌には、瞑想に慣れている人のほうが、瞑想しない人に比べてメラトニンの基準値が高いという記事か載っていた。 ここでいちばん強調したいのは、瞑想に悪い副作用は一つもなく、人生の質を高める効果ばかりだという事実だ。不眠症の治療薬に飛びつけば、器官の損傷、ホルモンバランスの乱れ、薬物依存といった問題が生じる恐れがある。副作用の心配のない安全な治療法があるのだから、悪影響を及ぼす恐れのあるものに手を出す必要はない。
脳波の四つのモードを使いこなす
人の脳波はヘルツ(1秒あたりの周波数)という単位で表されるのが一般的だ。脳波にはそれぞれ特徴があり、それによって脳の活動や意識の状態かわかると言われている。四つの主な脳波の特徴を簡単にまとめておこう。

 

・ベータ波(15〜40ヘルツ)
これは、目覚めているときの自然な状態の脳波を表す。よって、考えているとき、意識的に問題を解決し
ているとき、自分の外の世界に注意を向けているときはペー夕波だと思えばいい。この本を読んでいるいま
のあなたの脳波は「ベータ波」になっているはずだ。
・アルファ波(9〜14ヘルツ)
心身ともにリラックスした状態になると、注意力の高いベータ波から穏やかなアルファ波にスローダウン
する。「アルファ波の状態」は瞑想に入ったときに起こり、この脳波になると、想像、可視化、記憶、学習、
集中の力が高まる。この脳波の状態が無意識への入り口であり、頭に浮かぶ思念を調整するのもここから始
まる。
・シータ波(4〜8ヘルツ)
シータ波は、深い瞑想状態や浅い眠りの状態に現れる。睡眠の重要な段階の一つであるレム睡眠時もこの
脳波になる。シータ波は無意識の領域であり、アルファ波の状態から眠りに落ちるとき、もしくは深い睡眠
(デルタ波)から目覚めかけるときにのみ経験する。この状態になると、意識があって目覚めている通常の
とき以上に、ものごとを見極める力や情報を処理する力が高まる。専門家のなかには、瞑想でシータ波の状
態になると、直観力や超感覚的な力か増幅されると唱える人もいる。
・デルタ波(1〜3ヘルツ)
デルタ波はもっとも緩やかな脳波で、夢も見ず深く眠っているときに現れる。瞑想の達人になると、瞑想
中にこの脳波がたまに現れるようになるという。デルタ波は、身体を回復させる過程に欠かせない。体内の
再生や修復の大半はこの脳波のときに行われるので、生きていくうえでも深い睡.眠をしっかりととることは欠かせない。

瞑想が効果的なのは、脳波を変える力があるからでもある。自らの意志で積極的に脳の使い方を変えることができれば、そのメリットは計り知れない。その一方で、瞑想が効果的である別の理由がある。瞑想をす
ると、その瞬間から自律神経系の働きが変わるのだ。

呼吸は自分でコントロールできる

食べものは大切だが、食べものなしで数週間は生きられる。水も大切だが、水なしでも数日は生きられる。だが、酸素がなければ数分しか生きられない。酸素は、私たちの健康と生存にとって何よりも欠かせないものだ。呼吸を通じて体内に取り込むが、ほとんどの人は、誰かの臭い息を避けるような呼吸しかしない。 そういう浅く短い呼吸では、必要な酸素が身体に十分に送られない。呼吸の話題を出したのだから、あなたはいま呼吸を意識していると思う。深呼吸を.度や二度したかもしれない。では、意識する前は呼吸をしていなかったか?もちろん、ちゃんと呼吸はしていた。意識をしていなかっただけだ。 呼吸をつかさどるのは自律神経系だ。自律神経系の活動のほとんどは、無意識に行われる。呼吸のほか、心機能(心臓の鼓動)、消化、瞳孔の拡張と収縮といったことをコントロールしている。ほかの人はどうか知らないが、私個人としては、心臓の鼓動や食べたものの消化を意識したくはない。意識しないといけなくなれば、とんでもなく大変になるのは目に見えている。ただし、呼吸のコントロールだけは別だ。 呼吸は自動的に行われるようになっているが、いつでも好きなときに自分でコントロールすることもできる。呼吸の深い/浅い、速い/遅いといったことを好きに調節できる。このように意識的にコントロールできるわけだが、それはなぜか?生物としての進化の観点からすると、この能力は有利だと言える。それは、自分の知覚したことが必ずしも事実だとは限らないからだ。

呼吸をコントロールしてストレスに対処する

自律神経系は視床下部(先にも登場した、ストレスを調整するやつだ)によって制御され、恐怖に対する初期段階の反応をつかさどる。この反応は闘争・逃走反応と呼ばれ、これが起きると筋肉が緊張し、心拍数か増加し、瞳孔が拡張する。さらには、身体のさまざまな部分で血流が悪くなり、胃や上部腸管の消化の働きが鈍り(もしくは止まり)、呼吸が遠く浅くなる。 闘争・逃走反応は生理的な反応で、危害が及ぶ出来事や、命を脅かす攻撃や脅威を知覚すると起こる。これは、生物の進化にとって非常に有利な反応だ。なぜなら、短時間なら止めても命にかかわらない機能を瞬時に停止し、命にかかわる機能の働きが強化されるからだ。それにより、人食いライオンと戦う能力か、丘を駆けあがって隠れ場所を見つける能力のどちらかが強化される。要するに、この反応が起こると、リラックスした状態や眠っているときと正反対の状態になるというわけだ。 ここで注目してもらいたいのは、危害が及ぶ出来事や命を脅かす攻撃や脅威を知覚するという言葉だ。知覚したことは、自分にとっての現実だ。だが、実際には違うかもしれない。たとえば外を歩いていて、ヘビがいたと思って飛びあかりそうになったが、実はただの棒だったということはないだろうか?このとき、闘争・逃走反応のスイッチが入ったものの、最初から脅威は何もなかった。単に自分が誤解したせいで、ストレスホルモンが増大したのだ。これは肉体的な例だか、心理的なケースは反応がもっと顕著になる。 人はつねに不安を抱えて生きている。面接がうまくいくだろうか、解雇されないだろうか、飛行機に乗り遅れないだろうか、SNSで悪口を書かれないだろうか、お金がなくならないだろうか、請求書が支払えない状態になりはしないだろうか、自分が大事に思う人が病気になったりしないだろうか、渋滞に巻き込まれないだろうか、締め切りに間に合うだろうか……。実際には自分を傷つけることにならないようなことまでも、日常的に心配している人は多い。ストレスや不安の元凶は、闘争・逃走反応に火をつける。脅威だと自らが『知覚』するだけで、闘争・逃走反応のスイッチが入り、体にその影響が現れる。 基本的に、いまでは人食いライオンに食われる心配はほぼ無用だ。心配ごとが1つなくなったとはいえ、人はその空いた部分で別のことを心配しようとする。無意識にそうしてしまうのは、自分のせいではない。だが、そういう傾向があるともう認識したのだから、自分の責任で何とかしないといけない。 人は食べものを自らの手で調達し、危険となりうるものに目を配って自らの安全を確保するように進化を遂げた。だがいまでは、食べものを狩る必要も探し求める必要もない。現代における最大の危機は、恐ろしく優柔不断な恋人とのレストラン選びだ。映画『きみに読む物語』の、ふたりの男性のあいだで揺れ動くくヒロインに「きみはどうしたいんだ?」と尋ねて「簡単には決められない!」と返されるシーンがまさにそれだ。

呼吸を深めることで副交感神経のスイッチを入れる

私たちの脳は、ときとして最初に組み込まれた行動や占い習慣にのっとられてしまう。のっとられてしまったら、自分の手に取り戻さないといけない。 そこで覚えておいてほしいのが、闘争・逃走反応は自律神経系の一部である交感神経系がつかさどり、そこにはオンかオフの二択しかないという事実だ。スイッチが入っているっぽい状態など存在しない。あるのは、入っている状態か入っていない状態のどちらかだけだ(状態の程度にはばらつきがあるが)。交感神経系のスイッチがオフのとき、反対にスイッチが入るのが、休息や消化をつかさどる副交感神経系だ。交感神経系のスイッチに影響を及ぼせるのだから、副交感神経系にも同じことができる。そして、影響を及ぼすカギとなるのが呼吸だ。 呼吸が浅いだけで、人は自分でも知らないうちにストレスを抱える状況になることがある。交通渋滞につかまったり、将来のことが心配になったりしただけで、ストレス、怒り、不安といった感情を抱え、自分でも知らないうちに呼吸が浅くなってもおかしくない。 幸い、呼吸は自分でコントロールできるので、それを通じて正常な状態に戻すことは可能だ。酸素が不可欠であることは言うまでもないが、人が深い呼吸を必要とするのは、体内の解毒や老廃物の排除のためでもある。とりわけ、二酸化炭素の排除は重要だ。 落とした体重はどこへいくのかと不思議に思ったことはないだろうか?・調査によると、体重の一部は水分や熱となって体外に放出されるが、大部分は呼吸によって排出されるという。カリスマドッグトレーナーのシーザー・ミランでもない限り、イヌを自在に操ることはできないか、脂肪は誰もが自在に操れるのだ。 深呼吸には素晴らしい力がある。しかし、呼吸の仕方を学び直さないといけないというのは厄介だ。「学び直す」という言い方をしたのは、誰もが昔は完璧な呼吸を身につけていたからだ。すやすやと眠っている赤ん坊を見ると、息を吸うたびにお腹か膨らみ、息を吐くたびにお腹がへこむ。
イベントを開いて参加者に深呼吸をしてもらうと、ほとんどの人が真っ先に肩を上げて息を吸う。まるで、肺と横隔膜が肩についているみたいだ。
そうなる人は、胸で呼吸するのが習慣になっている。胸で呼吸すると、肺を空気で満たしているつもりで
も、肺をきちんと動かしていないので、空気が十分に送られない。
深呼吸を実践する
正しく呼吸する能力を取り戻したい人は、次のやり方を試してみてほしい。
I.背筋を伸ばして楽な姿勢で座り、顔を正面に向けて肩の力を抜く。目は閉じても閉じなくてもいい。
2.どちらかの手をお腹にあて、もう一方の手を膝に置く。
3.息を吸うときに、容器に水を注ぐようにお腹と肺が空気でいっぱいになる様子を思い浮かべる。
4.肩の力を抜いたまま鼻から大きく息を吸い、お腹にあてた手でお腹が膨らんでいくのを感じる。肺にも
ギリギリいっぱい空気を入れ(肩の力は抜いた状態を保つ)、そのまま2秒キープする。
5.鼻から息を吐き、お腹と肺の空気を最後の.滴まで空っぽにする。このとき、お腹がへこんでいくのを
手で実感する。空気はすべて吐ききること。そうしないと、次に息を吸ったときに新鮮な空気をたくさん
取り込めない。2秒数えるうちにすべてを吐きだす。
6.もう一度大きく息を吸い、容器に水を注ぐようにお腹と肺を空気でいっぱいにする。
7.1〜5の手順で深呼吸を5回繰り返し、終えた後の気分を確かめる。
この呼吸法を5回と言わずもう何度か繰り返せば、効果の高い瞑想の時間になるが、集中して数回行うだ
けでも、身体は瞬時に変わる。深呼吸の効果は絶大で、実践することがとにかく大切だ。深呼吸には身体の感覚を瞬時に変える力がある。この呼吸が身につけば、副交感神経のスイッチを自分の意志で切り替えられるようになるばかりか、自分の思念を制御する力も高まる。 思考は凧で、呼吸は凧糸だとよく言われる。呼吸が向かう先に思考がついていくのだ。短く浅い呼吸は、ストレスや不安につながる。一方、深くリズミカルな呼吸は、リラックスとコントロールにつながる。だからこそ、人は自分の手で呼吸をコントロールできる能力を生まれつきもっているのだ。どんな状況に囲まれても、何を脅威だと知覚しても、どう反応するかを自分でコントロールする力が私たちにはある。自分でコントロールしたいと思えば、いつでも自分の手に取り戻すことができるのだ。 深呼吸でリラックスしながら、この呼吸には自分の状態を変える力があると意識することを忘れないでほしい。

マインドフルネスで『いま』に集中する

瞑想には「マインドフルネス瞑想」と呼ばれるものがある。これをテーマにした本もたくさん出版されているか、一言で表すなら「いまを意識しろ!」となる。 私たちの頭のなかでは、絶えずさまざまな思念が通り過ぎる。未来にできることやする必要のあることを考えたかと思えば、過去の出来淑や違うやり方かできたことに思いを馳せる。いまこの瞬間について、いまの自分の身体について、いまの自分の人生について考えることはほとんどない。 マインドフルネス瞑想をすると、自分の身体に戻って「いま」を強く意識でき、存在すらしないことに時間を奪われなくなる。昔からよく言われるように、過去は思い出、未来は夢、現在は神からの授かりものなのだ。 マインドフルネス瞑想の素晴らしさは、五感を意識して使うことにある。プロの料理人が料理する過程を見ることに、なぜ人々は夢中になるのかと不思議に思ったことはないだろうか?もちろん、人は食べることが大好きだ。だか、料理の過程を見ることで、料理人の個性を実感できる。一流シェフの調理する姿は、さながら深い瞑想をしているようだ。彼らはハープの香りを嗅ぎ、グリルで肉が焼かれる音を聞き、刻まれた食材の質感を肌で感じ、舌で味を確かめ、仕上がった料理が皿に美しく盛りつけられた姿を目で確かめる。調理に五感のすべてを使うのだ。 調理の過程に入り込むと、本当に瞑想しているときのような体験をする。一流シェフはそうやって調理をし、それによって彼らの個性か料理に反映されるのだ。 五感をフルに使うマインドフルネス瞑想は、何をするときにも活用できる。いまという状況を意識してその状況に入り込む。それがマインドフルネスのすべてだ。 歩いているだけでも足元の地面を感じることができるし、歩くリズムに合わせて深呼吸だってできる。食べているときも、食べるという行為に意識を集中させることができるし、友人と話しているときだって、次に何を言おうかと考えるのではなく、相手の言葉すべてにしっかりと耳を傾けることができる。シャワーやお風呂のとき、運動をしているとき、セックスをしているとき、家を掃除しているときなど、なろうと思えば何をしていても瞑想状態になれるのだ。瞑想状態になれば、脳の働き方が変わり、健康状態が改善する。副交感神経が働く機会を増やすことになるので、いっそう深く穏やかに眠れるようにもなる。 瞑想を行うと、優れた集中力が身につく。そうすると、寝る時間になって眠ることに集中すればそのまま眠れるようになる。自分の意志で集中できるようになれば、集中したいことに集中でき、意識があちこちに飛んでいかないようになる。瞑想は、リラックスするための技術であり、ツールであり、私たちに不可欠なものだ。瞑想の効力がわかったのだから、まずは呼吸を通じた瞑想とマインドフルネス瞑想から始めてみてほしい。始めるにあたり、睡眠と脳の働きに最大の効果をもたらすコツをいくつか紹介しよう。
最高の脳と身体をつくる睡眠の技術〜瞑想編〜
・瞑想に最適なタイミング
脳波がアルファ波やシータ波に近い吠態になっているときは、瞑想にもっとも適している。つまり、朝目覚めてすぐか、夜ベッドに入る直前が最適だ。アメリカ睡眠医学会の調査から、午前中に瞑想をするとその日の睡眠の質が高まることがわかっている。瞑想を通じて、リラックスを意識したときの神経回路とストレスを緩和する緩衝材を脳内につくりだし、いまという瞬間を五感で感じる。そうすれば、夜の睡眠の質は改善される。
明日の朝からさっそく瞑想を始めよう(なんならいますぐ始めてもいい!)。習慣というと不健康なものばかり話題になるが、これは間違いなく健康の増進につながる。生活のさまざまな面がよい方向に変わる。5〜10分の瞑想から一日を始めれば、エネルギーや集中力はもちろん、ぐっすり眠れるようになる力もどんどん高まっていく。
起床時間より早く目が覚めてなかなか眠りに戻れないときは、ベッドに入ったまま呼吸の瞑想をするといい。脳がアルファ波やシータ波の状態になるので、眠っているときとよく似た効果が身体に現れる。
このように、必要なときにいつでも自由に活用できるのだから、これほど素晴らしい財産はない。
睡眠に向けてリラックスするために瞑想したい人は、ベッドに入ってからではなく、ベッドに入る前に瞑想するとよい。先にも述べたように、脳内にベッドと関連づけたいのは「睡眠」(とセックス)だけだ。ベッドの脇に座って数分瞑想し、それからベッドに滑り込んでぐっすり眠ろう。
ベッドに入ってから寝つくまでのあいだに(マインドフルネス)瞑想を行うときは、次の手順を参考にするとよい。
1.リラックスした状態で仰向けになり、必要なら頭を枕にのせる。
2、5秒かけて息を吸い、そのまま5秒キープし、5秒かけて息を吐き、吐ききった状態を5秒キープ
する。これを1回の深呼吸として3回行う。
3.呼吸を通じてつま先まで酸素を巡らせることに意識を集中させる。鼻から入ってきた空気がつま先
までまわり、鼻から出ていく様子を思い浮かべる(2の深呼吸をしながらイメージする)。
4.今度は足に意識を向ける。2の深呼吸をしながら、鼻から吸った空気を足へ送るイメージをする。
5.さらに、足首、すね、膝、太ももというように、脹りにつくまで意識を向ける先を順に上げながら
深呼吸をする。

どういうやり方が自分に合っているかは、実際にやってみないとわからない。このやり方もぜひ試してみてほしい。
瞑想の経験がない人は、やり方を教えてくれるサイトやDVDなどを活用して慣れるとよい。気が散りやすい人はとくに、具体的な指示があるとそこに注意が向くのでお勧めだ。

浅い眠りにも瞑想がきく

夜中にいつも目が覚めてしまうという人は、いくつかの原因が考えられる。明らかに疑わしいのは、ホルモンサイクルの乱れだ。正常な状態に戻すには、これまで繰り返し述べてきたように、賢く栄養を摂取して運動し、この本で推奨したことをとりいれる必要がある。また、睡眠時無呼吸が原因だとも考えられる(自覚がなくても無呼吸になっているかもしれない)。睡眠時無呼吸は、ものすごく非力な人に首を絞められるようなものだ。致命傷を負うことはないが、不快で目が覚めてしまう。改善するカギとなるのは体重を落とすことだが、医師の診察を受けて確認するといい。 ほかにも、低血糖、胃腸のトラブル、大きな心的ストレスなども原因として考えられる。ストレスの多い現代社会では、誰がストレス過多になってもおかしくない。瞑想を賢くとりいれて、先延ばしにしていることにとりかかろう。それだけで、抱えているストレスがずいぷんと軽くなる。 心理的なストレスは、「やらないといけないこと」や「何かを手放そうとすること」から生まれることが多い。たとえば、関係を築きたい相手との人間関係の構築がストレスになっているかもしれないし、縁を切りたい相手と緑を切ろうとすることがストレスになっているかもしれない。仕事に必要な新しいスキルの習得がストレスになっているかもしれないし、自分に合わない仕事を辞めようとしていることがストレスになっているかもしれない。いずれにせよ、自分にとって大切なことは行動に移す必要がある。1日ですべてをやり遂げる必要はないが、毎日少しでも終わりに向けて行動を起こすのだ。そうした小さな積み重ねが、心理的な負担を驚くほど軽くしてくれる。人間関係をよくしたいなら、そのためにすべきことを日々学ぶことが大切だ。もっと健康になりたい場合も同じだ。毎日必ず少しでも本を読む、オーディオブックやポッドキャストを聴く、定期的にセミナーやイベントに参加するといったことを行っていれば、自分が本当に望む人生へ着実に近づいていく。怖がるのをやめて行動を起こしていれば、意外なほど早く理想の人生が手に入るだろう。 眠っている途中で目が覚めてしまう理由はいろいろあるが、あまり気に病まないようにすることが何よりも大切だ。この本で紹介する対策を使って自分のためになる状態に身体を整えれば、眠りの質は大きく向上し、安定して質の高い睡眠が得られるようになり、睡眠がいっそう価値あるものとなる。もちろん、慢性的な睡眠不足は何とかしないといけないが、睡眠が足りているかと不安に思えば、それがストレスになってしまうのでよくない。 夜中に目が覚めたときは、瞑想などのリラックスできることをするのがとても効果的だ。ベッドで横になったまま、リラックスした状態で気持ちが明るくなることを考えられるなら(笑顔になったり、生きている幸せを実感してもいい!)、そのままベッドにいればいい。だが、心の動揺や苛立ちが収まらなければ、ベッドから出て日記を書いたり本を読んだりしたほうがいい(そのときは、夜にふさわしい照明にすることをお忘れなく)。脹れない苛立ちを抱えたままベッドにいれば、脳内でベッドと眠れないことが関連づけられてしまう。それに、本を読んでいる途中に眠気を催すことも考えられる。人は、睡眠時間を分割できるように進化したという証拠もあるくらいだ。ここで言う分割は、夜早い時間にベッドに入って3〜4時間眠り、その後1〜2時間起きて、またベッドに戻って3〜4時間寝て朝を迎えることを意味すると思えばいい。このような睡眠のとり方が身体に合う人は少ないかもしれないが、こういう睡眠のとり方もあると思うだけで安心できる。
・『動く瞑想」で心身を整える
1ヵ所に座って瞑想しなくても、それと同じ効果が期待できる「動く瞑想」もある。『ジャーナル・オブーヘルスーサイコロジー』誌に、気功を毎日Iカ月続けただけで、睡眠時間が増えるとともに心理的にブラスの効果が得られたという記事が載っていた。気功は4000年以上前から存在する健康法で、呼吸のコントロールや特定の動きを通じて「気(エネルギー)」を高める。気功の人気は急速に高まっていて、その効果を支持する研究も次々に発表されている。
『インターナショナルージャーナルーオブーニューロサイエンス』誌にも、パーキンソン病患者が気功を6週間続けたところ、睡眠の質と歩行能力が改善されたという記事が載っていた。このように、気功がもたらすメリットはいろいろある。
気功に加え、太極拳もまた「動く瞑想」として知られている。UCLAで実施された調査によると、睡眠に多少の不満を抱える年配者112名が太極拳を16週間続けたところ、太極拳をしなかったグループに比べて睡眠の質と時間が大幅に改善したという。呼吸をコントロールする瞑想法、DVDを見ながら行う瞑想法、太極拳のように身体を動かす瞑想法といろいろあるが、自分に合うものを見つけてほし
い。高い効果が期待できて、一日に数分でいいのだから、とりいれない手はない。

サプリは本当に必要か
サプリはライフスタイルを見直した後に
ぐっすり眠りたくて薬やサプリに頼ろうとする人は多いが、それには注意が必要だ。理想を言えば、サプリに頼るよりも、よく脹れない原因となっている生活習慣に対処するほうが先にこないといけない。薬やサプリに飛びついても、症状が治まるだけで、長い目で見れば身体によくない何かに依存する可能性が高くな

まずはこの本のアドバイスに従って、自分自身のライフスタイルに目を向けてほしい。それでもやはり必要だと感じたら、睡眠を助けてくれる天然素月のサプリもとりいれればいい。そこで、影響力が比較的穏やかなものをいくつか紹介する。効果か長年にわたって実証されているものから順に見ていこう。

・カモミールは神経系を鎮める
カモミールは何千年も前から治療に使われているハープだ。皮膚のトラブル、炎症、心疾患などその用途は幅広い。いまでは、占代から活躍してきたこの植物の真の効能を実証する研究がたくさんある。たとえば、
分子医学に特化した『モレキュラー・メディスン・レポーツ』誌に、カモミールに含まれるフラポノイドには強力な抗炎症作用があり、物理的な痛みを和らげるCOX?2という酵素の活性化を促すという記事が載っていた。その記事では、カモミールは鎮痛剤や睡眠導入剤として利用可能だとも断言している。
鎮痛効果が現れるのは、アピゲニンと呼ばれるフラボノイドのおかげらしい。これはカモミールティーに豊富に含まれ、脳内のGABA(ガンマアミノ酪酸)受容体と結合する性質があるため、それによって神経系の活動が自然と鎮まる。繰り返しになるが、アピゲニンは食べものや薬草に含まれる天然の化合物なので、身体にいい効果をもたらすと思われる。悪い副作用がたくさんあるとは考えづらい。また、抗ガン作用の高い化合物にも、アピゲニンは含まれているという。腫瘍学の専門誌『インターナショナル・ジャーナル・オブ・オンコロジー』や薬剤の専門誌『ファーマシューティカル・リサーチ』で、アピゲニンにはさまざまな
ガン(乳ガン、消化管ガン、皮膚ガン、前立腺ガンなど)を防ぐ効果かおり、ガン性細胞を選んで攻撃する性質があることが明らかにされた。
カモミールはこれまで、眠りを誘うハーブとして扱われてきた。現代になってさまざまな実験が行われた結果、その効能が実証されたのはもちろん、ほかにもたくさんのメリットが実証されている。神経系を鎮め
る効果や筋肉の緊張を緩和する効果をはじめ、身体が睡眠を必要としているときによく眠れるように身体を整える効果もあるという。
カモミールは、寝る前にカモミールティーとしてとるのがいちばんだ。オーガニックのティーバッグで淹れたカモミールティーをカップー杯飲むだけで、寝る準備はしっかり整う。
・ストレスを低減するカヴァカヴァ
これは美しいフィジーの島々に生育する植物で、根をすりつぶしてお茶にしたものがフィジーの国民的飲料となっている。カヴァカヴァには鎮静作用があると言われていて、不眠の治療や疲労の回復によく使われ
る。2004年の精神薬理学の専門誌『ヒューマン・サイコファーマコロジー』でも、カヴァカヴァ300ミリグラムの摂取により、気分が明るくなり認知力も向上するという研究結果が報告されていた。ほかにも、
不安の兆候や症状を減らす効果があるとする研究もいくつかある(不安を抱えた状態は、当然不眠をもたらす)。
睡眠に関しては、睡眠の質を改善し、寝つくまでの時間を早める効果があるというデータに注目してもら
いたい。夜のリラックスしたひとときに、カップー杯のカヴァカヴァティーを飲むことを習慣にするとよい。
・夜中に目が覚めにくくなるヴァレリアン(セイヨウカノコソウ)
このハープは個人的にいちばんお勧めだ。鎮静作用があり、これを摂取すると寝つきがよくなり、夜中に目が覚めにくくなる。ヴァレリアンの根は薬として扱われていて、根をすりつぷした液体や、フリーズドラ
イされて粉末状になったものがある。
ヴァレリアンをお茶として飲むなら、ティーバッグのものでもいいし、乾燥させた根(2〜3グラム)に
カップー杯ぶんのお湯を注いで5〜10分待ち、それを漉して飲んでもいい。ちなみに、カモミールとカヴァ
カヴァも、ヴァレリアン同様に原液やカプセルの形態でも入手できる。
・化学物質でも効果を期待できるサプリ
先に紹介したものと違って植物由来のものではないサプリもある。5HTP、GABA、Lトリプトファ
ンはそれぞれ異なる化学物質だが、慎重に量を制限して摂取すれば、さまざまなメリットか期待できる。
5HTPはセロトニンの前駆体となる神経伝達物質だ。先にも説明したように、私たちの体内にあるセロ
トニンは、メラトニン(よく眠れるようになるホルモン)へと姿を変える。メリーランド大学メディカル・
センターがまとめた調査では、5HTPを摂取したグループは、偽薬を摂取したグループよりも寝つきが早
く、眠りも深かった。また、セロトニンを刺激するためには、夜に200〜400ミリグラムの5HTPを
摂取するのが望ましいという。ただし、効果がはっきりと現れるまでに6〜12週間かかるようなので注意が
必要だ。
GABAは中枢神経系の重要な神経伝達物質の一つだ。脳内で抑制作用を発揮する主要物言でもあり、興
奮を促す物質の働きを抑える役割を果たす。GABAの鎮静作用のおかげで、摂取するとストレスの悪影響
が減るという人もいる。GABAの摂取を考えているなら、夜に500ミリグラム摂取することから始める
とよい。あるいは、GABAの前駆体物質である、ピカミロンやフエニバットの摂取を検討してみてもいい。
Lトリプトファンは5HTPの前駆体である。5HTPを食べものからとることはできないが、Lトリプトファンが豊富な食べものはいくつかあり、ターキー、鶏肉、カボチャ、ヒマワリの種、コラードグリーン、
海藻などに含まれる。どれも食嘔にとりいれられるが、効果を期待する量としては不十分かもしれない。Lトリプトファンはサプリとして売られているので、食事に加えてサプリで補給が可能だ。寝る90分前に摂取
するのが望ましい。 ここにあげた三つの物質は、ほかのサプリと同じで人によって効果は違う。誰かにとっては奇跡の薬と
なって、睡眠のサイクルを劇的に改善してくれるかもしれないが、別の誰かが同じものを飲んでも、おかしな夢を見るようになったり、飲む前より目覚めが悪化したりするかもしれない。要するに、効果の有無は自分しだいということだ。これはサプリに限った話ではなく、食べものや運動にも言える。どれかいちばん合理的か、どれがいちばん安全か、長期的に見てどれがいちばん効果があるかは、自分で試してみないことに
はわからない。

メラトニンの摂取には注意が必要

睡眠のためのサプリがテーマだというのに、メラトニンが入っていないと思った人もいると思う。メラトニンのサプリは、近年とても人気がある。それだけ睡眠の問題が社会に蔓延しているということだ。専門家の多くは、メラトニンのサプリがよく効く人は、定数いると認めている。しかし、メラトニンの摂取はホルモンの摂取だということを忘れてはいけない。テストステロン療法やエストロゲン療法といったホルモン療法があるが、セロトニンの摂取もこれと同じで、副作用や何らかの問題が生じるリスクかついてくる。 私たちの身体には、体内にあるメラトニンを活用する力が自然に備わっている。しかし、メラトニンをサプリで補給していると、その力が衰える恐れかおる。人間をはじめとする生物の生体リズムに特化した『JBR』誌に、メラトニンを摂取するタイミングを誤ったり、量をとりすぎたりすると、メラトニン受容体の感度が鈍る恐れがあるという研究が載っていた。つまり、メラトニンを活用する働きが、いつ止まってもおかしくない状態になるかもしれないということだ。 メラトニンのサプリを常用している人の多くは、量がどんどん増えていくことに気づいているはずだ。また、睡眠障害の認定医であるマイケル・J・ブレウスも、メラトニンのサプリを飲んだからといって、必ずしも睡眠の質が改善するとは限らないと述べている。「メラトニンはホルモンであり、ビタミン剤とは訳が違う」と彼はほう。メラトニンサプリヘの依存や、メラトニンを活用する力の喪失を望まないのであれば、メラトニンの補給は避けたほうがいい。試すにしても、いちばん最後にするのが無難だ。 メラトニンの前駆体のほうが多少は安全性が高いと言えるが、やはり注意か必要だ。睡眠を安定させるために頼るなら、正常な睡眠パターンを確立したいときや、旅行やサマータイムなどで乱れた睡眠パターンを元に戻したいときに、正常なパターンができるまでの期間限定で使うといい。
睡眠の改善を図るときは、安全なものや確かなもの、自然のものから試してほしい。サブリはあくまでも、
自分で対策を講じても足りないときにだけ補給するものだと覚えておいてほしい。

最高の脳と身体をつくる睡眠の技術〜サプリ編〜
・サプリに頼るのは最後
くれぐれも繰り返すが、サプリに頼るのは、この本で紹介しているはかの対策をすべて試してからに
してほしい。自然界にサブリのような化合物はどこにも存在しない。サプリができたのはせいぜい数十
年前であり、人間がこの世に誕生した年数とは比較にならない。考えてみてほしい。太古の昔に生まれ
た私たちの身体には、無限の知性が詰まっている。そこへ科学研究所で先週できたばかりのサブリが入ってきても、効能どおりの効果が現れるとは限らない。サプリや医薬品の発展に尽力している優秀な
科学者や改革者が、命を救ってくれる何かをいずれ生みだすかもしれないが、カプセルに入った製品と本物の食べものを混同することはあってはならない。

・摂取するなら少量から
自分にとっての適量を見つけよう。サブリを製造する企業が推奨する摂取量は、人によっては少なす
ぎたり多すぎたりすることがある。たとえばメラトニンを摂取するなら(勧めているわけではない)、男
性の場合は150マイクログラム、女性の場合は100マイクログラムから始めるのが理想だろう。と
ころが、サブリのなかには最大で3000マイクログラムの摂取を推奨するものまである。サプリメントの
理想の摂取量は、身長、体重、腸内環境、ストレス、炎症の程度など、ありとあらゆる要素によって変
わってくる。100パーセントの確証がもてない限り、少ない量から始めて徐々に量を増やしていくのがいちばんだ。

・睡眠薬とアルコールの併用は厳禁
睡眠薬は、絶対にアルコールと一緒にとってはいけない。この二つを混ぜると、筋肉は過剰に緩んだ状態になり、呼吸は止まり、『シックス・センス』のプルースーウィリスのように目覚めることになる(この映画での彼は、死んでいることに気づいていないという役柄である)。真面目な話、睡眠を促すための何か(サブリに限らず瞑想も含む)と」緒にアルコールをとるのは最悪だ。サプリは賢く安全にとり、くれぐれも、「死んだ人が見える」と言う少年と話をすることにならないよう気をつけてもらいたい。

早起きで脳の働きを最大化する

体内時計にそって生きる
先程は、太陽光を浴びることがよりよい睡眠を促すことについて説明した。だがもっと言えば、早起
きすることで、夜ぐっすり眠れる身体になれる。
精神科医で心理療法王でもあるトレーシー・マークスも、「早く寝て早く起きれば、体内時計と地球の日周
期が同期する。そのほうが、明るいうちに眠ろうとするよりも健康的だ」と述べている。
早起きが夜の安眠につながるとは何とも皮肉な話に思えるが、この背景には人間の睡眠と覚醒のパターン
は決まっているという事実がある。そのパターンが乱れるようになったのは、ここ100年の話でしかない。
人間が夜に動きまわると捕食者の餌食になるという危険な時代は、そう遠くない曹のことなのだから無理も
ない。
忘れている人も多いようだが、人間は夜行性の生き物ではない。念のため、私たち人間の特徴を少しおさ
らいしておこう。
・人間の視覚は暗闇ではきかない。ライオンなど野生の捕食者たちは、目にたくさんの桿体(かんたい)細胞があり、そ
のおかげで夜目がきく。こちらは見えなくても、むこうにはこちらが見えるのだから、夜に出歩けば捕食
者の格好の餌食となる。
・嗅覚もあまり敏感ではない。ジムで大量に香水をつけている女性とすれ違えばもちろんわかるが(こうい
うタイプの女性は何を隠そうとしているのだ?)、フクロネズミのような夜行性生物は、1・5キロ離れた
ところにいる敵の臭いを嗅ぎ分ける。

・聴覚も暗闇を進めるほどには発達していない。ハイイロギツネなら、数トメートル離れたところで小さな 音がしても耳を立てる。視覚はほかの夜行性生物ほど発達していないが、その聴覚のおかげて夜に危険な 目に遭わずに狩りができる。

人間の感覚器官は、口中に驚くほど優れた能力を発揮する。そのおかげで色を鮮明に識別できるほか、五感を上手に組み合わせて自分の周囲を理解できている。これはどの能力は、ほかの生物にはない。 また、電球の発明によって明るい世界を手に入れたことで、コミュニティの創造、成長、改革が進んだ。しかし、人工光の使用が常態化したせいで、睡眠時間と健康状態がかつてないほど低下した。真面目な話、健康でいられないなら、発明に意義はあるのだろうか? とはいえ、「もう自然のなかで暮らしていないのだからいいじやないか。さあ、ネットフリックスで一晩中ドラマを観るぞ!」と思う人もいるだろう。確かに、もう自然のなかで暮らしていないし、現代の生活環境は便利で快適だ。しかし、私たちの遺伝子は、自然の近くで生活していた先祖とほとんど変わっていないというのも事実だ。遺伝子の適応には何千年もかかるという。吸血鬼でもない限り、それだけの時間は生きていられない。 人間はもちろん人間以外の有機体も、決まって訪れる明るい時間帯と暗い時間帯に合わせて進化を遂げてきた。私たちの毎日を成り立たせている体内時計やホルモンサイクルは、その時間帯にもとづいている。だがそこへ人工光が入り込み、明るい時間帯の長さが変わってしまった。その結果、何度も述べているように、平均的な睡眠の質は大幅に下がった。寝る時間や起きる時間が日によって違うのだから、体内時計もめちやくちやだ。 寝起きする時間が決まっていないというのは、睡眠の質が下がった最大の原因かもしれない。睡眠時間が不規則だと脳がパターンを見いだせないので、慢性的な時差ポケ状態か生まれるのだ。ベストな状態の自分になるためには、どのように眠るかに加えていつ眠るかも重要になる。現代社会では、賢く眠る時間をスケジュールに組み込んでしまうことが不可欠だ。そしてその第一歩は、朝起きることから始まる。

朝型の人のほうがパフォーマンスが高い
2008年にノースニアキサス大学で学生を対象に調査したところ、朝型を自称する学生のほうが、成績がかなり高かったことが明らかになった。早起き学生の平均点が3・5だったのに対し、夜更かし学生の平均点は2’5だったという。もちろん、早起きだけで成績が優秀になるわけではないが、その影響力は決して見過ごせない。平均点が高ければ、就職をはじめさまざまなことで高いレベルでの成功が手に入りやすくなる。 就職と言えば、社会心理学に特化した『ジャーナル・オブ・アプライド‘ソーシャル・サイコロジー』誌に、早起きする人のほうが夜更かしする人に比べて積極性が高く、仕事で成功する確率も高いという記事が発表された。また、早起きする人のほうが、問題を未然に防いだり最小限に抑えたりすることもうまいという。変化のスピードか加速するいまの時代、そういう能力かあると仕事上でかなり有利になる。 だからといって、早起きする人のほうが何ごとにも優れているというわけではない。夜更かしを好む人のほうが、朝型の人よりも賢く創迫力か高い、ユーモアのセンスが優れている、場合によってはより社交的であるとする研究もいくつかある。とはいえ、『ハーバード・ビジネス・レビュー』誌には、夜更かしする人は企業の典型的な労働時間が合わず、そのせいで大事なチャンスを逃しやすいという淑人な報告が掲載されていた。 朝型だろうと夜型だろうと、素晴らしい人生を送ることはできる。でも、どうせなら、自分にいちばん有利な状況をつくりだし、自分が本心から望む人生を歩めるだけの健康を手にしてほしい。それを思うと、正常なホルモンの分泌を促す体内時計を尊重したほうが、健康は大きく増進する。それが現実だ。人間の身体は、口中に起きていて、夜になったら眠るようにできている。夜更かしというのは人間にとって新しい発想であり、そもそも人間は夜行性の生き物ではない。

夜型の人は15分ずつ起きる時間を早める

早起さして一口を有意義に使いたいという人はいる。ほかの人がベッドから起きだす気配すらしないうちに何かをやり遂げてしまうというのは、実に気持ちがいい。早起きする人は、楽天的、満足感を得やすい、良心的といった性格が表に出やすいことがさまざまな研究で実証されている。午前8時に終わらせることを目指して仕事にとりかかれば、それだけで楽天的になれる。ヱ刀、午後4時に終わらせることを目標にすれば、作業をとどこおらせるちょっとした問題がいくつも起こる。 夜型人間という考え方は、ここ最近の人類史に登場するようになった新しい概念だ。好むと好まざるとにかかわらず、夜型というのは繰り返し続けることで身につくことであり、健康はもちろん、ひいては人生全体に影響を及ぼす。 自分は夜型だという強い自覚があり、体内時計やホルモンサイクルをあるべき状態に戻したいと本気で思っているなら、やり方は簡単だ。 世界的人気プログ「Zen Habits」の著者であるレオ・バボータが、睡眠スケジュールを変えるなら徐々に変えるのがよいと述べている。いまは午前8時に起きているなら、いきなり午前6時に起きるのではなく、15分ずつ起床時間を巨‐めていくのだ。 徐々に変えるほうが、無理なく続けられる。早起きしようと心に決める人の多くは、睡眠サイクルをいきなり激しく変えようとするが、それではかえって疲れや苛立ちが増すばかりか、早起きは苦痛だと脳に刻まれる。そうなれば、数日のうちにやる気か燃え尽きてしまい、いつのまにか以前の起床時間に戻ってしまう。 午前6時の起床が目標で、いま午前8時に起きている人は、アラームを午前7時45分にセットしよう。それを数日続けたら、次は7時30分にセットし、その数日後には7時15分というように早めていく。こうして徐々に早めていくほうが、新しい起床時間に身体か無理なく慣れていき、定着もしやすい。夜型克服のための三つのルールでは、スヌーズボタンを叩いて早起きをやめたい衝動にかられたときは、どう対処すればいいか?それについても、レオ・バボータは三つのアドバイスを提案している。はっきり言って、どれもとびきり

素晴らしい。
1.翌朝の楽しみをつくる
前日の夜に、朝起きたら楽しみなことを1つ考えよう。書きものをする、新しいヨガのポーズを試す、瞑
想するといったことでもいいし、好きな本を読む、自分がはまっていることの続きをする、といったことで
もいい。朝目見めたら楽しみか待っていると思えば、起きるモチベーションが上がる。
2.ベッドから飛び起きる
文字どおり、ベッドから飛び起きよう。飛び起きたいと本気で望んで飛び起きるのだ。ベッドから飛び起
きたら、「よし!ちゃんと生きてる。今日も一日、何ごとも受けいれて一生懸命やるぞ!」という気持ちで
腕を広げる。これは本当に効果かおる。
3.アラームをベッドから遠いところへ置く
アラームが枕元にあると、スヌーズボタンを押してしまう。だから、ベッドから遠い部屋の端にアラーム
を置こう。そうすれば、スイッチを切るために起きあがる(飛び起きる)。スイッチを切ったら、そのままト
イレに直行するクセをつける。トイレに行けば、その後またベッドに戻ろうという気になりにくい。そして、
この時点で朝の楽しみを思いだすのだ。ベッドから飛び起きなかった場合は、せめて腕を広げて一日の始ま
りを実感しよう。
アラームをベッドから遠いところへ置くと、第12章でとりあげた電磁界の影響も少なくなる。.電子機器に
よって生じる電磁界は、体内の細胞どうしのやりとりを阻害する。機器が近くにあれば、電磁界の影響は当
然強くなる。眠るときに電子機器を身体の近くに置くのは賢明ではない。いますぐやめよう。
朝起きたらすぐ水を飲む

もう一つ、ベッドに戻りたい衝動を抑えてやる気のみなぎる一日にするためのアドバイスかある。朝目見めたら、五感をフルに使うのだ。 ベッドから出たら、自分の好きなもので感覚器官を刺激しよう。コーヒーやお茶を滝れて飲むこともその一つだ。香り、味わい、カップを手に持つ感触のすべてか、五感の動きを活発にしてくれる。 私は朝起きたら真っ先に、大きなグラスで水を1、2杯飲むことにしている。これは本当にお勧めで、個人的には「体内の洗い流し」だと思っている。眠っているあいだに失われた水分を補給すると同時に、代謝によって生まれた老廃物を一掃し、身体が目覚める刺激を感覚器官に与えてくれるからだ。お風呂やシヤフーにも、心身ともにさっぱりする効果がある。また、好きな音楽をかけたり、カーテンを開けて自然の光を取り込んだりして、より多くの感覚を刺激してもいい。嗜好や身体が自動的に刺激されるものは、まだまだたくさんある。感覚を刺激することを行って、一日の始まりに勢いをつけよう。 早起きをすると、内分泌系が地球の日周期に同期するようになる。太陽がのぼったら起きることを習慣にしよう。最初は大変かもしれないが、2週間もすれば身体が慣れ、身体がト分に休まってすっきりとした気分で目覚められるようになる。「疲れすぎて頭が冴えているせいで夜更かしする」習慣を何とかしたいなら、早起さしてコルチゾールの正常な分泌を促し、夜早く寝てメラトニンの正常な分泌を促せばいい。息子が大好きなクマのプーさんの名言を紹介しよう。「早く寝て早く起きれば、僕は幸せになるし、おまけに健康にもなる」
決めた時間に寝起きすることを習慣にする
寝る時間と起きる時間を決めて、毎日その30分前後に寝起きすることを心がける。仕事がなく早起きする必要のない日に「寝だめ」しようとする人は多い。だが、睡眠スケジュールをそうやって乱していると、せっかくの休みなのに自分が思う以上に疲れがたまり、月曜日に起きるのが本当につらくなる。つねに同じ時間に寝て起きる、それが健康の秘訣だ。
次の日が休みだからという理由だけで、むやみに夜更かしするのはやめたほうがいい。いつもと同じ時間に寝て、同じ時間に起きれば、休みを有意義に使うことができる。ネットフリックスは日中でも観られるので、徹夜で観続けたときの悪影響を身体に及ぼすことなく好きなドラマを続けて観ればいい。 身体が求める睡眠パターンを保つためだからといって、午後10時2分きっかりに毎晩ベッドに入る必要はない。理想の就寝時間の30分前後にベッドに入れば十分だ。 レオ・バボータのアドバイスに従って徐々に寝る時間を早めていくと、「投資タイム」での降服時間が増えていくという嬉しいおまけもついてくる。第6章で述べたように、午後10時〜午前2時という投資タイムに睡眠をとると、ホルモンの働きが高まり、酵素による修復作用や酵素の活性化が進むので、心身全体の回復が望める。 午前1時まで当たり前に起きている人が、いきなり2時間早く寝ようとしても、つらい思いをするだけだ。そうではなく、段階的に寝る時間を早めていけば、それに伴い体内時計も進んでいく。段階を踏んで理想の就寝時間にたどり着けばいい。午前1時に寝ている人が午後11時の就寝を目標にするのであれば、数日おきに15分ずつ早める。もちろん、そんなまどろっこしいことをせずに、すぐさま早寝早起きにチャレンジしてもいいが、徐々に時間を早めていくやり方のほうが、無理なく身体に馴染み、睡眠の質が上がっていく過程を楽しめると思う。

マッサージは睡眠に効く

マッサージのメリットは驚くほど多い
『インターナショナル・ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス』誌に、慢性的な痛みに関する研究報告か
載っていた。慢性的な痛みを抱える被験者がマッサージ治療を受けたところ、痛みが緩和されたほか、睡眠
の質が上がってセロトニンの分泌量が増加したという。
マッサージの気持ちよさは誰もが知っている。しかし、睡眠の質を高める効果を過小評価している人は多い。マッサージは、交感神経系(闘争・逃走反応をつかさどる)の高ぶりを鎮め、副交感神経系(休息や消
化をつかさどる)の働きを活発にする秘密兵器だと言える。リラックス効果が実証されているセロトニンやオキシトシンが増え、コルチゾールが減るのだから、マッサージが夢の世界へ滑り込みやすくしてくれても
何の不思議もない。
上質なマッサージを受けた後はどんな気分になるか?たぶん、5キロ走ろう、家を片づけようといった
気分にはならない。リラックスすること以外は何も考えられず、何ごとも冷静かつ穏やかに受けとめる。い
つもなら煩わしいと思うことですら煩わしく感じず、我慢がきくようになる。周囲に対して「何をそんなに
ムキになることがあるのか?」とでも言いたげに、おどけた笑みが顔に浮かんでいるかもしれない。
マッサージはストレスを解消してくれるとわかっていても、ほかにもメリットがあると知って意外に思う
人は多い。
マッサージには次のようなメリットがあると言われている。といっても、これらはほんの一部にすぎない。
・血圧の正常化
・体内で炎症を煽る炎症性サイトカインの減少
・痛みの緩和
・可動性の向上
・不安や気分の落ち込みの改善
・片頭痛を含む頭痛の軽減
・消化機能や排泄機能の向上
・ストレスホルモンの減少
・免疫機能の改善
免疫系が正常に機能することの大切さについてはすでに触れている。そのことからも、免疫とマッサージの関係は注目に値すると思った人もいるだろう。
ジョージア州アトランタにあるエモリー大学メディカル・スクールで精神医学および行動科学研究部門の責任者を務めるマーク・ハイマンこフパポートの研究により、マッサージを週に1回5週間にわたって受け
ると、神経内分泌と免疫機能がかなり向上することが実証された。リンパ球(免疫機能の管理を担う白血球)の数が増え、コルチゾールとアルギニン・バソプレシン(攻撃性に関係すると言われているホルモン)
の生成量は下がり、炎症性サイトカインは減少したという。
これほどのメリットかあるなら、マッサージがそれほど活用されていないのはいったいなぜなのか?

マッサージの睡眠改善効果は歴史が証明している

マッサージには長い歴史があり、その誕生は5000年以上前にさかのぼる。考古掌上の資料のなかには、中国、エジプト、インド、日本、ローマ、ギリシャをはじめとする多くの古代文明でマッサージ療法が行われていた証拠が存在する。マッサージは昔から、人々を癒やす手段として活用されてきたのだ。現代医学の父と呼ばれる古代ギリシャで医師をしていたヒボクラテスは、次のような.言葉を残している。「医師はさまざまな経験を積まないといけないか、とりわけマッサージは必須である」 時が流れて20世紀に入っても、病院では看護師がマッサージを通じて患者の痛みを和らげて、眠りやすくしていた。しかし、1970年代あたりから、マッサージに頼る医療従事者が急減した。鎮痛剤や精神安定剤の開発か進んだためだ。 それでもなお、マッサージという分野は独自に根を張り、治療法の一形態として成長した。とりわけスポーツ業界でその地位を盤石なものにした。マッサージが健康にもたらすメリットについて研究が盛んに行われるようになったのは近年になってからだが、マッサージが世間に浸透したことと相まって需要が高まっていった。最近はマッサージ店が目につくようになったと感じている人は多いだろう。 いまでは、アメリカ人の約10パーセントが定期的にマッサージを受けていると言われている。マッサージ人目が伸びているのは、ストレスと睡眠にメリットがあることが大きい(マッサージ中に眠ってしまい、終わっても気づかない人はたくさんいる)。 マッサージを受けている人の脳波を測定した実験では、デルタ波が実際に増えていたという。第16章で説明したように、デルタ波は完全に身体が体んでいる状態で、回復にあてられる深い睡眠に関係している。これもまた、マッサージを軽んじてはいけない理由の一つだ。マッサージは、私たちに必要不可欠なものとしてとらえるべきなのだ。

自分に合うマッサージはどれか?
最近では、スウェーデン武マッサージを対象にした研究が多い。これは段々と圧力を強くしていくマッサージで、血液が心臓に戻る方向にそって筋肉をゆったりとほぐしていく。スウェーデン式マッサージは確かに素晴らしいが、身体と睡眠に新たな世界を届けてくれるマッサージはほかにもたくさんある。 健康増進の効果かあるとされているマッサージの種類をいくつか紹介しよう。

ツボ押し
ロミロミ
アーユルヴェーダ
筋膜リリース
クラニオセイクラル療法(頭蓋整骨療法)
リフレクソロジー
指圧
タイ式マッサージ
スポーツマッサージ
ワッツ(水中指目)
ホットストーンマッサージ

こうして並べてみると、マッサージを施すセラピストが必要になるものがほとんどだ。だから、マッサー
ジと聞くと「誰かにやってもらうもの」だと思う。しかし、マッサージにはいろいろあり、ちょっとしたポ
イントさえ知っていれば、自分で自分にできるマッサージもたくさんある。

・自分でツポを押す
ツボ押しは、施術者がいてもいなくてもできるマッサージの.つだ。イタリアのモンツァにあるサン・
ジェラルド病院の放射線治療およびガン治療科が、科の患者全体を対象に調査を実施した。睡眠に問題を抱
える患者にツボ押しを施術したところ、2週間以L施術を受けた患者の60パーセントの睡眠が改善したとい
う。ガン患者というくくりで見ると、睡眠が改善した患者の割合は79パーセントにも達した。いったい、ツボ押しにどんな効果があるのか?
ツボ押しは、2000年以上前から存在している治療法の一つである。専門家の話によると、私たちの身体には、刺激を与えると神経を通じてさまざまな器官や腺に信号を送る部位があり、それを「ツボ」と呼ぶ。
針や手などを使ってツボを押すことで、症状の緩和や機能の調整を促すのだという。決して過激なことではない。体内の細胞はすべて、脳という統治機関によって管理されている。細胞、組織、器官の一つひとつか、
体中を駆け巡って情報をやりとりできる。
サン・ジェラルド病院の調査で実施されたのは、神門と呼ばれるツボのツボ押しだ。神門は、手首のつけ根の内側にある(図を参照)。神門の効果については、不眠症患者を対象にした二重盲検プラセボ比較実験も
行われたことがある。その実験では、神門を抑す期間か長くなるにつれ、尿に含まれるメラトニンの代謝物の量が正常なレベルに増えていった。被験者のおしっこを調べるだけで、メラトニンがちゃんと機能していることはすぐにわかったという。

人間の身体にはたくさんのツボがあり、その効能については詳細が明らかにされている。詳しく知りたい人は、ベテランの施術者にやり方を習ったり、独自に調べてみたりするといい。ツボ押しにも、感情を解放するテクニックとしてアメリカで考案されたEFTや、針でツボを剌す鍼治療などのバリエーションがある。

PMRで筋肉をリラックスさせる

筋肉は案外リラックスできていないかもしれない。完全にリラックスした状態だと意識しているときでさえ、わずかに筋肉を「緊張」させたままにしている人は多い。そういう状態をなくして筋肉を完全にリラックスさせるには、最初に筋肉を最大限に緊張させるといい。矛盾しているように聞こえるだろうか? そこでお勧めしたいのがPMR(プログレッシブ・マッスル・リラクゼーション)だ。フィラデルフィアにあるペン・スリープ・センター(ベンシルベニア大学メディカル・スクールの付属機関)で行動睡眠医療プログラムの副責任者を務めるフィリップyゲールマンは、PMRについて次のように語る。「PMRは、身体の筋肉を意識的に緊張させ、その後リラックスさせるというエクササイズです。これにより、全身をリラックスさせることができます。筋肉をリラックスさせることには、さまざまなメリットがあります」 基本的に、筋肉を完全に収縮させることで、それを解放したときによりいっそう筋肉を緩ませることが可能になる。このエクササイズは、ストレスや不眠を解消する目的で病院でも活用されている。例をあげてやり方を説明しよう。 リラックスした状態で横になり、深呼吸を数回繰り返す。まずは顔の筋肉を収縮させる。一度に全部の筋肉を収縮させてもいいが、パーツごとに分けるとなおよい。収縮させたまま、1カ所につき5〜10秒キープする。眉毛はできるだけ高く上げ、次にできるだけ下げる。目をぎゆっとつぷり、唇、頬、顎と順に収縮させていく。全部の筋肉を収縮させたら、すべて緩めてリラックスする。 顔がすんだら眉と腕に移り、やはりIカ所につき筋肉を収縮させたまま10秒キープする。肩の筋肉を収縮させ、こぶしを強く握り、腕の筋肉を収縮させる。10秒たったら完全に力を抜き、リラックスした状態を身体で感じながらそのまま数秒待つ。それから胸と腹部、背中、腰、お尻と下がっていき、最後に足の筋肉を収縮させる。このように、全身の筋肉の収縮と弛緩を最低でも1回行う。やり終えた後は、ストレスが解消されて、身体全体がリラックスした状態になっていると実感するはずだ。

お腹を刺激して快眠を手に入れる

夜ベッドに入る直前は、マッサージ(自分でするものも含む)をするタイミングとして最適だ。それにより、交感神経系の活動を鎮めることになる。 私はポッドキャスト番組を提供しているが、なかでも理学療法上で一流アスリートのコーチも務めるケリー・スターレットが登場した回はとくに人気が高かった。彼は、ぐっすり眠れるようにもなる特別なマッサージ法を見つけたと言ってこう続けた。「いまの私たちが抱えるいちばんの問題は、体内の活動を鎮めるのが苦手だということです。交感神経系と副交感神経系が絶えず主導権を争っていて、最終的には交感神経系か60で勝ち越す。動きだすためにエネルギーをチャージしたいときは、コーヒーを飲んだり、栄養ドリンクを身体に流し込んだりすればいい。でも、60で活動している交感神経系をOに下げろと言われたら、どうすればいいかわからない。そういうときは、非常に複雑で、非常に高度な『腸つぶし』か効果的です」「複雑」というのは半分冗談で、その作用は複雑なものの、やり方は至って簡単だという。「腸つぶし」とは、胃などの臓器を囲む腹壁を目的をもってマッサージするという意味で、これによって迷走神経が刺激される。第7章で説明したように、迷走神経は心臓や肺などの臓器と脳を直接つなぐ役割を担い、UCLAの研究者によって、その神経縁組の約90パーセントが腸から脳へ情報を運ぶ(その逆はない)ことが明らかにされている。つまり、お腹のなかで何かを起こせば、それに即した指令を脳や神経系に送ることができるのだ。 腸つぶしを行うにはまず、少々弾力のあるボールを.つ用意する。スターレットは、ディスカウントストアなどでワゴンに入って売られている安いプラスチック製のボールでト分だと言っている。大きさは、サッカーボールやキックベースボール程度が望ましい。いずれにせよ、押して少しへこむ余裕があることが大切なので、空気を入れすぎないことがポイントだ。 ボールが用意できたら床にうつぷせになり、お腹の下にボールを入れる。スターレットは次のように説明する。「5〜10分かけて、腹部の筋肉組織を引き剥がします。ボールの上でお腹を前後に動かし、不快に感じる場所で動きを止めて、筋肉の収縮と弛緩を繰り返します。お腹からボールに息を吹き込むようなイメージ
です。このマッサージは安全ですし、副交感神経系のスイッチを入れる効果があります」。スターレットは、
世界各地で大勢のアスリートや病気に苦しむ人をサポートしてきた結果、交感神経を鎮めるにはこの方法が
もっとも効率的だとわかったという。もっと詳しく知りたい人は、スターレットがジル・ミラー(ヨガと
フィットネスを融合させた、自分ひとりでできる「ヨガ・チューン・アップ」の創始者)とともにやり方を教えてくれるDVDがあるので、そちらをチェックしてもらいたい。
スウェーデン式マッサージ、タイ式マッサージ、ツボ押し、腸つぶし、筋膜リリースなどどれでもいいので、定期的なマッサージを習慣にしてほしい。私たちの身体は、絶えず緊張を強いられ、ストレスにさらされている。体内ではあちこちで炎症が起きている。そんな身体を元の状態に戻し、心をほぐし、睡眠を取り戻してくれるのが、昔から効果が実証されているマッサージなのだ。

マッサージを習慣にする

今週中に必ずマッサージの予約を入れよう。マッサージをしたのはつい最近だという人は、本当に素晴らしい。アメリカでは人目の約10パーセントが定期的にマッサージを受けていて、その数は急速に増えている。個人的に知っているマッサージ師がいないという人は、全国展開しているマッサージ店に予約を入れるといい。大きく展開している店は、新規の顧客に慣れている。そして、できれば月会員になってほしい。そうすれば、最低でも月に.度はマッサージを受けることになるし、タイプの違うマッサージや違う施術者のマッサージを試すこともできるので、自分にいちばん合うマッサージを見つけることができる。 また、自分で自分をマッサージするのに使える道具はたくさんある。たとえば、フオームローフー、テニスボール、ラクロスボール、ツボ押し用の機器など。もちろん、自分の手だって立派なマッサージツールだし、機嫌を損ねないようにお願いすれば、パートナーの手もマッサージツールになってくれる。数分でいいので、毎晩寝る前のマッサージを習慣にするとよい。マッサージで一日のストレスを解消しよう。

最高のパジャマはこれだ!睡眠の質は体温調節がカギ

ただ寝るだけのためにわざわざ着替える人が大半を占めるのだから、人間は特異な生き物だ。ベッドに入るときの衣装であるパジャマは、「快適」の代名詞の.つだとも言える。「パジャマ」と口にして、心地よい気分にならない人はたぶんいないだろう。 パジャマを着るという行為は、.日の終わりにほっとした気分を実感するきっかけとなってくれる。別の言い方をすれば、宗の外に出るための服を脱いで、一息ついてくつろいだ気分になれる服に着替えるということだ。パジャマは親しい友人や宗族の前でしか着ない服だが(パジャマパーティに参加するなら別だが)、それと同時に、睡眠の酉を左右する服でもある。 さきほど説明したように、睡眠の質には体温調節が大きく関係する。不眠症のなかには、体温調節の制御かうまくできず、睡眠の深い段階に入れるまで体温を下げられないことが関係しているケースもあるという。実は、私たちの身体は熱を保つことは得意だが、身体を冷やすことはあまり得意ではない。だから、寝るときにゆったりしたデザインの服を少ない枚数着るほうか、体温調節がしやすくなる。 オランダの研究機関で、被験者にサーモスーツを着せて表面温度を一度に保った状態(体深部の温度に変化はない)が睡眠に与える影響を調べる実験が行われた。すると、被験者が夜中に目を覚ます回数が減り、深い睡眠である段階3と4の眠りの時間が増大したという。 寝るときに何を着ようか関係ないと思っている人は、いますぐ考えを改めてもらいたい。 といっても、よく眠れるようになるためにつま先を氷のように冷たくしろという意味ではない。寝るときにイヌイットのようにたくさん着込んでいるなら、何枚か減らすことを考えたほうがいいという意味だ。

家にエアコンが完備されている人は、この世界で暮らす何十億という人よりも幸運だ。だからといって部屋を暖めすぎると、睡眠を適切な時間とったとしても、目見めたときに疲れが抜けていないと感じるかもし
れない。7枚の上掛けに電気毛布を使い、狩りに出かけるような格好で寝れば、身体の回復をいちばん高める段階の睡眠があまり得られないことになるかもしれない。

身体を締めつけない服で寝る
寝るときに着る服のデザインや着心地は、ほかのどんなときに着る服よりも重要だ。ぴっちりとした動きづらい服を着て寝るのは、絶対に避けたほうがいい。締めつけの強い服は、リンパ系の流れを実際に遮断する恐れがある。リンパ系は体内の細胞から排出される「老廃物」の管理を担うほか、免疫系でも重要な役割を果たす。体内全体に循環するリンパ液の量は、血液の4倍以上にもなる。 リンパ系の流れが服の締めつけによって遮断されると、細胞外液が体内のあちこちにたまりだす。そして、最悪なことか起こり始める。 この程の例で真っ先に思い浮かぷのが靴下だ。靴下を脱いだときにくっきりと跡が残っていれば、締めつけがきつすぎたと気づく。わかりやすいと言えばわかりやすいが、跡が残るのは問題だ。 私たちの身体は、リンパ系を通じて有害物質を体外に出す。その流れを何らかの形で遮れば、ホースが曲がったみたいに流れが止まる。流れが止まれば液圧が膨張するので、リンパ液の循環が乱れたり、もっとひどいことか起きたりする。 さきほどは寝室を涼しく保つことを推奨しつつ、冷え性の人には暖かい靴下をはくようにとアドバイスした。眠っているときに足首が締めつけられるのを何とかしたいという人は、締めつけのゆるい靴下に替えれば解決する。アウトドア用の靴下には締めつけのゆるいタイプがいろいろあるので、そこから探してみるといい。

女性はブラジャーをつけずに寝る

女性の場合は、足の締めつけ以上に危険な問題が潜む。恐ろしいことに、2009年の・調査から、ブラジャーをつけたまま寝る女性は乳ガンを発症するリスクか60パーセント高くなることが明らかになったのだ。 乳ガンとプラジャーの常用に関連性かおることは、いまや多くの研究で実証されている。だからといって、ブラジャーをいますぐ捨てることはないが、関連性についてきちんと認識しておく必要はある。ブラジャーをはずしたときに、背中、肩、胸などに跡が残っていれば、それはリンパの流れや循環をとどこおらせている勁かぬ証拠だ。 乳ガンなどの病気の進行を防ぐには、リンパ節とリンパの機能が欠かせない。女性の多くは、24時間毎日ブラジャーをつけることが習慣になっている。そうしないと世間の目が気になるからだ。胸が垂れるのを防ぎたい、あるいは背中が痛くなるのを防ぎたいといった理由からつけている人もいる。本人にとっては正当な理由なのだろうが、調査によると、女性のそうした不安は的はずれでしかない。 300人以上の女性を15年かけて調べた調査報告は、「医療的、生理学的、解剖学的いずれの観点から見ても、重力に抗って胸を支えることにメリットはない」というものだった。具体的な結果を説明すると、ブラジャーを使わない女性のほうが、胸を支えるための筋肉組織が発達し、(肩の筋肉との関連で)乳頭の位置を高く維持できた。反対に、ブラジャーをつけていた女性のほうが、実際には早く胸が垂れてきたという。 またもや世間に深く浸透している意見と対立するが、こちらはれっきとした科学にもとづく結論だ。ブラジャーをつければ、見た目は素晴らしくなる。しかし、絶えずブラジャーで胸を支えていると、胸そのものの支える力はいつまでたっても発達できない。これはほかのパーツについてもあてはまる。使わない部分はどんどん衰えていく。 この本のテーマは、睡眠を改善し、それによって健康を増進することである。だから、夜眠るときはブラジャーをはずし、24時間つけっぱなしで生じるリスクを下げてほしい。ブラジャー依存を克服する会を立ちあげる必要はないが、ブラジャーと乳ガンの関連性についてもっと詳しく知りたい人は、医療人類学者のシドニー・ロス・シンガーとソマ・グリスメイジャーの共著rDressed to KiH(身につけるのは自殺行為)』を読むとよい。

男性はタイトな下着を避ける

男性の場合も、締めつけが強く動きを制限される服を着ると、あまり望ましくない影響が生じる恐れがある。たとえば、下着の締めっけか強いと、生殖機能に大きく影響しかねない。 締めつけの強い下着を常時着用するのは精子によくないという意見を耳にするが、この手の意見は見過ごされることが多い。生殖機能に特化した『リプロダクティブ・トキシコロジー』誌に、それが事実かどうかを検証した記事が載っていた。被験者は、3ヵ月の実験期間の前半に締めつけの強いブリーフをはき、後半にゆったりとしたトランクスを着用した。そうして精子の濃度、総数、運動精子の総数、禁欲期間における1時間あたりの運動精子の総数を計測した。結果は決定的だった。締めつけのきつい下着をはいているあいだは徐々に数値が下がり、緩い下着をはいているあいだは徐々に数値が上昇したのだ。 これにより、睾丸の生理的機能や、睾丸の温度を精子形成と精子の生存に最適に保つ役割を果たす精巣挙筋の働きについてわかっていることか科学的に実証された。 私のポッドキャストで生物力学者のケイティ・ボウマンがゲストにきてくれた回は、本当に素晴らしかった。彼女は、私たちの身体は環境によってつくられるという話をしてくれた。身体は運動や食事や遺伝子がつくるものだと思われがちだが、実は「細胞荷重」によっても身体は形成されるという。たとえば、椅子の座り方や椅子からの立ち方一つとっても細胞に負荷が生じ、頭のてっぺんからつま先までのすべてに影響を与える。身体の角度をほんの1度変えるだけで、細胞に生じる負荷はまったく違うものとなる。だから、習慣的に行っている(または行っていない)ことが身体の働きに影響するのだ。男性の下着の例で言うと、締めつけの強い下着を常用すれば細胞の荷重か変わり、生殖職能に変化が起こりうるということだ。 ケイティは、これは睾丸だけの問題ではなく、周辺器官や健康全体の問題でもあると主張する。「筋肉が衰えれば、筋肉の良行も悪くなります。筋肉の活動によって生じるのは動きだけではありません。筋肉の動きにもとづいて、筋肉周辺に対する血流も生じます。ですから、筋肉が衰えれば、筋肉が動かなくなるだけでなく、血液や栄養をその周辺に送ることもできなくなるのです」 細胞、組織、器官の一つにしか影響が及ばないということは絶対にありえない。自分の選択がもっとたくさんのものに影響を及ぼすのは、人間にそれだけたくさんのものがあるからだ。私たちの身体は、非常に知的で高度なつくりになっている。孤立している部位は一つもない。私たちが日々行う選択は、細胞の反応に直接影響する。どう動き、何を食べ、どう眠り、何を器るかによって、必ずそれに伴った結果が生じる。ただし、どんな結果を生じさせるかは、つねに自分の手で決めることかできる。

パジャマは着心地で選ぼう「見た目より機能」という言葉を間いたことがあるだろうか?これは、何を着るかを決めるときは、見た目がいいだけでなく、身体本来の機能を促進させ、本来の動きの妨げにならず、身体が気持ちいいと感じる服を選ぶべきだとする考え方を意味する。西洋文化では、見た目をよくする、その場に溶け込む、流行に合わせるために、恐ろしく動きづらい服や苦痛すら感じる服を着ることが条件となっている。 もちろん、素敵に見せることや、奇抜な服を着ることを否定するつもりはない。フアッションには長い歴史があり、これからも後戻りすることなく前に進んでいってほしいと思う(かつて流行したパラシュートパンツやベルボトムジーンズは、見た目も変だし裾を踏んで転ぶ危険もある)。とはいえ、自分の着る服は健康にも影響すると理解しておくことは大切だ。そうすれば、見た目がよくなるだけでなく、着ていて身体が気持ちいいと感じる服を着るようになる。 下着のモデルという仕事は、なぜかステータスが高い。誰もが彼らのような身体になりたいと願う。それにほとんどの大は、モデルが着用するぴっちりとしたド着を身に着けたほうか断然かっこよく見える。締めつけの強い服をたまに着るのはまったく問題ない。ただし、バランスをとるために緩い服を着ることも習慣にしたほうがいい。 ベッドに入るときは、動きを一切制限しない、低刺激の素材でできた服を着るのがいちぱんだ(素材が低刺激であると同時に、洗濯洗剤も低刺激のものを使ってほしい)。動きを一切制限しない服といっても、シーツの真ん中に穴を開けて頭を通すようなダボダボの寝間着である必要はない。着心地がよくて動きやすければそれでいい。そういう服は、探せばいくらでもある。男性と女性の場合で、寝るのに適した服装の基本を紹介しよう。
最高の脳と身体をつくる睡眠の技術〜パジャマ編〜
・男性のベストなパジャマ
トランクス、ゆったりしたパジャマズボン、ジャージなど。上も盾たい人はごく一般的なTシャツ。
裸でもよい
・女性のベストなパジャマ
ボーイズタイプのショーツ、自分もしくはパートナーのTシャツとトランクス、ゆったりしたスリッ
プやナイトウェアーランジェリー、ヨガパンツ、足やお尻を締めつけないタイプのレギンス、ゆったり
したパジャマズボン。裸でもよい
・ベストな下着
1991年にハーバード大学で実施された調査から、ブラジャーをつけない女性が乳ガンを発症する
リスクは、ブラジャーを常時着用する女性の半分であることが明らかになった。寝るときは、ブラ
ジャーから解放される絶好のチャンスだととらえよう。それが健康増進につながり、ブラジャーをつけ
ていないと落ち着かない依存状態から抜けだす大きな{歩となる。男性は、一丸を締めつけるような下
着で寝るのは避けたほうがいい。締めつけの強い下着を着ていれば、大事な部分を過剰に温めすぎるこ
とになり、正常な温度で拡張や収縮ができなくなる。寝るときは、締めつけない下着をつけるか、何も
着ないのがいちばんだ。
・見た目よりも着心地
服を買うときは、その服を着ることで細胞にかかる(かからない)負荷をつねに意識しよう。人体が
もつ本来の機能を尊重しつつ、オシャレに見える服や靴を作っているメーカーはたくさんある(高級ブランドのなかにもある)。
・パートナーと一緒に裸で寝る
パートナーと一緒に裸で寝れば、ラブホルモンとして知られるオキシトシンの恩恵にあずかれる。同
じベッドで眠る、セックスといった愛憐行為はもちろん、マッサージやハグなど肌と肌が触れあったときに分泌されるオキシトシンは、優秀な抗ストレスホルモンの一つでもある。気分の落ち込みの兆しや症状を減らし、コルチゾールの悪影響に立ち向かい、血圧の安定を促す。また、腸の炎症を抑えるとともに腸の運動性を高める効果もある。こうした効果もあるのだから、ますます肌を近づけたほうがいい。
肌が直接触れあえば、当然セックスの回数も増える。先程も述べたように、睡眠を自然に助けてくれるいちばんの薬はオーガズムだと言っても過言ではない。

身体を自然に触れさせる

地面がもつ力を活用する
人類はブ誕生したときからずっと地面とつきあってきた。私たちの先祖は、毎日必ず地表と接していたはずだ。歩く、狩りをする、食料や水を集めにいく、歓談する、遊ぶ、リラックスする………彼らの行動のほぼすべてが、地面と接することを必要とした。 ところが近代化が進んだ今日の世界では、何日、何週間、いやもっと長く、地表に接することなく暮らしている人がたくさんいる。家やオフィスに閉じこもり、テクノロジーを使うことに夢中で、テクノロジーの源となるものと触れあう時間が減っているのだ。もちろん、車に乗ろうとすれば、外へ出て車のところまで歩くことになるが、たいていは電気を迎さないゴム底の靴を履いているので、身体か地球の一部に直接触れることはない。地面はもちろん、木に触れることも、体内の細胞を生みだす源に触れることもめったにない。 しかし、科学者によると、そうしたライフスタイルは私たちの健康に多大な影響を及ぼしているという。 数々の研究により、地面の電磁エネルギーを通す性質は、人体に素晴らしいメリットをもたらすことが明らかになっている。気づいていないかもしれないが、人体は非常に電気を通しやすい。地面と同じように、電磁エネルギーが走っているのだ。神経系はいわば、身体全体に情報を伝達する導線だ。それに、私たちの身体はミネラルでできているし、細胞組織には水分が含まれている。つまり、人間は、歩いてしやべって電気を通すバッテリーのようなものなのだ。 私たちの体内には静電気がたまり、たまった状態で誰かに触れると「ビリッ」とくることは、おそらく誰もが知っている。静電気がたまった状態で金属に触れてはいけないこともわかっている。そんなことをすれば、体内のシステムが「ショート」してしまう。ホラー映画でも、入浴中の浴槽に電子機器を放り込まれることが最悪の死に方の1つとして描かれる。 要するに、自分では気づけなくても、人体はとても電気を通しやすいということだ。私たちは毎日どんな瞬間もかかさずに、エネルギーの放出と受信を繰り返している。そんな身体の電気の仕組みを誤解したり、使い方を誤ったりすれば、慢性的な健康被害が生じる。ストレスが炎症を生む このことは、私たちの身体、地面、健康、睡眠にどのような関係かあるのか? いま、病院を訪れる人の90パーセント以上は、ストレスや炎症に関係する病を抱えている。ストレスと炎症は密接に関係していて、主な病気のほとんどに多大な影響を与えている。また、ジョージア州アトランタにあるエモリー大学メディカル・スクールの調査から、炎症には睡眠の質の低さが深く関係していることかわかった。信じがたいかもしれないか、慢性的な炎症というトラブルに対処する最大のカギは、実は地面に触れることにあるかもしれないのだ。抗酸化作用のカギを握る自由電子 人間の身体は電気を通しやすいということはおわかりいただけたと思う。身体のありとあらゆる組織は.電荷を帯びていて、そのおかげで機能できていることもたくさんある。たとえば炎症は、好中球と呼ばれる白血球の一種によって促進される自然な機能だ。好中球は、損傷している部分や必要な部位ヘフリーラジカル(活性酸素)を運ぶ。フリーラジカルはプラスの電荷を帯び、有害な細菌を死滅させ、損傷した細胞を分解して健康な細胞が入り込める隙間をつくるほか、組織の修復も行う。実にありかたい存在だ。 体内で生じる炎症は、本来慢性的なものではない。炎症が深刻な問題となるのは、フリーラジカルが暴走して関係のない周辺組織に飛び大して、健康な細胞が傷つけられたときだ。これが炎症の真の原因であり、ほとんどの人は、慢性的かつ日常的にこの問題と対峙している。 私たちが生きているというだけで、細胞は毎日損傷を受ける。損傷した細胞は、心臓、肝臓、筋肉など部位に関係なくすべて、フリーフジカルの酸化的破壊を受ける。これは、細胞の損傷によってプラスの電荷が発生し、それを中和しようとするためのごく基本的な化学反応である。 いま、健康や栄養に関して世間で大きく話題になっているのが抗酸化作用だ。抗酸化物質は白山電子をもっているので、フリーフジカルを中和して過剰な酸化を直ちに止めることができる。炎症が軽減され、健康が増進されるというわけだ。 だからといって、抗酸化物質であるブルーベリーを顔が青くなるまで食べたところで、抗酸化作用は大して現れない。 なぜなら、抗酸化作用は適切な形態で摂取しないと現れない。昔ながらの食品加工技術は、食材から抗酸化作用を奪うことが多い。それに、食べものとして摂取した抗酸化物質が抗酸化作用を発揮するためには、消化という過程を耐え、腸の内壁に吸収され、最終的に良液中に存在しないといけない。そもそも、私たらの体内から生じる抗酸化作用に比べると、食事からとった抗酸化物質の作用はかなり弱い。たとえば、フリーラジカルを分解する「スーパーオキシドディスムターゼ」の生成を支える肝臓の力は、どんな抗酸化食材の力よりも強い。つまり、身体の状態を整えて、器官や組織が本来の働きで素晴らしい力を発揮できるようにすることが大切なのだ。また、抗酸化作用のある食べものには自由電子が含まれるが、その量が何よりも多いのは、食材の源である土そのものだということも明らかになっている。 土の表面は自由電子でいっぱいだ。土に触れるだけで、私たちの身体は直ちに自由電子を吸収する。これがいわゆる「電子移動」という現象だ。電子移動がもたらす影響については綿密な調査か行われていて、運動能力や治癒力をはじめ、健康全般に与える影響はかなり大きなものだということかわかっている。

アーシングは驚異的なメリットをもたらす

研究者のあいだでは、人体が地面に触れることを『アーシング(グラウンディング)』と呼ぶ。2013年に刊行された補完代替医療の専門誌『ジャーナル・オブ・オルタナティブ・アンド‘コンプリメンタリー・メディスン』に、次のような研究成果が載っていた。「アーシングすると赤血球の表面電荷が増大し、それによって血液の粘性と凝集が低下する。アーシングは、心血管系リスクや心血管系イベントを減らすうえで、もっとも容易でありながらもっとも重要な介入の一つだと思われる」 これは、地面に触れるだけで血液の状態が改善し、心臓発作を起こすリスクが下がるということなのか? 心臓専門医として名高く著作もあるスティーブン・シナトラは次のように語る。「アーシングによって炎症が軽減することは、赤外線の画像診断や、血液成分と白血球の数の測定によって実証されています。抗炎症効果が現れる理由を論理的に説明すると、身体か地面に触れることで、マイナスの電荷を帯びた抗酸化物質か地面から体内に侵入し、炎症が起きている部分に存在するフリーラジカルのプラスの電荷を中和するのです。地面から身体に.電子が流れ込むことも実証されています」 ストレスについても、アーシングによって軽減されることが数値に表れている。地面に触れると自律神経系内で副交感神経が優位となり、心拍の乱れの改善や筋肉の緊張の緩和が生じるのだ。環境衛生と公衆衛生の専門誌『ジャーナル・オブ・エンヴァイロンメンタル・アンド・パブリック・ヘルス』に掲載された記事によると、被験者かアーシングしたとき、「副交感神経系がすぐさま活動し、それに呼応して交感神経系の活動が失速した」という。先にも述べたように、闘争・逃走反応をつかさどる交感神経系が絶えず働いている状態から、休息や消化をつかさどる副交感神経系を優位に働かせられるようになることは、睡眠や健康全般にとって何よりも大切だ。 地面に触れるという単純な行為にそれほどの力があるとは、確固としたデータがなければとても信じられなかったと思う。だが、せっかくその雅実を知ったのだから、これを活用しない手はない。家のすぐ外にある、タダで使えて健康を増進してくれる源の恩恵にあずかるべきだ。

 

アーシングを生活にとりいれよう 2004年に、眠っている身体がアーシングしたときの人体への影響を、コルチゾール量の測定および、睡眠、痛み、ストレスに関する被験者本人の報告にもとづいて調べる実験が実施された。 その実験から、眠っているあいだアーシングしていた被験者のコルチゾール量は減少し、日中の分泌量は正常だったことが明らかになった。ご存じのとおり、コルチゾールは睡眠にとって因縁の敵だ。コルチゾールの分泌が乱れれば、睡眠も乱れる。また、被験者の報告にも、アーシングしながら眠ったほうがよく脹れて、痛みやストレスも軽くなったとあった。 地面に触れる機会をつくることで、睡眠の質は劇的に改善できる。だからといって、毎晩キャンプをしろと言うつもりはない。いまではアーシングを体感できる素晴らしいテクノロジーがあるので、家にいながらにして毎晩アーシングの恩恵にあずかることができる。 私は7年ほど前から、机の下にアーシングマットを敷き、アーシングシーツを敷いたベッドで脹っている。この種の製品は非常によくできていて、屋外のアース棒と付属のケーブルを接続するか、家電量販店に売っているアースプラグを使う。それにより、地表の自由電子を安全かつ効率的に体内に運んでくれる。マットやシーツに身体の、部を触れさせさえすればいい。先ほど紹介した実験でも、同じようなアーシング製品を使って眠っている被験者にアーシングをさせた。その結果が素晴らしいものだったのは前述のとおりだ。 また、スポーツ医師として高名なジェフ・スペンサーにもアーシングの効果について尋ねることができた。スペンサー医師は、元オリンピック選手で、現在はツール・ド・フランスに8回優勝したチームの専属医師を務めるほか、40年以上にわたって、オリンピック、世界大会、国際大会、ツール‘ド・フランスに直接かかわっている人物だ。彼は、自分が面倒を見る選手の成功にアーシングのテクノロジーは欠かせないと語る。アーシング製品を使うようになってすぐに、体組織の修復をはじめ、練習または競技中に負った怪我の治癒が早まったことに気づいたのだ。そうしたメリットに加えて、選手を観察し、彼らの感想を募ったところ、睡眠の改善、痛みの減少、エネルギーの増加、回復のスピードアップも見受けられたという。 幸い、一流のアスリートでなくても、彼らと同様の恩恵は享受できる。先端技術を駆使したアーシング製品を使うかどうかは人それぞれだが、定期的に地面に触れてプラスに傾いた体内を中和させることは絶対に必要だ。自由電子を体内に取り込めば、回復のスピードが増し、心臓は健康になり、ホルモンの働きを正常に保てるようになる。そしてもちろん、夜ぐっすりと眠れるようにもなる。

最高の脳と身体をつくる睡眠の技術〜アーシング編〜

・地面に足をつける

地面がもたらすメリットを直接身体に取り込もう。裸足で地面に立つ時間を定期的に設けるのだ。ここで言う地面は、土、草、砂(ビーチなど)などを指すが、海のような生命力あふれる水でもかまわない。コンクリートやレンガも電気を通すが、いくつかの条件が揃わないと土と同様のメリットは生まれない。だから、土や草に直接触れるのがいちばんだ。ちなみに、休みの日にビーチヘ出かけた日は、驚くほど夜ぐっすりと眠れることにお気づきだろうか?屋内に戻るまでもなく、砂浜で眠ってしまう人も多い。これは偶然ではない。久しぶりにアーシングした人に起こる、自然な反応なのだ。 アーシングにかける時間について、シナトラ医師は次のように語る。「地面に直接触れたとたんに、体内の生理機能に変化が起こります。触れているあいだは体内の電位を正常な状態に保てるので、触れている時間が長いほど、メリットも多く享受できると言えます」。要するに、1分触れるだけでも効果はあるが、触れる時間は良ければ長いはどよいということだ。私なら、最低でも毎日10分触れることを目指したい。アーシングがまだそれほど魅力的に思えないという人も、靴を脱いで地面の上に立ってみてほしい。それだけで、足に力がみなぎり、固有感覚(空間を通じて身体の位置や動きを感知する感覚)が鋭くなる。足の柔軟性や可動域が広がるので、身体の動きもよくなる。裸足でいる時間を増やすことは、さまざまな面で健康にメリットをもたらすのだ。

・アーシング製品を活用する
地面に直接触れる機会がなかなか得にくい気候のもとで暮らしている人は、アーシング製品に頼るほうがいいだろう。アーシング製品をとりいれるといっても、ライフスタイルはそれほど変わらないし、製品から得られる恩恵のほうがはるかに大きい。コンピュータに向かって仕事をする、眠るといったことは何も変わらない。そのときに、アーシングをするというだけだ。製品を一つだけとりいれてもいいし、至るところをアーシング製品だらけにすることもできる。アーシングのマット、シーツ、マットレス、マウスパッドをはじめ、痛い部位に巻きつけるバンドまである。このバンドを巻きつければ、慢性的な痛みや炎症を緩和できる。 私も最初のうちは、アーシングシーツを使うことにためらいがあった。というのは、寝室から電磁界を除去して不要な電子を取り除きたいと思っていたからだ。ところが、膨大な数の研究報告があるとわかり、そんな心配は払拭された。たとえば、『ヨーロピアン・バイオロジー・アンドーバイオエレクトロマグネティクス』誌には、アーシングをすると体内で生じる電磁界が直ちに軽減されることを実証する記事が載っていた。その研究チームは、「アーシングを行うと、日常的に使用する電化製品から自然に発せられて体内に誘導される電圧を基本的に排除する」と述べている。つまり、アーシングをすれば、電磁界の問題から細胞を守ることができるのだ。地面に直接触れるのに越したことはないが、アーシング製品を使えば、同等のメリットがもたらされる。

・アーシングで体内時計を整える アーシングには、体内時計を正常な24時間周期と同期させる効果があると実証されている。だから、時差のある場所へ降り立ったときはアーシングをするとよい。私も実際にやっているが、このおかげで時差ボケにならず、新しい時間帯に早く慣れる。人間の身体は数時間で時差に適応できるようにはできていないので、アーシングを活用すれば本来の元気が取り戻せる。私が飛行機に乗ってどこかへ行くときは、できるだけ直接地面に触れるようにしている。また、どこへ行くにもアーシングシーツを持参するので、旅先でも自宅と同じようにいつでもぐっすり眠れる。

 

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